突然立ち止まった長男が口にした言葉は

そうして手をつないでしばらく歩いていたのですが、突然長男がぴたりと立ち止まりました。

そして私に向かって大きな声で言ったのです。
目にしたものの名前を言えるようになった自閉症の長男
Upload By シュウママ
驚きました。長男が魚という言葉を知っていただけでなく、一生懸命私に伝えようとしたことに。

それからも長男は何か見るたびに、見た物をどんどん口にしていきました。

「ケーキ!」「ねこ!」「アジサイ!」

長男の顔には、発見を一緒に共有しようとする喜びがあふれていました。もう、私の手を振り払って泣き叫んだ幼い頃の姿はどこにもありません。

ゆっくり、ゆっくり。5年後に次男と同じ場所にたどりついたんだね

単語を口にする長男を見ながら、ふっとある記憶が蘇りました。それは定型発達の双子の次男が、ものの名前を覚えたての頃、ちょうど3歳頃でしょうか――同じように見た物を片っ端から私に教えてくれていた5年ほど前のことです。
定型発達の次男の幼いころを思い出す母
Upload By シュウママ
看板に書かれた文字を読み上げ、道端に咲いた花を見て、名前を教えてくれた次男。四季の移り変わりを感じながら次男と散歩していた頃の記憶。ああ、この子はあの頃の次男に追いついたんだ――

言葉でやりとりできないし、一緒に歩いてたってきっと楽しくなんてないだろう、きっとまたつないだ手を払いのけるんだ――私が長男に対して、そう思い込んでいた長い長い間、彼の心はちゃんと成長していたのです。そして5年前、次男が立っていた地点に、長男も今ようやくたどりついたのです。
涙を浮かべて自閉症の長男の頭をなでる母
Upload By シュウママ
そのことが涙が出るほど嬉しくて、私はしゃがみこんで、小さな長男の頭をしばらく撫で続けていました。
娘の大声で外出が辛い!それでもまた出掛けようと思えたのは…のタイトル画像

娘の大声で外出が辛い!それでもまた出掛けようと思えたのは…

「長男の自閉症が治せたら」そんな私の思いを変えた、次男の言葉のタイトル画像

「長男の自閉症が治せたら」そんな私の思いを変えた、次男の言葉

子どもの指差し、1歳半健診で確認するのはなぜ?指差しの種類、指差しが出ないときの原因や促す工夫、相談先まとめ【医師監修】のタイトル画像

子どもの指差し、1歳半健診で確認するのはなぜ?指差しの種類、指差しが出ないときの原因や促す工夫、相談先まとめ【医師監修】


追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。