凸凹な親子が一緒に生きるためにも、親自身が自分を見つめること

栗原さんの手記の中で母の泉さんが繰り返し書かれていたのが、いかに親である自分自身が良い状態を保つかということ。

発達障害児の育児は健常児の何倍も負担が大きい。

泉さんご自身も、ご実家や担当医をはじめとした周囲の方の協力を得ながら自分自身のメンテナンスをこころがけ、類さんに対して良い状態で接することができるような自己管理をされている様子が紹介されていました。

"子育てはロングラン。短距離走のように瞬間的に力を発揮しても、あとが続きません。"(本文より)

力を入れ過ぎず抜き過ぎず、自分たちのペースで。私と次男それぞれのペースで。

子どもが自分にちょうどいいタイミングで親から巣立って行くその日までを、一緒に走り抜くためにはどうしたらいいのか。
栗原さん親子のこれまでが綴られたこの手記には、そのためのヒントが詰まっていたように思います。

もちろん、私は私で、泉さんとは別の人間です。

泉さんが類さんにしてきたことと同じことを次男に与えることは、多分できない。

けれど、次男と他の3人の子たちそれぞれにとって、彼らの人生に並走するパートナーとしての親のあり方を改めて考えるきっかけを与えてもらえた、そんな1冊との出会いでした。
発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由   栗原 類 (著) KADOKAWA
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「この子は私と違う人間なんだ」発達障害の次男に悩んでいた私が、栗原類さんの手記から学んだことの画像
(c)KADOKAWA, KAYO UME
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