こんにちは。
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。
9月も半ばを迎えましたね。保育園や幼稚園のお迎え後、夕飯の買い物にスーパーへ寄るのが「毎日の最大の試練」になっているお母さん、本当にお疲れ様です。
「絶対に手を繋いでくれないし、一瞬目を離した隙に猛ダッシュで姿を消す」
「カートには絶対に乗らず、鮮魚コーナーからお菓子売り場まで走り回る」
周囲からの「しつけがなっていないわね」という冷たい視線に晒され、頭を下げて謝りながら我が子を追いかける毎日。「私の育て方が悪いの?」と、スーパーの駐車場で車に乗った途端、泣きたくなるお気持ち。痛いほどよく分かります。
しかし、日々子どもたちの身体と脳に向き合う理学療法士として、まず一番に断言させてください。
お子さまがスーパーで走り回ってしまうのは、決して「親のしつけ不足」でも「愛情不足」でもありません。
ここには、国が定める療育の5領域における「運動・感覚」と「認知・行動」のメカニズムによる、お子さま自身もコントロールできない明確な理由が存在しているのです。
大人の目には見えない、お子さまの脳で起きている「2つの大興奮」
私たち大人にとって「スーパー」は単なる買い物の場所ですが、お子さまの脳内では、私たちが想像する以上に過酷なエラーと興奮が起きています。
スーパーは「刺激の遊園地」(感覚探求の暴走)
明るい照明、色鮮やかなパッケージ、店内に響くBGM。感覚の処理がまだ未熟なお子さまにとって、スーパーは強烈な刺激の塊です。脳がその刺激に大興奮し、「もっと見たい!もっと動きたい!」と感覚を強く求める状態(刺激探求)に陥ります。そして、走ることで得られるスピード感や風を切る感覚(前庭覚)を、無意識のうちに身体いっぱいで満たそうとしてしまうのです。
「視覚の誘惑」が「耳のルール」をかき消す(認知のつまずき)
「走らないで」「手を繋いで」というお母さんの声(聴覚情報)よりも、目の前にパッと現れた大好きなキャラクターのお菓子(視覚情報)の方が、お子さまの脳には何倍も強烈に飛び込んできます。自分の衝動をコントロールする脳の機能(前頭前野)が未発達なため、「あ、お菓子だ!」と見えた瞬間に、ブレーキを踏む間もなく身体が反射的に走り出してしまうのです。
今日からできる!「スーパーでの暴走」を優しく防ぐヒント
「走らないの!」と追いかけ回して大声で叱ることは、すでに興奮している脳をさらに煽ってしまい、逆効果になります。今日からご家庭で試せる、脳の欲求を上手にコントロールするアプローチをご紹介しますね。
1. 入店直前、身体に「重み」を入れて落ち着かせる
スーパーの自動ドアをくぐる前、駐車場などで「お母さんとギューッとハグ」をしたり、「お買い物カゴを一緒に持ってね」とお願いしたりしてみてください。関節や筋肉にズシッと強い圧(固有受容覚への刺激)がかかることで、フワフワと興奮しがちな脳が強制的に落ち着き、地に足がつきやすくなります。理学療法士も現場でよく使う、とても効果的なアプローチです。
2. 「ダメ」の代わりに「ミッション(役割)」を与える
「走らない」という禁止のルールは、興奮した幼児の脳には届きません。代わりに「赤いりんごを3つ探して、カゴに入れてね」など、具体的な視覚のミッションを与えてあげてください。あちこちに散らばってしまう注意力を「一つの目的」にフォーカスさせる(認知・行動のサポート)ことで、走り回る衝動をグッと抑えやすくなります。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください
成長とともに脳のブレーキ機能が育ち、衝動は少しずつ抑えられるようになっていきます。しかし、「駐車場や道路でも車への恐怖心が全くなく、急に飛び出してしまう」「迷子になっても親を探す様子がなく、全くパニックにならない」「買い物のストレスが限界に達し、お子さまとの外出を完全に避けるようになっている」といった場合は、命の危険やご家族の孤立に直結してしまうため、どうかご家庭だけで抱え込まずに専門家を頼ってください。
エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、ただ座って言い聞かせるのではなく、ダイナミックな運動遊びを通して「自分の衝動にブレーキをかける力(自己調整力)」を身体の根っこから育てるサポートを行っています。
毎日、周囲の目を気にしながら気を張って外出しているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決してあなたを困らせたいわけではなく、刺激でいっぱいの世界に飛び込みたくてウズウズしている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。
私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。
保育士・幼稚園教諭の方
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方
公認心理師・臨床心理士の方
心理学を学ばれた方(大学・大学院)
「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。
地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。
見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
児童指導員・理学療法士 内山 隆範
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。
9月も半ばを迎えましたね。保育園や幼稚園のお迎え後、夕飯の買い物にスーパーへ寄るのが「毎日の最大の試練」になっているお母さん、本当にお疲れ様です。
「絶対に手を繋いでくれないし、一瞬目を離した隙に猛ダッシュで姿を消す」
「カートには絶対に乗らず、鮮魚コーナーからお菓子売り場まで走り回る」
周囲からの「しつけがなっていないわね」という冷たい視線に晒され、頭を下げて謝りながら我が子を追いかける毎日。「私の育て方が悪いの?」と、スーパーの駐車場で車に乗った途端、泣きたくなるお気持ち。痛いほどよく分かります。
しかし、日々子どもたちの身体と脳に向き合う理学療法士として、まず一番に断言させてください。
お子さまがスーパーで走り回ってしまうのは、決して「親のしつけ不足」でも「愛情不足」でもありません。
ここには、国が定める療育の5領域における「運動・感覚」と「認知・行動」のメカニズムによる、お子さま自身もコントロールできない明確な理由が存在しているのです。
大人の目には見えない、お子さまの脳で起きている「2つの大興奮」
私たち大人にとって「スーパー」は単なる買い物の場所ですが、お子さまの脳内では、私たちが想像する以上に過酷なエラーと興奮が起きています。
スーパーは「刺激の遊園地」(感覚探求の暴走)
明るい照明、色鮮やかなパッケージ、店内に響くBGM。感覚の処理がまだ未熟なお子さまにとって、スーパーは強烈な刺激の塊です。脳がその刺激に大興奮し、「もっと見たい!もっと動きたい!」と感覚を強く求める状態(刺激探求)に陥ります。そして、走ることで得られるスピード感や風を切る感覚(前庭覚)を、無意識のうちに身体いっぱいで満たそうとしてしまうのです。
「視覚の誘惑」が「耳のルール」をかき消す(認知のつまずき)
「走らないで」「手を繋いで」というお母さんの声(聴覚情報)よりも、目の前にパッと現れた大好きなキャラクターのお菓子(視覚情報)の方が、お子さまの脳には何倍も強烈に飛び込んできます。自分の衝動をコントロールする脳の機能(前頭前野)が未発達なため、「あ、お菓子だ!」と見えた瞬間に、ブレーキを踏む間もなく身体が反射的に走り出してしまうのです。
今日からできる!「スーパーでの暴走」を優しく防ぐヒント
「走らないの!」と追いかけ回して大声で叱ることは、すでに興奮している脳をさらに煽ってしまい、逆効果になります。今日からご家庭で試せる、脳の欲求を上手にコントロールするアプローチをご紹介しますね。
1. 入店直前、身体に「重み」を入れて落ち着かせる
スーパーの自動ドアをくぐる前、駐車場などで「お母さんとギューッとハグ」をしたり、「お買い物カゴを一緒に持ってね」とお願いしたりしてみてください。関節や筋肉にズシッと強い圧(固有受容覚への刺激)がかかることで、フワフワと興奮しがちな脳が強制的に落ち着き、地に足がつきやすくなります。理学療法士も現場でよく使う、とても効果的なアプローチです。
2. 「ダメ」の代わりに「ミッション(役割)」を与える
「走らない」という禁止のルールは、興奮した幼児の脳には届きません。代わりに「赤いりんごを3つ探して、カゴに入れてね」など、具体的な視覚のミッションを与えてあげてください。あちこちに散らばってしまう注意力を「一つの目的」にフォーカスさせる(認知・行動のサポート)ことで、走り回る衝動をグッと抑えやすくなります。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください
成長とともに脳のブレーキ機能が育ち、衝動は少しずつ抑えられるようになっていきます。しかし、「駐車場や道路でも車への恐怖心が全くなく、急に飛び出してしまう」「迷子になっても親を探す様子がなく、全くパニックにならない」「買い物のストレスが限界に達し、お子さまとの外出を完全に避けるようになっている」といった場合は、命の危険やご家族の孤立に直結してしまうため、どうかご家庭だけで抱え込まずに専門家を頼ってください。
エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、ただ座って言い聞かせるのではなく、ダイナミックな運動遊びを通して「自分の衝動にブレーキをかける力(自己調整力)」を身体の根っこから育てるサポートを行っています。
毎日、周囲の目を気にしながら気を張って外出しているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決してあなたを困らせたいわけではなく、刺激でいっぱいの世界に飛び込みたくてウズウズしている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。
私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。
保育士・幼稚園教諭の方
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方
公認心理師・臨床心理士の方
心理学を学ばれた方(大学・大学院)
「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。
地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。
見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
児童指導員・理学療法士 内山 隆範