こんにちは。
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、理学療法士 内山隆範です。
6月も後半に入り、むしむしとした暑さや梅雨特有の重い空気を感じる日が増えてきましたね。この時期、おうちの中や園での様子を見ていて、お母さん、お父さんからこんなご相談をよくいただくようになります。
「椅子に座っても、すぐに背中が丸まってぐにゃぐにゃしてしまう」
「ご飯を食べているとき、机に肘をついたり、すぐ床にゴロゴロ寝転がったりしてだらしない」
「『ちゃんとシャキッと座りなさい!』と毎日何回も注意するのに、全然直らなくてイライラする」
日々の療育の現場でも、そして我が家の子育て(我が子も油断すると床と一体化しています!)の中でも、この「姿勢の保持が苦手ですぐゴロゴロしてしまう姿」は、本当に身近な光景です。
食事中や宿題中に何度も姿勢が崩れる我が子を見ると、親としては「やる気がない」「態度が悪い」と感じて、ついカッとなってしまいますよね。「小学校に入ってから授業中ちゃんと座っていられるのかな……」と、将来への不安から夜な夜なため息をついてしまうお母さんのお気持ち、本当に本当によく分かります。
「シャキッと座りなさい!」
そう言ってその瞬間は背筋を伸ばすけれど、1分後にはまた机に突っ伏している。そんな我が子を見て疲弊していませんか?
理学療法士として、そして同じ子育てに奮闘する親として、まず一番に大切な事実をお伝えさせてください。
お子さまがすぐにゴロゴロしてしまうのは、決して「だらしない性格」や「やる気のなさ」のせいではありません。
これには、筋肉の張り具合や脳のセンサーの働きによる、明確なエビデンス(医学的根拠)が存在します。いくら口頭で注意しても直らないのには、身体のメカニズムに理由があるのです。
なぜ、まっすぐな「姿勢」を保ち続けるのがそんなに難しいのか?
大人の目には「サボっている」ように見えますが、お子さまの身体の中では、「まっすぐ座っているだけで、まるでフルマラソンを走っているような疲労感」と戦っています。
① 筋肉の「張り(張力)」が生まれつき控えめ(低緊張:ていきんちょう)
発達に凸凹のあるお子さまの中には、生まれつき筋肉の「ハリ(張り具合)」が弱く、身体が柔らかい特性(低緊張)を持つ子がいます。
これは筋力(パワー)が無いというよりは、「無意識のうちに姿勢をシャキッと保ち続けるための、筋肉の自動ブレーキ(ベースの張力)」が弱いため、普通に座っているだけで人一倍エネルギーを消費してしまい、すぐに疲れてしまうのです。だからこそ、床にゴロゴロ寝転がって「重力から解放されたい!」と、身体が本能的に休息を求めています。
② 自分の身体の「位置や力」が脳に届きにくい(固有受容覚の未熟さ)
理学療法士が姿勢を分析するとき、最も注目するのが「固有受容覚(こゆうじゅようかく)」という筋肉や関節で感じるセンサーです。
このセンサーの働きが少しゆっくりなお子さまは、じっと座っていると「今、自分の背中がどれくらい曲がっているか」「どこに力が入っているか」の感覚が脳にうまく届きません。
そのため、あえて机に強く肘をついたり、床にゴロゴロして全身に床の硬さを感じさせたりすることで、脳に『今、ここにこういう姿勢でいるよ!』と刺激を送って安心しようとしているのです。
今日からおうちで即実践!だらだらゴロゴロを減らす工夫
「ちゃんと座りなさい」と叱ることは、エネルギー切れを起こしているお子さまにとっては「もっと走れ!」とムチを打つのと同じで、自己肯定感を下げる原因になります。
叱るのを一度お休みして、今日からおうちで以下のアプローチを試してみてください。
1. 足の裏をしっかり床に「ペタッ」と着ける環境作り
姿勢を保つための大原則は「足の裏の踏ん張り」です。お子さまが椅子に座ったとき、足がぶらぶら浮いていませんか?足が浮いていると、低緊張のお子さまの体幹は一瞬で崩れます。椅子の下に台を置くなどして、足の裏がしっかりペタッと着く環境を作ってあげるだけで、骨格が安定し、無駄な疲れを大幅に減らすことができます。
2. あえて「ゴロゴロしながらできる運動」を取り入れる
「ゴロゴロしちゃダメ」と禁止するのではなく、それを逆手に取った遊びにしてしまいましょう。おうちの床で、仰向けになって自転車こぎの運動をしたり、うつ伏せになって飛行機のポーズ(両手両足を床から浮かせる)を10秒間キープする遊びをしてみてください。これらは、低緊張のお子さまが最も苦手とする「身体の背面の筋肉(抗重力筋)」をダイナミックに鍛えることができます。
3. バランスボールやクッションで「あえて揺らす」
じっと静止して座るのが苦手なら、おうちの椅子の代わりにバランスボールを使ってみたり、座面に少し不安定なクッション(骨盤サポートクッションなど)を敷いてみたりしてください。「少し揺れる環境」にあえて置かれることで、脳のセンサーが刺激され、倒れまいとして無意識に体幹のインナーマッスルに「シャキッとしなさい」と正しい指令を出すようになります。
専門家(療育)に相談を考えてほしいサイン
成長とともに体幹は育っていきますが、以下のような状態が見られる場合は、これからの学習面や運動面に大きく影響を及ぼす可能性があるため、専門的なアプローチが必要です。
椅子に座っていると、1分も持たずにすぐにグニャリと崩れる、または椅子からずり落ちてしまう。
体幹の弱さのせいで、手元がガチガチに緊張してしまい、鉛筆やハサミなどの手先を使う作業に強い拒否感や癇癪がある。
日常生活の中で、歩いていてもすぐに「疲れた」「抱っこ」と言って座り込んでしまい、外遊びを楽しめない。
このようなときは、ご家庭だけで無理に筋トレをさせようとせず、私たち専門家を頼ってください。
エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士としての知見をフルに活かし、ただ「座る練習」をするのではなく、遊びの中で自然に体幹を育てるアプローチをしています。粗大運動(全身運動)を通じて、脳のセンサーを満たしながら、姿勢を保つための「根っこの筋肉」を無理なく強くしていきます。
学校や園から帰ってきて、おうちの床にすぐゴロゴロ寝転がっている我が子を見ると、がっかりしてしまうお気持ち、本当によく分かります。「外でがんばって、もうエネルギーが空っぽなんだな」と、
まずはそのがんばりを受け止めてあげてください。
「うちの子の姿勢の崩れ、どうにかしてあげたいな」と思われた時は、いつでもエコルドはぐみのおうちへお気軽にご相談ください。専門家として、全力でお子さまと保護者様に寄り添わせていただきます。
【求人のお知らせ】一緒に働く仲間を募集しています!
そして最後に、エコルドから大切なお知らせがございます。
おかげさまで、現在大変多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな仲間を募集することとなりました。
私たちは、単に「預かる」場所ではなく、今日お話ししたような身体のメカニズムや脳科学のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。そのため、以下のような専門的な資格やバックグラウンドをお持ちの方の力を必要としています。
保育士・幼稚園教諭:子どもの発達段階を理解し、日常の遊びや関わりから成長を促せる方。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT):姿勢や動き、粗大・微細運動の分析と、身体の根っこからのアプローチに強みをお持ちの方。
公認心理師・臨床心理士:子どもたちの心の動き、感覚統合の特性、そして保護者様への心理的サポートに専門性をお持ちの方。
大学または大学院で心理学を修了された方:心理学の知見を、実際の療育現場で活かし、探求したい方。
「まだ経験が浅くて不安……」という方も、ご安心ください。
エコルドでは、私のような理学療法士をはじめ、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の療育についてエビデンスを元にディスカッションし、共に学び合う文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「できた!」の笑顔に変える場所が、ここにあります。
また、現在上記の資格取得を目指して勉強中の学生の皆さん。
教科書で学ぶ理論が、実際の療育現場でどのように子どもたちの身体や心の変化に繋がるのか、その「生きた学び」を、エコルドで一緒に体感してみませんか?アルバイトやインターンシップからのスタートも大歓迎です。
子どもたちの無限の可能性を信じ、身体の土台から人生を豊かにするサポートをしたい。そんな熱い想いをお持ちのあなたと、一緒に働ける日を楽しみにしています。
求人の詳細やご応募、ご見学については随時受け付けております。
ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。まずは見学だけ、という方も歓迎です!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
理学療法士 内山 隆範
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、理学療法士 内山隆範です。
6月も後半に入り、むしむしとした暑さや梅雨特有の重い空気を感じる日が増えてきましたね。この時期、おうちの中や園での様子を見ていて、お母さん、お父さんからこんなご相談をよくいただくようになります。
「椅子に座っても、すぐに背中が丸まってぐにゃぐにゃしてしまう」
「ご飯を食べているとき、机に肘をついたり、すぐ床にゴロゴロ寝転がったりしてだらしない」
「『ちゃんとシャキッと座りなさい!』と毎日何回も注意するのに、全然直らなくてイライラする」
日々の療育の現場でも、そして我が家の子育て(我が子も油断すると床と一体化しています!)の中でも、この「姿勢の保持が苦手ですぐゴロゴロしてしまう姿」は、本当に身近な光景です。
食事中や宿題中に何度も姿勢が崩れる我が子を見ると、親としては「やる気がない」「態度が悪い」と感じて、ついカッとなってしまいますよね。「小学校に入ってから授業中ちゃんと座っていられるのかな……」と、将来への不安から夜な夜なため息をついてしまうお母さんのお気持ち、本当に本当によく分かります。
「シャキッと座りなさい!」
そう言ってその瞬間は背筋を伸ばすけれど、1分後にはまた机に突っ伏している。そんな我が子を見て疲弊していませんか?
理学療法士として、そして同じ子育てに奮闘する親として、まず一番に大切な事実をお伝えさせてください。
お子さまがすぐにゴロゴロしてしまうのは、決して「だらしない性格」や「やる気のなさ」のせいではありません。
これには、筋肉の張り具合や脳のセンサーの働きによる、明確なエビデンス(医学的根拠)が存在します。いくら口頭で注意しても直らないのには、身体のメカニズムに理由があるのです。
なぜ、まっすぐな「姿勢」を保ち続けるのがそんなに難しいのか?
大人の目には「サボっている」ように見えますが、お子さまの身体の中では、「まっすぐ座っているだけで、まるでフルマラソンを走っているような疲労感」と戦っています。
① 筋肉の「張り(張力)」が生まれつき控えめ(低緊張:ていきんちょう)
発達に凸凹のあるお子さまの中には、生まれつき筋肉の「ハリ(張り具合)」が弱く、身体が柔らかい特性(低緊張)を持つ子がいます。
これは筋力(パワー)が無いというよりは、「無意識のうちに姿勢をシャキッと保ち続けるための、筋肉の自動ブレーキ(ベースの張力)」が弱いため、普通に座っているだけで人一倍エネルギーを消費してしまい、すぐに疲れてしまうのです。だからこそ、床にゴロゴロ寝転がって「重力から解放されたい!」と、身体が本能的に休息を求めています。
② 自分の身体の「位置や力」が脳に届きにくい(固有受容覚の未熟さ)
理学療法士が姿勢を分析するとき、最も注目するのが「固有受容覚(こゆうじゅようかく)」という筋肉や関節で感じるセンサーです。
このセンサーの働きが少しゆっくりなお子さまは、じっと座っていると「今、自分の背中がどれくらい曲がっているか」「どこに力が入っているか」の感覚が脳にうまく届きません。
そのため、あえて机に強く肘をついたり、床にゴロゴロして全身に床の硬さを感じさせたりすることで、脳に『今、ここにこういう姿勢でいるよ!』と刺激を送って安心しようとしているのです。
今日からおうちで即実践!だらだらゴロゴロを減らす工夫
「ちゃんと座りなさい」と叱ることは、エネルギー切れを起こしているお子さまにとっては「もっと走れ!」とムチを打つのと同じで、自己肯定感を下げる原因になります。
叱るのを一度お休みして、今日からおうちで以下のアプローチを試してみてください。
1. 足の裏をしっかり床に「ペタッ」と着ける環境作り
姿勢を保つための大原則は「足の裏の踏ん張り」です。お子さまが椅子に座ったとき、足がぶらぶら浮いていませんか?足が浮いていると、低緊張のお子さまの体幹は一瞬で崩れます。椅子の下に台を置くなどして、足の裏がしっかりペタッと着く環境を作ってあげるだけで、骨格が安定し、無駄な疲れを大幅に減らすことができます。
2. あえて「ゴロゴロしながらできる運動」を取り入れる
「ゴロゴロしちゃダメ」と禁止するのではなく、それを逆手に取った遊びにしてしまいましょう。おうちの床で、仰向けになって自転車こぎの運動をしたり、うつ伏せになって飛行機のポーズ(両手両足を床から浮かせる)を10秒間キープする遊びをしてみてください。これらは、低緊張のお子さまが最も苦手とする「身体の背面の筋肉(抗重力筋)」をダイナミックに鍛えることができます。
3. バランスボールやクッションで「あえて揺らす」
じっと静止して座るのが苦手なら、おうちの椅子の代わりにバランスボールを使ってみたり、座面に少し不安定なクッション(骨盤サポートクッションなど)を敷いてみたりしてください。「少し揺れる環境」にあえて置かれることで、脳のセンサーが刺激され、倒れまいとして無意識に体幹のインナーマッスルに「シャキッとしなさい」と正しい指令を出すようになります。
専門家(療育)に相談を考えてほしいサイン
成長とともに体幹は育っていきますが、以下のような状態が見られる場合は、これからの学習面や運動面に大きく影響を及ぼす可能性があるため、専門的なアプローチが必要です。
椅子に座っていると、1分も持たずにすぐにグニャリと崩れる、または椅子からずり落ちてしまう。
体幹の弱さのせいで、手元がガチガチに緊張してしまい、鉛筆やハサミなどの手先を使う作業に強い拒否感や癇癪がある。
日常生活の中で、歩いていてもすぐに「疲れた」「抱っこ」と言って座り込んでしまい、外遊びを楽しめない。
このようなときは、ご家庭だけで無理に筋トレをさせようとせず、私たち専門家を頼ってください。
エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士としての知見をフルに活かし、ただ「座る練習」をするのではなく、遊びの中で自然に体幹を育てるアプローチをしています。粗大運動(全身運動)を通じて、脳のセンサーを満たしながら、姿勢を保つための「根っこの筋肉」を無理なく強くしていきます。
学校や園から帰ってきて、おうちの床にすぐゴロゴロ寝転がっている我が子を見ると、がっかりしてしまうお気持ち、本当によく分かります。「外でがんばって、もうエネルギーが空っぽなんだな」と、
まずはそのがんばりを受け止めてあげてください。
「うちの子の姿勢の崩れ、どうにかしてあげたいな」と思われた時は、いつでもエコルドはぐみのおうちへお気軽にご相談ください。専門家として、全力でお子さまと保護者様に寄り添わせていただきます。
【求人のお知らせ】一緒に働く仲間を募集しています!
そして最後に、エコルドから大切なお知らせがございます。
おかげさまで、現在大変多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな仲間を募集することとなりました。
私たちは、単に「預かる」場所ではなく、今日お話ししたような身体のメカニズムや脳科学のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。そのため、以下のような専門的な資格やバックグラウンドをお持ちの方の力を必要としています。
保育士・幼稚園教諭:子どもの発達段階を理解し、日常の遊びや関わりから成長を促せる方。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT):姿勢や動き、粗大・微細運動の分析と、身体の根っこからのアプローチに強みをお持ちの方。
公認心理師・臨床心理士:子どもたちの心の動き、感覚統合の特性、そして保護者様への心理的サポートに専門性をお持ちの方。
大学または大学院で心理学を修了された方:心理学の知見を、実際の療育現場で活かし、探求したい方。
「まだ経験が浅くて不安……」という方も、ご安心ください。
エコルドでは、私のような理学療法士をはじめ、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の療育についてエビデンスを元にディスカッションし、共に学び合う文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「できた!」の笑顔に変える場所が、ここにあります。
また、現在上記の資格取得を目指して勉強中の学生の皆さん。
教科書で学ぶ理論が、実際の療育現場でどのように子どもたちの身体や心の変化に繋がるのか、その「生きた学び」を、エコルドで一緒に体感してみませんか?アルバイトやインターンシップからのスタートも大歓迎です。
子どもたちの無限の可能性を信じ、身体の土台から人生を豊かにするサポートをしたい。そんな熱い想いをお持ちのあなたと、一緒に働ける日を楽しみにしています。
求人の詳細やご応募、ご見学については随時受け付けております。
ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。まずは見学だけ、という方も歓迎です!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
理学療法士 内山 隆範