うちの子の「こだわり」や「敏感さ」の正体は?
〜脳の中の不思議な仕組み〜
こんにちは。いつも育児にお仕事に、本当にお疲れ様です。
自閉スペクトラム症(ASD)と診断されたり、その傾向があると言われたりすると、
「この子の将来はどうなるんだろう?」
「どうしてこんなに大変なの?」と不安になることありますよね。
自閉スペクトラム症(ASD)のお子様の脳内では「情報の伝わり方」が少しユニークなスタイルになっています。
今回は、その不思議な脳の仕組みを、お話しさせて下さい。
1. 脳の中は「超・高速Wi-Fi」と「のんびり回線」が混ざっている
脳の中には、情報をやり取りする「配線」(神経回路)が張り巡らされています。
こだわりの強いものには「超・高速Wi-Fiが」通っています。好きなこと(電車の名前、数字、パズルなど)に関しては、ものすごいスピードで処理できる「専用の光回線」が開通しているような状態です。
だから、大人が驚くような集中力を発揮します。
一方で、右脳と左脳をつなぐような大きな配線は、少しのんびり屋さん。
「空気を読む」「ざっくり全体を把握する」といった、複数の情報をまとめて処理するのが少し苦手な特徴があります。
2. 「情報のフィルター」がとっても薄い
私たちは普段、ガヤガヤした場所でも「自分に必要な音」だけを拾えますよね。これは脳が勝手にいらない情報を捨ててくれる「フィルター」を持っているからです。
でも、ASDのお子様はこのフィルターがとても薄いんです。
なのでお母さんの声も、遠くの掃除機の音も、外を走る車の音も、全部同じボリュームで耳に飛び込んできて、全部が全力で聞こえちゃう状態です。
これでは、脳がパンクしてパニックになってしまうのも無理はありません。「情報の波にのまれて、一生懸命耐えている状態」なんだと理解し寄り添ってあげて下さいね。
3. 言葉は「直球」で受け取るスタイル
相手の表情や「なんとなくの雰囲気」を読み取る脳の回路が、定型発達の子とは少し違う動きをしています。
例えば「お片付けしてね」と言われても、どこまでやればいいか迷ってしまうことがあります。
言葉の裏を読むのが苦手で、言葉をそのまま受け取るんですね。
でも、「青い箱に、ミニカーを全部入れてね」と具体的に伝えると、脳の「高速回線」がピピッと反応して、驚くほどきれいに片付けてくれたりします。
言葉の裏を読むのが苦手で言葉をそのまま受け取るというのは、見方を変えればすごく純粋で真っ直ぐな特性だと思いませんか?
4. 脳の「お掃除」がゆっくり進む
子供の脳は成長するにつれて、不要な配線を整理してスッキリさせる(お掃除する)時期があります。以前にもお話しした、シナプスの刈り込みというものです。
ASDのお子さまはこのお掃除(シナプスの刈り込み)が控えめで、たくさんの配線が残ったままになりやすいと言われています。
配線が多い分、五感が鋭くなりすぎたり、一度にたくさんのことを感じすぎて疲れやすかったりしますが、それは裏を返せば「豊かな感性」を持っているということでもありますね。
自閉スペクトラム症の脳の特徴...
「イメージとしては、『色鉛筆』と『絵の具』の違いに似ています。
色鉛筆は細かい線を引くのが得意ですが、広い面を塗るには時間がかかります。
逆に絵の具は、パッと色を広げるのは得意ですが、細い線を描くには筆を選びます。
持っている『筆箱の中身』が、周りの子とちょっと違うだけ。 その子の道具に合った描き方を見つけてあげれば、それは一生モノの『生きる力』という武器になるのではないでしょうか。
療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈
〜脳の中の不思議な仕組み〜
こんにちは。いつも育児にお仕事に、本当にお疲れ様です。
自閉スペクトラム症(ASD)と診断されたり、その傾向があると言われたりすると、
「この子の将来はどうなるんだろう?」
「どうしてこんなに大変なの?」と不安になることありますよね。
自閉スペクトラム症(ASD)のお子様の脳内では「情報の伝わり方」が少しユニークなスタイルになっています。
今回は、その不思議な脳の仕組みを、お話しさせて下さい。
1. 脳の中は「超・高速Wi-Fi」と「のんびり回線」が混ざっている
脳の中には、情報をやり取りする「配線」(神経回路)が張り巡らされています。
こだわりの強いものには「超・高速Wi-Fiが」通っています。好きなこと(電車の名前、数字、パズルなど)に関しては、ものすごいスピードで処理できる「専用の光回線」が開通しているような状態です。
だから、大人が驚くような集中力を発揮します。
一方で、右脳と左脳をつなぐような大きな配線は、少しのんびり屋さん。
「空気を読む」「ざっくり全体を把握する」といった、複数の情報をまとめて処理するのが少し苦手な特徴があります。
2. 「情報のフィルター」がとっても薄い
私たちは普段、ガヤガヤした場所でも「自分に必要な音」だけを拾えますよね。これは脳が勝手にいらない情報を捨ててくれる「フィルター」を持っているからです。
でも、ASDのお子様はこのフィルターがとても薄いんです。
なのでお母さんの声も、遠くの掃除機の音も、外を走る車の音も、全部同じボリュームで耳に飛び込んできて、全部が全力で聞こえちゃう状態です。
これでは、脳がパンクしてパニックになってしまうのも無理はありません。「情報の波にのまれて、一生懸命耐えている状態」なんだと理解し寄り添ってあげて下さいね。
3. 言葉は「直球」で受け取るスタイル
相手の表情や「なんとなくの雰囲気」を読み取る脳の回路が、定型発達の子とは少し違う動きをしています。
例えば「お片付けしてね」と言われても、どこまでやればいいか迷ってしまうことがあります。
言葉の裏を読むのが苦手で、言葉をそのまま受け取るんですね。
でも、「青い箱に、ミニカーを全部入れてね」と具体的に伝えると、脳の「高速回線」がピピッと反応して、驚くほどきれいに片付けてくれたりします。
言葉の裏を読むのが苦手で言葉をそのまま受け取るというのは、見方を変えればすごく純粋で真っ直ぐな特性だと思いませんか?
4. 脳の「お掃除」がゆっくり進む
子供の脳は成長するにつれて、不要な配線を整理してスッキリさせる(お掃除する)時期があります。以前にもお話しした、シナプスの刈り込みというものです。
ASDのお子さまはこのお掃除(シナプスの刈り込み)が控えめで、たくさんの配線が残ったままになりやすいと言われています。
配線が多い分、五感が鋭くなりすぎたり、一度にたくさんのことを感じすぎて疲れやすかったりしますが、それは裏を返せば「豊かな感性」を持っているということでもありますね。
自閉スペクトラム症の脳の特徴...
「イメージとしては、『色鉛筆』と『絵の具』の違いに似ています。
色鉛筆は細かい線を引くのが得意ですが、広い面を塗るには時間がかかります。
逆に絵の具は、パッと色を広げるのは得意ですが、細い線を描くには筆を選びます。
持っている『筆箱の中身』が、周りの子とちょっと違うだけ。 その子の道具に合った描き方を見つけてあげれば、それは一生モノの『生きる力』という武器になるのではないでしょうか。
療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈