癇癪は治療できる?どこに相談すればいい?

専門家の人に相談してみたいけれど、いきなり精神科やカウンセリングに行くのには抵抗がある…こういった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

精神科やカウンセリングに行く前に相談に乗ってくれる機関があります。以下の相談機関では、こころの問題を含めた病気や生活の悩み事の相談に乗ってくれます。

病院の受診が必要かどうかわからないときや、ご家族や知人の方が相談したいときには気軽に利用してみましょう。電話で相談、受診先を案内してもらったり、場合によっては面接の予約をしての相談となることもあります。これらは各都道府県と政令指定都市に1か所以上設置されています。公的機関であるので相談料金は無料です。

・保健所
・精神保健福祉センター

以下のリンクからお近くの相談機関を調べることができます。
保健所一覧|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/
精神保険福祉センター一覧|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/hoken_fukushi/index.html

癇癪の治療を受けたいと思ったら

カウンセリング・認知行動療法

前の章で紹介したような怒りに対する瞬発的な対処法についても学ぶこととなりますが、怒りとうまくつきあうための心の土壌づくりがメインとなります。例えば、考え方の枠組みを変える認知行動療法や、身体そのものに働きかけるリラクゼーション療法、マインドフルネス療法などが行われます。

病院に併設されていることもありますが、多くの場合は自由診療であるので、診療以外の費用がかかります。

怒りについては、気持ちや行動などの調整を妨げる原因によって、アプローチの方法は異なります。また、ひと言でカウンセリングといっても、心理療法の立場によってさまざまなアプローチがあります。

また、発達障害が併存する場合は、その特性に合わせてスケジュール変更の可能性があることを示す、気持ちを切り替えるための余暇グッズを用いる、選択肢を与えるなど環境整備や適切な対応をすることによって、感情をコントロールし、低減することができます。
そのようなことを行ったとしても強い癇癪が続いてしまうような場合、医療機関を受診してみるのもよいでしょう。

医療機関の受診

病院でしかできないこととは、薬の投薬と医学的な検査(血液検査や画像検査)の結果をふまえた診断です。これらを求める場合には、是非病院を訪れてください。一方、注意したいこととして、「多くの医療機関では長時間のカウンセリングは行われにくい」ということも挙げられます。

医療機関では、主に症状そのものの緩和のためのアプローチが行われます。主に投薬と生活指導が基本です。例えば、不安という症状に対しては抗不安薬を、不眠症状には睡眠導入剤や抗不安薬など症状を緩和するための薬剤を処方されます。

医療機関では【症状を聞く】→【診断を下す】→【投薬をする】という一連の流れで患者の病状を改善していきます。

医療機関を受診する際に役に立つツールとしては以下のようなものがあります。

◇メモを用意する
自分が困っていることや、確認したいことについて事前に整理をしておきます。例えば、最近の体調、気持ち、仕事や学校のこと、家庭のことなどです。このように事前に自分の身に起きていることを整理したメモは、診察の場面で言いたいことをきちんと伝えるお助けツールになります。

しかし苦しいという悩みはあるものの、実際に言葉にできないこともあるでしょう。そのようなときには、以下のような質問リストを参考にすることで、聞きたいことをリストアップしてみることをおすすめします。これは統合失調症の患者さん向けに作られた一例ですが、精神科を受診するすべての人が参考にして役立てることができます。
「質問促進 パンフレット」精神科外来での共同意志決定支援ツール|精神科外来における意思決定支援ツール開発・普及委員会
https://decisionaid.tokyo/
また、病院によっては精神科と心療内科が分かれていることもあります。精神科は精神的な症状のみでとどまっている患者を対象としています。心療内科は、身体的な症状が現れており、心理的な要因が考えられる場合に受診するのがよいでしょう。

癇癪を起こす人の周りにいる方へ

癇癪を起こしてしまう人の周りにいる人もつらいと思います。なぜなら楽しい、うれしい、悲しいなどすべての感情はその場に伝染していきます。特に怒りは強いエネルギーをもつ感情のために、ほかの感情よりも伝染しやすい性質があります。

周りの人たちはどのような心構えで本人と関わればよいのでしょうか。

本人の苦しさを知る

怒りが抑えられないと「我慢が足りない」と捉えられがちですが、癇癪と我慢には直接関係性はありません。これは、空腹な人に対して「根性が足りない」といっているようなものです。

癇癪を起してしまう人は、爆発的な怒りをどうにかしたいと思っている一方で、気持ちをコントロールできず当たり散らしてしまう現状に対して葛藤を抱いています。癇癪は自分では「怒りを抑えられない」という状態のために、自分でも怒りの原因や対処法が分かっていないことが多く悩んでいます。

また二つ目の問題として、癇癪による二次的な問題があります。すぐに感情的になってしまうために人とうまく付き合えず、家族や恋人、友人との間の人間関係や、職場や学校における適応に問題を抱えている人もいます。

そうした本人の気持ちを理解したうえで、解決したいという本人の支えとなる方法がないかを一緒にさがしてみるとよいでしょう。

大変なときには距離を置く

怒りの感情は周囲に伝染するので、あまりに癇癪がひどい場合には、周りの人も大きな精神的ストレスを受けてしまいます。激しい癇癪が起き、巻き込まれそうなときには距離を置くことも考えてください。

明らかに自分に非があった場合を除いて、本人の怒りのサンドバックになる必要はありません。大事なのは、本人が冷静なときなどに事前に「周りにいる自分にも苦しさがある」ことを伝えた上で、「自分の身を守るためにもその場を離れることがある」などと伝えておくことです。

職場などの場合には「距離を置く」という選択をすることが難しい場合もありますが、事前に説明したうえで耐え難い怒りの場から物理的に離れることも試してみてください。

また、あまりに癇癪が激しく、精神的につらいときや危害を受けているときには、ためらわず専門機関などに相談することも検討しましょう。
相談期間一覧:内閣府ホームページ
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan.html
総合労働相談コーナーのご案内
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
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