独りで抱え込まず、共に歩む子育てをサポートします~NPO法人かたつむり

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でこぼこっ子の子育ては、困難や心配がいっぱい。身近に話せる人がいないと親は独りで不安なまま過ごします…。でも、でこぼこっ子の親同士のつながりがあれば、その不安を分かち合い、明日からも頑張れる力を生み出せる。そんなサポートの場として先輩ママが立ち上げたのが「NPO法人かたつむり」です。こんなサポートが広がっていくことを願い、ご紹介いたします。

  

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相談できない、共感してもらえない…凸凹っ子育児の孤独

我が家の小5長男は、ADHD、自閉症スペクトラム、学習障害の診断を受けています。

小さいころから私は「この子はどうしてこうなんだろう?」という、もやもやとした不安を抱えてきました。外出すれば必ず迷子になる、公園に行けば遊具に見向きもせず石ならべ、「絵を描こう」「絵本を見よう」と誘っても、頑として自分でやろうとしない…などなど。

ですが、長男は小さいころからおしゃべりが達者で人なつこかったので、周りからは「しっかりしてるね」「いい子だね」と言われてきたものですから、父親である夫でさえ、私が不安を訴えても「男の子はこんなもんだよ、大きくなったら変わるから。気にしすぎ!」と真剣に受け止めてくれませんでした。

「じゃあ、この子がこうなのは、私の子育てが悪いのかな…?」
「どうしたら、みんなと同じように遊んだり勉強したりできるようになるのかな…?」

誰にも聞けず、相談もできず、6年間苦しい思いをしてきました。

だから長男に「ADHDの疑いがある」との診断を受けた時は、心からホッとしたんです。「ああ、原因がわかった。きっとどうすればいいかがわかるはず!」と。

なのに結局、孤独な子育ては続いたのです。周りのママ友には「うちの子、ADHDなの。」と話す勇気もなく、言っても理解してもらえる自信もなく…病院ですら、話は聞いてくれても「こうしたらいいですよ」という具体的なアドバイスはほとんどもらえませんでした。

私を子育ての孤独から救ってくれたある存在とは…

そんな私を救ってくれたのは、長男が通い始めた通級学級の「親の会」の存在でした。

そこに行けば、同じような悩みを持つお母さんたちがいて、子育ての話をすると「わかる!」「うちもだよ~」と共感してもらえました。

うちの子だけじゃない、私だけじゃない。そのことに、どれだけ励まされ、元気づけられたことか!

独りでもんもんと悩んでいたことが、ここでは笑い話のように気楽に話せました。そして、先輩ママから実体験を通してのアドバイスをもらうことができました。

発達ナビのみんなのアンケート「【発達ナビ1周年!】使って良かったことや、感想、この1年のみなさんの変化をおしえてください! 」の回答を拝見すると、私と同じように「誰にも相談できずに苦しかった。でもここで共感してもらい、みんなで励まし合って子育てをできるようになって救われた。」という親御さんが本当に多いことを実感したのです。

独りで抱え込まない子育てをサポートするために誕生したNPO法人かたつむり

そんな中、「NPO法人かたつむり」の存在を知り、理事長の西村さんからお話を伺う機会をいただくことができました。
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(左から 副理事:有馬さん、理事長:西村さん、理事:石川さん)
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NPO法人かたつむりは、でこぼこっ子の親が独りで抱えこまず安心して話したり情報交換ができる「カフェ☆かたつむり」などの保護者サポートや、でこぼこを抱える小中学生のための学習&ソーシャルスキルサポート「キッズラボ」、幼児の療育を行いながらその間にお母さんの相談を受けることができる児童発達支援事業「わんぱくキッズ」など、幅広いサポート事業を行っているNPO法人です。

NPO法人かたつむりの母体となるグループの始まりは、幼稚園のママたちで時々集まってはおしゃべりするママ友会のようなものだったそうです。それが、自分たちの子どもが小学校にあがったら小学校のママたちに広がり、それが近隣の小学校のママたちにも広がって…いつか、市内だけでなく近隣の市からも参加者が来るほどに広がっていったそうです。

そんなママ友会のようなものだったところから、いろんな協力してくださる方たちから後押しを受け、2007年に「かたつむりの会」として発足。その後は、講師を招いての学習会や講演会、就学や進路、自立についての情報交換会、子どもたちやきょうだい児も交えてのファミリーレクリエーション、近隣の小学校の先生との交流会…と、どんどん活動の幅が広がっていきます。

そして2013年にNPO法人として発足しました。でこぼこっ子の親本人たちが企画するからこそ、今親御さんたちが必要な情報や求めている支援を理解して、それを提供することができるのでしょう。

さまざまなサービスを提供しているNPO法人かたつむりですが、その中でもかたつむりの特色と言えるのが「ピアメンター」の存在です。

ピアとは「仲間」、メンターとは「良き助言者」という意味で、先輩ママの中から特に経験豊かでカウンセリングマインドを持った方たちが、個別相談を受けたり、時には病院や学校の面談に付き添って精神的に支えたりするサポートを行っているそうです。

親を独りにせず、寄り添い、共に歩いて子育てを支えるサポートができるのは、やはり同じでこぼこっ子の親だからこそできることだと、お話を聞いていて強く感じました。

辛さを乗り越えた私たちだからこそ、できることがある

このような大きな事業を、普通のお母さんたちが立ち上げ、長い間続けている。そのことが私には本当に驚きでした。実際、ここまで来るには、いろんな苦労があったそうです。

なぜ、そこまでできるんだろう?それは、テレビに出演されたときの西村さんの言葉でわかった気がしました。

「この人は私の10年前と同じだ、という方がいっぱいいます。少しでも(お父さんお母さんの)笑顔の時間が増えるように、お子さんにとってもいい時間になるようにと思っています。」

(NHK Eテレ ウワサの保護者会  「子どもの発達障害~学校とのつきあい方」より)
自分が苦労したから、辛かったから、孤独だったから…それを乗り越えたからこそ、今の自分がある。だからこそ、もし先輩ママの経験が役に立って、同じつらい思いをしなくても乗り越えられるパパママが増えるなら。自分があんなに辛い思いをしたのも、きっと意味があるのではないか…

これは今、自分の市で親の会を立ち上げようと動いている私の気持ちです。

きっと、西村さんも、他のかたつむりの皆さんも、同じ気持ちで動かれたのではないかと思います。

親の自己肯定感を高めることが、きっと子どもたちの自己肯定感を高めてくれる

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ちょうど西村さんにお会いした日は「カフェ☆かたつむり」があり、その様子も見学させていただきました。

たくさんのママたちが、時には熱心に、時には笑い声をあげながら、おしゃべりに花を咲かせていました。ちょうど「就学支援シート」について話し合っているグループもあり、真剣に情報交換をしていました。

ここにはたくさんの、そしていろんなタイプのママが集まり、初対面の人同士が話すこともあります。そんな中でも、参加してくれた人全員が話をできてスッキリした気持ちで帰れるように、グループごとにファシリテーターとしてピアメンターのママが入ってサポートしているそうです。

あるピアメンターのお母さんが、こんなことを話してくれました。

お母さんも、自己肯定感を高めることが大事なんです。ここで自分の体験や情報を話すことができて、その話が他のお母さんを励ましたり、必要な情報だったりして感謝してもらえる。そうするとうれしいし、自分が役に立ったという自信になりますよね。」

すごく納得できて、うんうんと何度もうなずいてしまいました。

よく「子どもに自己肯定感を持たせないといけない」なんて言われますが…

その前にまず、お母さん自身が自分に自信を持てること、自分の人生を愛おしいと思えること。

それがそのまま、子どもが「自分は愛されて生まれてきたんだ、必要な存在なんだ」と思える自己肯定感につながっていくように思います。

でこぼこっ子たちが、一番身近な存在であるお父さんお母さんに、自分たちの可能性を信じてもらい、見守られながら「幸せな大人」に成長していくために。

お父さんお母さんをサポートする「かたつむり」のような場が、もっともっと増えていくことを、心から願います。
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