辛さを乗り越えた私たちだからこそ、できることがある

このような大きな事業を、普通のお母さんたちが立ち上げ、長い間続けている。そのことが私には本当に驚きでした。実際、ここまで来るには、いろんな苦労があったそうです。

なぜ、そこまでできるんだろう?それは、テレビに出演されたときの西村さんの言葉でわかった気がしました。

「この人は私の10年前と同じだ、という方がいっぱいいます。少しでも(お父さんお母さんの)笑顔の時間が増えるように、お子さんにとってもいい時間になるようにと思っています。」

(NHK Eテレ ウワサの保護者会  「子どもの発達障害~学校とのつきあい方」より)
ウワサの保護者会 2016.12.2「子どもの発達障害Part3 学校とのつきあい方」 
http://www.nhk.or.jp/hogosya-blog/100/257867.html
自分が苦労したから、辛かったから、孤独だったから…それを乗り越えたからこそ、今の自分がある。だからこそ、もし先輩ママの経験が役に立って、同じつらい思いをしなくても乗り越えられるパパママが増えるなら。自分があんなに辛い思いをしたのも、きっと意味があるのではないか…

これは今、自分の市で親の会を立ち上げようと動いている私の気持ちです。

きっと、西村さんも、他のかたつむりの皆さんも、同じ気持ちで動かれたのではないかと思います。

親の自己肯定感を高めることが、きっと子どもたちの自己肯定感を高めてくれる

座談会の様子
Upload By みくたくママ
ちょうど西村さんにお会いした日は「カフェ☆かたつむり」があり、その様子も見学させていただきました。

たくさんのママたちが、時には熱心に、時には笑い声をあげながら、おしゃべりに花を咲かせていました。ちょうど「就学支援シート」について話し合っているグループもあり、真剣に情報交換をしていました。

ここにはたくさんの、そしていろんなタイプのママが集まり、初対面の人同士が話すこともあります。そんな中でも、参加してくれた人全員が話をできてスッキリした気持ちで帰れるように、グループごとにファシリテーターとしてピアメンターのママが入ってサポートしているそうです。

あるピアメンターのお母さんが、こんなことを話してくれました。

お母さんも、自己肯定感を高めることが大事なんです。ここで自分の体験や情報を話すことができて、その話が他のお母さんを励ましたり、必要な情報だったりして感謝してもらえる。そうするとうれしいし、自分が役に立ったという自信になりますよね。」

すごく納得できて、うんうんと何度もうなずいてしまいました。

よく「子どもに自己肯定感を持たせないといけない」なんて言われますが…

その前にまず、お母さん自身が自分に自信を持てること、自分の人生を愛おしいと思えること。

それがそのまま、子どもが「自分は愛されて生まれてきたんだ、必要な存在なんだ」と思える自己肯定感につながっていくように思います。

でこぼこっ子たちが、一番身近な存在であるお父さんお母さんに、自分たちの可能性を信じてもらい、見守られながら「幸せな大人」に成長していくために。

お父さんお母さんをサポートする「かたつむり」のような場が、もっともっと増えていくことを、心から願います。
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