自閉症の息子に合った習い事はどれ?あれこれ習わせてわかったこと

ライター:GreenDays
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発達障害の診断が下りる前から、息子はいろいろな習い事をしてきました。その中でも特に息子にぴったり合っていたものとは・・・

子どもの特性に合った習い事、どう選べばいい?

発達障害のある子どもを育てていると、凸凹はあっても得意なことは伸ばしてあげたい!と考える親御さんも、多いのではないでしょうか?

そんな時に思いつくのが、習い事だと思います。今回は、様々な習い事を通して、どんな学習環境が息子に合っているのか?考えたいと思います。

息子には、自閉症スペクトラム、ADHD、協調性運動発達障害の診断が下りています。

その特性には、

●注意欠如(注意が逸れやすい)
●視覚優位(見て理解しやすい)
●聴覚言語に弱い(聞いて理解しにくい)

が、あります。

診断が下りる前から体操教室に通っていた息子は、その後、ピアノ、水泳、英語、公文、絵画、算盤とさまざまな習い事に通いました。

自分で興味を持って始めたものもあれば、指先が少しでも器用になれば、得意なことが1つでも増えればと、私が勧めたものもあります。

子どもがたくさん習い事をする地域で暮らしていたので、いろいろな教室があり、チャレンジしやすい環境でもありました。今現在、すべての習い事を続けているわけではありませんが、どの教室でも楽しく過ごしていたようです。

息子自身が気に入っていたかどうか?を基準にすれば、全て合っていたと言えるのですが、特性を考えると、合うかどうか話は別です。

では、息子に合っていたのは、一体どの習い事だったのでしょうか?

息子に向かなかった習い事から順に、5段階で評価

公文 ★☆☆☆☆

まず、注意の逸れやすい息子に1番向いていなかったのは公文教室でした。

公文の教材そのものの問題はなく、自由な時間に多くの生徒が出入りするという環境が問題だったのです。

誰かが出入りすれば手を止め、その人を観察し、誰かが質問すれば、話が終わるまでそちらに注目する息子。

もちろん気がつけば先生が声をかけて下さるのですが、プリントに向かう時間よりも、手が止まっている時間の方が長く、結局教室に通うのはあきらめ、自宅の静かな環境で学習する方法に切り替えました。

英語教室 ★★☆☆☆

レッスンの時間が決まっていた英語教室は、授業中に人の出入りがない分、授業に集中できていたように思います。

ただし、目で見る情報よりも、耳からの情報量が圧倒的に多いため、習熟度でいうと、合わなかったようです。

次に英語を習うときは、英文を確認しながらレッスンができるところを、選ぼうと思っています。

ピアノ教室/絵画教室 ★★★☆☆

ピアノ教室は話し言葉での指示が多く、聴覚言語に弱い息子には合わないかもしれない…と心配していました。

しかし、1対1のレッスンでは、指示が通っているかの相互確認がきちんとできています。先生もきちんと息子の個性を把握して下さるので、マンツーマンのレッスンというのは、先生との相性が合えばとても良い選択だと思います。

絵画教室では、ボーっと他のお友だちを眺めている時間も多いのですが、他の習い事と比べると「こうしなければならない」というノルマが緩いため、気楽に通えているようです。

水泳教室 ★★★★★

そして、息子の特性に1番合っていた習い事の1つが、水泳教室です。

息子が通う水泳教室では、次の級に進む条件が細かく定められています。それをクリアしないと次へは進めないため、息子に今何が足りていないのかを、ワンステップずつ指導してもらえるのです。

いきなり「クロールの練習をします。右手はこう、左手はこう、息継ぎはこう、バタ足はこの感じで」と見せられても、息子には絶対に覚えられませんが、

①クロールをするために、バタ足の練習をします!(やってみる)
②膝を伸ばしてやってみよう!(できない)
③こうやって、膝を伸ばしてみて!(意識できる)
④その調子!ずっと膝を伸ばして!(少しずつできてくる)

このように、1つひとつの動作ができるまで、とても細かくそのポイントだけを指示してくれるので、聴覚言語に弱い息子にも「膝を伸ばす」というフレーズが届き、習得しやすいのです。

体操教室 ★★★★★

体操教室も、合っている習い事の1つでした。

前転を行う際は、まず「マットの端に両足をそろえて立つ」というところから始まって、それができたら次は「両手を伸ばしてマットにつける」「おへそを見る」と続きます。

こうして、1つずつ課題をクリアしていく方法で、いつの間にかきれいな前転ができるようになっているのです。

洞察力の高いお子さんや、身体能力の高いお子さんの場合は、1つひとつ説明されるとまどろっこしいかもしれません。しかし、息子のように、何においても習得するまでに時間がかかる子どもにとっては、このスモールステップの方法がぴったりと合っていたのです。

時間はうんとかかりましたが、体幹が弱く、片足立ちもジャンプもできなかった息子が、逆上がりができるまでになったのは、このスモールステップで、課題をクリアできたからだと思います。

スモールステップで習得できる環境の他に、息子にとって大切なこと

沢山の習い事を経て、スモールステップで学習できる環境が、息子には合っていることがわかりました。その他に、習い事を選ぶポイントとして押さえておきたいことがあります。

息子の特性の1つに、「1度頭に入ってルーティン化したものは、律儀に守り続ける」というものがあります。

まず始めにきちんとした手順・方法が入りさえすれば、後は同じ手順で同じ作業をこなすことができるのです。

この初めの1歩を間違えると、延々と間違った手順を繰り返すことになってしまうので、こうなると修正はとても大変。ですから、習い事で専門家の正しい知識を教えてもらうことは、息子にとってとても大切なのです。

お金も時間もかかる習い事だからこそ、お子さまの特性に合ったいい教室が見つかるといいですね。
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