うつ病の原因
うつ病の原因として、近年ではストレスや生物学的要因がうつ病に深く関与していると言われています。しかし、まだはっきりと解明されたわけではなく、研究が進められている過程にあります。
ストレス要因
近親者の死亡、病気、家庭内のトラブル、いじめ、学業不振、出産、結婚・離婚、仕事上のトラブルなどさまざまなストレスがうつ病の発症の大きな誘因となっているという研究結果が出ています。
生物学的要因
上記のストレス要因があてはまる人のなかで、うつ病を発症する人としない人の違いは、主に生物学的要因によると言われています。一説では、脳の中で重要な情報伝達の働きをしているセロトニンやドーパミンなどの異常が、うつ病の発症と深く関わっているのではないかと考えられています。
うつ病と発達障害の関係
ADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)などの発達障害がある人は、二次障害としてうつ病を発症することがあると言われています。
発達障害の特性により学校などまわりの環境が合わないことで、クラス内で孤立したり、いじめにあうなども、要因の一つとなって、うつ病につながる可能性もあるようです。
発達障害がある人は、自身に発達障害があることを認識していないことも多く、周りから理解が得られていない場合も多数あります。二次障害を防ぐためにも、発達障害かもしれないと思ったときは自治体の子育て窓口や児童相談所、発達障害者支援センターなどに相談してみるとよいでしょう。
発達障害の特性により学校などまわりの環境が合わないことで、クラス内で孤立したり、いじめにあうなども、要因の一つとなって、うつ病につながる可能性もあるようです。
発達障害がある人は、自身に発達障害があることを認識していないことも多く、周りから理解が得られていない場合も多数あります。二次障害を防ぐためにも、発達障害かもしれないと思ったときは自治体の子育て窓口や児童相談所、発達障害者支援センターなどに相談してみるとよいでしょう。
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子どもがうつ病かもしれないと感じた際の接し方
ここでは、子どもがうつ病かもしれないと感じたときの接し方について紹介します。
子どもの話に耳を傾ける
まずは子どもの話をよく聞いて、気持ちを受け止めることが大事です。うつ病の症状を自覚していても「こんなこと話していいのかな」と勇気が出なかったり、うつ病とは気づかずにうまく言葉にできなかったりして、親にもなかなか言えないということも多くあります。
そのため、子どもが心の不調について話そうとしたときには、話によく耳を傾けるようにしましょう。
そのため、子どもが心の不調について話そうとしたときには、話によく耳を傾けるようにしましょう。
話を聞くときのポイント
話を聞くときは、話をさえぎったり否定したりせずに、子どもが自分の言葉で話すのを受け止めることがポイントです。また、子どもが途中で話をやめたときも「いつでも聞くよ」という姿勢でまた話してくれるのを待つことも大事です。
そのうえで、「つらかったね」「不安なんだね」と寄り添った返事をすることや、アイ(I)メッセージといって「私は心配しているよ」と自分(I)を主語にした言葉をかけていくとよいでしょう。
そのうえで、「つらかったね」「不安なんだね」と寄り添った返事をすることや、アイ(I)メッセージといって「私は心配しているよ」と自分(I)を主語にした言葉をかけていくとよいでしょう。
避けたほうがいいポイント
子どもが心の不調について話しているときに、避けたほうがいいポイントも紹介します。
・視線を合わせない
・腕を組みながら聞く
・ほかのことをしながら聞く
・感情的に言い返す
・「何でなんだ?」と原因を問いただす
・「この先どうするんだ?」と問いただす
このような言動は、子どもが「話を聞いてくれない」と感じて、心を閉ざすきっかけにもなる可能性があるので避けたほうがいいでしょう。
ただ、突然心の悩みを相談されると保護者の方も戸惑いや不安を感じると思います。また、その後の診断や治療なども負担となっていくでしょう。その結果、意図せずに強く当たってしまうこともあるかもしれません。保護者自身も専門機関への相談や定期的なリフレッシュをして、自分の心の健康も保つように心がけるといいでしょう。
・視線を合わせない
・腕を組みながら聞く
・ほかのことをしながら聞く
・感情的に言い返す
・「何でなんだ?」と原因を問いただす
・「この先どうするんだ?」と問いただす
このような言動は、子どもが「話を聞いてくれない」と感じて、心を閉ざすきっかけにもなる可能性があるので避けたほうがいいでしょう。
ただ、突然心の悩みを相談されると保護者の方も戸惑いや不安を感じると思います。また、その後の診断や治療なども負担となっていくでしょう。その結果、意図せずに強く当たってしまうこともあるかもしれません。保護者自身も専門機関への相談や定期的なリフレッシュをして、自分の心の健康も保つように心がけるといいでしょう。
うつ病に関する相談先
うつ病かもしれないと思ったり、不安を感じる場合は専門機関などに相談することをお勧めします。本人だけでなく、保護者などが相談できる窓口もあります。
■精神保健福祉センター:
各県、政令市ごとにほぼ1か所ずつ設置されている、精神保健に関する公的な窓口です。心の相談から、精神医療に係わる相談、思春期の相談などを含め、精神保健福祉に関する相談をすることができます。心の問題や病気で悩んでいる人や保護者向けに無料で相談を受け付けているほか、電話にてこころの健康相談も行っています。
■精神保健福祉センター:
各県、政令市ごとにほぼ1か所ずつ設置されている、精神保健に関する公的な窓口です。心の相談から、精神医療に係わる相談、思春期の相談などを含め、精神保健福祉に関する相談をすることができます。心の問題や病気で悩んでいる人や保護者向けに無料で相談を受け付けているほか、電話にてこころの健康相談も行っています。
■保健所
お住まいの地区の保健所にも相談窓口が設置されていることが多いです。保健所のホームページを確認するとよいでしょう。またケースに応じて、保健師が家庭訪問などの支援を行うこともあります。
■児童精神科、心療内科などの医療機関
精神科と心療内科は、本来は別科であり扱う疾患も分かれています。以下では精神科と心療内科の違いについて説明します。
・精神科:
精神科は、精神疾患を全般的に扱います。具体的には、うつ病、双極性障害(双極症)などをはじめ、適応障害(適応反応症)、統合失調症、パーソナリティ障害(パーソナリティ症)、不安障害(不安症)、強迫性障害(強迫症)、睡眠障害、依存症、発達障害、認知症等の治療を行います。基本的に精神科の医師は、『精神科専門医』、『精神保健指定医』などの資格を有しています。
・心療内科:
心療内科は、「心身症」といってストレスなど心理的な要因で身体に症状が現れる疾患を扱う内科になります。具体的には、頭痛、身体の痛み、腹痛や下痢、動悸、呼吸苦などの身体症状を和らげる治療を施します。また社会的背景及び家庭環境なども考慮して治療を行います。
子どもの場合は、児童精神科が主な受診先になりますので、受診前に病院のサイトなどで対象年齢も確認しておくとよいでしょう。どこに受診したらよいのか分からない時は、前述の精神保健福祉センターや保健所に問い合わせると適切な助言をしてくれます。
■こころの健康相談統一ダイヤル
うつ病など心の悩みについて、本人や周りの人が無料で電話相談できる窓口です。全国どこからでも共通の電話番号にかければ、その地域の専門機関につながります。
お住まいの地区の保健所にも相談窓口が設置されていることが多いです。保健所のホームページを確認するとよいでしょう。またケースに応じて、保健師が家庭訪問などの支援を行うこともあります。
■児童精神科、心療内科などの医療機関
精神科と心療内科は、本来は別科であり扱う疾患も分かれています。以下では精神科と心療内科の違いについて説明します。
・精神科:
精神科は、精神疾患を全般的に扱います。具体的には、うつ病、双極性障害(双極症)などをはじめ、適応障害(適応反応症)、統合失調症、パーソナリティ障害(パーソナリティ症)、不安障害(不安症)、強迫性障害(強迫症)、睡眠障害、依存症、発達障害、認知症等の治療を行います。基本的に精神科の医師は、『精神科専門医』、『精神保健指定医』などの資格を有しています。
・心療内科:
心療内科は、「心身症」といってストレスなど心理的な要因で身体に症状が現れる疾患を扱う内科になります。具体的には、頭痛、身体の痛み、腹痛や下痢、動悸、呼吸苦などの身体症状を和らげる治療を施します。また社会的背景及び家庭環境なども考慮して治療を行います。
子どもの場合は、児童精神科が主な受診先になりますので、受診前に病院のサイトなどで対象年齢も確認しておくとよいでしょう。どこに受診したらよいのか分からない時は、前述の精神保健福祉センターや保健所に問い合わせると適切な助言をしてくれます。
■こころの健康相談統一ダイヤル
うつ病など心の悩みについて、本人や周りの人が無料で電話相談できる窓口です。全国どこからでも共通の電話番号にかければ、その地域の専門機関につながります。
■いのちの電話
自殺予防を目的として、日本いのちの電話連盟が運営しています。各都道府県ごと設置され、相談員が応対します。
自殺予防を目的として、日本いのちの電話連盟が運営しています。各都道府県ごと設置され、相談員が応対します。