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「ソファーからジャンプ!高い所に登る!」…落ち着きがない??

こんにちは。
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、理学療法士をしています、内山隆範です。

6月も終わりに近づき、もうすぐ夏本番ですね。雨の日や暑すぎる日など、おうちで過ごす時間が長くなると、リビングでこんな光景が繰り広げられていませんか?

「ちょっと目を離した隙に、ダイニングテーブルの上によじ登っている」
「注意しても、ソファーの背もたれから何度も何度も床へダイブする」
「公園に行っても、危ない高さの遊具にばかり登りたがってヒヤヒヤする」

日々の療育の現場でも、そして我が家の子育て(我が家のリビングのソファーも、もはやトランポリンと化していた時期がありました…)の中でも、この「高いところへ登る・飛び降りる」という行動は、本当によくご相談を受けるお悩みです。

「危ないから降りなさい!」「怪我したらどうするの!」

毎日毎日、1日何十回とハラハラしながら怒鳴り続け、夜には親のほうがゲッソリと疲れ果ててしまう。お母さん、お父さんのそのお気持ち、痛いほどよく分かります。「うちの子、どうしてこんなに落ち着きがないの?」「わざと親を困らせているのかな…」と泣きたくなることもありますよね。

でも、理学療法士として、そして同じ子育てに奮闘する親として、まず一番に大切な事実をお伝えさせてください。

お子さまが危険を顧みずにジャンプしたり登ったりするのは、決して「親を困らせたい」からでも「落ち着きがない性格」のせいでもありません。

これには、脳が特定の感覚を強烈に求めているという、明確なエビデンスが存在します。いくら口頭で「ダメ」と注意してもやめられないのには、身体のメカニズムに理由があるのです。

なぜ、何度注意しても「高いところから飛び降りる」のか?

大人の目には「危険なイタズラ」にしか見えませんが、お子さまの身体の中では、「脳が特定の感覚に強烈に飢えていて、必死に栄養(刺激)を補給しようとしている状態」が起きています。

① 脳の「揺れ・スピード」を感じるセンサーが鈍い(前庭覚の感覚探求)

私たちの耳の奥には「前庭覚(ぜんていかく)」という、身体の傾きやスピードを感じるセンサーがあります。
発達に凸凹のあるお子さまの中には、このセンサーの反応が生まれつき「鈍い」子がいます。普通の歩行や軽い走り程度では、脳に「動いている」という情報が十分に届きません。
そのため、喉がカラカラに渇いた人が水をガブ飲みするように、脳が「もっとスピードを!もっとフワッとする感覚を!」と強烈に求め、ソファーからのダイブというダイナミックな行動に走らせているのです。

② 関節への「強い衝撃」で安心しようとしている(固有受容覚の欲求)

飛び降りて床に「ドン!」と着地した瞬間、足の裏から膝、股関節にかけて強い衝撃(固有受容覚)が入ります。
自分の身体の輪郭がぼやけて不安を感じやすいお子さまにとって、この「骨と関節への強い衝撃」は、自分の身体の存在を確かめるための最高に心地よい刺激になります。「ここに自分がいる!」と実感して安心するために、わざと強い衝撃を求めているのです。

今日からおうちで即実践!安全に「感覚の飢え」を満たす工夫

「危ないからやめなさい!」と叱って行動を禁止することは、喉が渇いている子どもから水を取り上げるのと同じで、余計にストレスが溜まり、親の見ていないところでより危険な行動に出る原因になります。
叱るのを一度お休みして、今日からおうちで以下のアプローチを試してみてください。

1. 「安全にダイブできる場所」をあえて作る
飛び降りたい欲求があるなら、安全に満たしてあげるのが一番の近道です。リビングに布団やクッションを高く積み上げ、「ここに向かってなら、いくらジャンプしてもいいよ!」という【公式ダイブゾーン】を作ってあげてください。「ダメ」と言われるより、「ここならOK」とルール化されることで、お子さまの脳も満足しやすくなります。

2. 関節に強い圧をかける「お相撲・押し合いっこ」
着地の「ドン!」という衝撃(固有受容覚)を求めている子には、別の安全な方法で関節に圧をかけます。お母さんやお父さんと、手と手を合わせて全力で押し合いっこをする「お相撲ごっこ」や、お子さまを布団でクルクルと強めに海苔巻きのように巻いて「ギュ〜ッ」と圧迫してあげる遊びが非常に効果的です。

3. 公園では「ブランコ」と「滑り台」をフル活用
スピードや揺れ(前庭覚)を求めている時は、公園のブランコを少し大きめに揺らしてあげたり、ローラー滑り台を滑ったりして、脳のセンサーを思い切り満たしてあげましょう。「もうお腹いっぱい!」というところまで感覚が入ると、家の中での危険なジャンプは嘘のように減っていきます。 

専門家(療育)に相談を考えてほしいサイン

成長とともに自分の身体のコントロールが上手になれば落ち着いていくことが多いですが、以下のような状態が見られる場合は、大きな事故に繋がるリスクが高いため専門的なアプローチが必要です。

「痛い」「高い」という危険に対する恐怖心が全くなく、2階の窓やベランダなど、命に関わる場所によじ登ろうとする。
毎日何時間もジャンプし続けており、汗だくになってもやめられず、夜も興奮して眠れない。
親が片時も目を離すことができず、精神的・肉体的に限界を迎えている。

このようなときは、ご家庭だけで無理に止めようとせず、私たち専門家を頼ってください。

エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士としての知見をフルに活かし、トランポリン、大型スイング(ブランコ)、などの安全な環境で、お子さまの「感覚の飢え」をたっぷりと満たす粗大運動プログラムを提供しています。正しいアプローチで脳が満足すれば、衝動的な危険行動は必ず落ち着いていきます。

ソファーの背もたれに立つ我が子を見て、毎日寿命が縮む思いをしているお母さん、本当にお疲れ様です。

お子さまは決して親を困らせたいわけではなく、自分の脳が必要としている栄養を、一生懸命に摂ろうとしている真っ最中なのです。

「うちの子のダイナミックすぎる行動、どうにか安全な方向に導きたいな」と思われた時は、いつでもエコルドはぐみのおうちへお気軽にご相談ください。専門家として、全力でお子さまと保護者様に寄り添わせていただきます。

【求人のお知らせ】一緒に働く仲間を募集しています!

そして最後に、エコルドから大切なお知らせがございます。
おかげさまで、現在大変多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集することとなりました。
私たちは、単に「預かる」場所ではなく、今日お話ししたような身体のメカニズムや脳科学のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。そのため、以下のような専門的な資格やバックグラウンドをお持ちの方の力を必要としています。

保育士・幼稚園教諭:子どもの発達段階を理解し、日常の遊びや関わりから成長を促せる方。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT):姿勢や動き、粗大・微細運動の分析と、身体の根っこからのアプローチに強みをお持ちの方。
公認心理師・臨床心理士:子どもたちの心の動き、感覚統合の特性、そして保護者様への心理的サポートに専門性をお持ちの方。
大学または大学院で心理学を修修された方:心理学の知見を、実際の療育現場で活かし、探求したい方。

「まだ経験が浅くて不安……」という方も、ご安心ください。
エコルドでは、私のような理学療法士をはじめ、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の療育についてエビデンスを元にディスカッションし、共に学び合う文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「できた!」の笑顔に変える場所が、ここにあります。

また、現在上記の資格取得を目指して勉強中の学生の皆さん。
教科書で学ぶ理論が、実際の療育現場でどのように子どもたちの身体や心の変化に繋がるのか、その「生きた学び」を、エコルドで一緒に体感してみませんか?アルバイトやインターンシップからのスタートも大歓迎です。

子どもたちの無限の可能性を信じ、身体の土台から人生を豊かにするサポートをしたい。そんな熱い想いをお持ちのあなたと、一緒に働ける日を楽しみにしています。

求人の詳細やご応募、ご見学については随時受け付けております。

ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。まずは見学だけ、という方も歓迎です!

療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
理学療法士 内山 隆範
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