そもそも愛着って何?

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そもそも愛着とは一体何なのでしょうか?
以前、講演で児童精神科医の佐々木正美先生は、愛着についてこう仰いました。

「信頼できる特別なひとりの人(愛着を持つ相手)に対して、子ども自身が『自分はこの人に、無条件で永遠に愛される』という確信を持てること

私はこの「無条件で永遠に」という説明に、ストンと腑に落ちるものがありました。そして、「先生が言われるこの確信こそが愛着の正体なのではないか?」と、思ったのです。

良い子だから、勉強ができるから、容姿が優れているから、女の子(もしくは男の子)だから…という、条件がつけられた時点で、本当の意味の「愛着」からは遠ざかってしまう。

愛着とは、命そのものを育むような、原始的でありながら崇高な愛情が形成するものと言えるのかもしれません。

中2の息子がハグを求める理由、それは発達障害児の愛着形成プロセスにありました

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では、「大きな息子とのハグ」と愛着はどう関係しているのでしょうか?
答えは発達障害にあるのだと思います。

この点に関して、児童精神科医の杉登志郎先生は著書に、「発達障害の子どもは愛着の形成がゆっくりな傾向にあり、8~9歳くらいから愛着を求め始めるケースが多く、ここで愛着の形成を確立できるか出来ないかで、予後が大きく違う。」と書かれています。

また「しっかりと甘えさせて母親はじめ家族との対人関係が安定すると、孤立型から受動型、または積極奇異から受動型へ対人関係の変化が認められる」とも。

実際息子は、典型的な積極奇異型のアスペルガー症候群でしたが、中学生になった頃から家族以外の人との対人関係にも改善の兆しが見えていることから、年齢に関わらず充分に甘えさせてあげることの重要性を実感しています。
参考書籍:発達障害の子どもたち (講談社現代新書)  (杉山登志郎 著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4062800403
参考書籍:発達障害の豊かな世界(日本評論社) (杉山 登志郎 著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4535561559

ちょっと変わってても気にしない!これが私たち親子の愛着形成スタイル

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息子は今も愛着表現を求めますが、彼との間に「愛着形成」が確立されつつあることを実感しています。

過去にあったような、母親としてのいたたまれない気持ちは姿を消し、お互いを理解し合えていること、少しくらいの行き違いでは揺るがない親子関係を感じています。それは、優れた面をお互いに認め合うと言うよりは、お互いの短所に対して譲り合うような感じです。

発達障害児の精神発達はゆっくりで、精神年齢の目安は実年齢の2/3歳と聞きます。

そう考えてみると、息子は体は大きくても精神年齢は10歳未満です。
とすれば、まだまだ抱っこを求めてもおかしくはない…そう自分に言い聞かせながら、今日も大きな体を「ハグ」しています。

「無条件で永遠に続く愛情」を、息子が実感できるまで。
かかりつけの児童精神科医に、「発達障害のある子は、実年齢より3割幼いと思って向き合ってください」
とのアドバイスをもらったことがあります。

(LITALICO発達ナビ「「年齢より3割幼いと思ってね」医師の言葉通り息子を見守るも…」より)
出典:https://h-navi.jp/column/article/692
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