反社会性パーソナリティ障害とは?特徴や5つのタイプ、原因、診断基準、周りの人の対処法を紹介します

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反社会性パーソナリティ障害とは、規則を守ろうとしない、他人を傷つけてもそれを正当化するといった特徴を持つ障害のことを言い、18歳以上の人に診断されます。この記事では、反社会性パーソナリティ障害の特徴、原因、診断基準、周りの人の対処法などについてご紹介します。

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目次 反社会性パーソナリティ障害とは? 反社会性パーソナリティ障害の特徴 反社会性パーソナリティ障害の5つのタイプ 反社会性パーソナリティ障害の原因 反社会性パーソナリティ障害は自分で気づきにくい 反社会性パーソナリティ障害の診断基準 反社会性パーソナリティ障害と混同されやすい障害 反社会性パーソナリティ障害と発達障害との関係性 反社会性パーソナリティ障害かな?と思ったときの相談先 反社会性パーソナリティ障害の治療法 反社会性パーソナリティ障害の人との関わり方 まとめ

反社会性パーソナリティ障害とは?

反社会性パーソナリティ障害とは、 規則や社会のルールを守ろうとしない、他人を傷つけたりいじめたりしてもそれを正当化するといった特徴を持つ障害です。精神病質、社会病質、あるいは非社会性パーソナリティ障害とも呼ばれます。

そもそもパーソナリティ障害とは、一般の人と比べて偏った考え方や行動パターンのために、家庭生活や社会生活、職業生活に支障をきたした状態です。どんな人にでも性格の偏りはあるものですが、その偏りによって二次障害が現れたり、日常生活に支障が生じることではじめて「障害」と判断されます。

現在さまざまなパーソナリティ障害が確認されており、反社会性パーソナリティ障害はそのうちの一つです。18歳以上の人に診断されますが、子どもの頃の素行症が診断基準の一つとなっています。そのため反社会性パーソナリティ障害の前触れとなる子どもの行動についても知っておくとよいでしょう。素行症については記事の後半でご説明します。

反社会性パーソナリティ障害を発症している人は全人口のうち、男性が約3%、女性が約1%と言われています。反社会性パーソナリティ障害の人の中には犯罪などの問題行動を起こしてしまう人がいることは事実ですが、反社会性パーソナリティ障害=犯罪者ということではありません。

反社会性パーソナリティ障害の人の多くは、まわりと同じように社会生活を送れていながら、実は本人が問題を抱えて悩んでいるという場合も少なくありません。そのため周りの人が本人の悩みに気づいてあげることが大切なのです。
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反社会性パーソナリティ障害の特徴

この章では反社会性パーソナリティ障害の特徴をご紹介します。

・欲求不満に耐える力が弱い
何か欲しいものがあるときはすぐに行動に出たり、スリルを感じることに対してすぐに飛びついたりします。またその行動によってどんな結果になるのかをほとんど考えません。

・規則や社会のルールを守ろうとしない
規則や社会のルールを破ることを目的とし、それ自体に満足をします。これは常に既存の社会に対する怒りと復讐心を抱いているためです。

・自分が自立した強い人間であると考えている
自立していることを非常に重んじます。自分なりにやる、自力でやるといったことを大切にしているため、一般的な方法にとらわれず、自分のアイデアによる斬新な解決法を考え出す傾向があります。

・自らの不誠実な行動を正当化してしまう
自分の中に存在する悪意や攻撃性を他人の中に存在していると感じ、自分は被害者であると考えることで、自分の不誠実な行動を正当化します。

反社会性パーソナリティ障害の5つのタイプ

反社会性パーソナリティ障害は5つのタイプに分けることができます。

・貪欲タイプ
貪欲タイプの人たちは「自分が何かを獲得するには、すでにそれを所有している人間から奪い取るしかない」といった感情を抱いています。何を獲得しても満足することがなく、常に貪欲さでいっぱいです。得たいもののためには手段を選びません。

・評判を守ろうとするタイプ
貪欲タイプが物質的なものの獲得をめざすタイプであるのに対し、名声や評判を獲得するためには手段を選ばないのが評判を守ろうとするタイプです。これは名声を獲得することによって、誰も自分を侮辱したり、傷つけたりしたりできないようにするためです。

・危険を好むタイプ
スリルを競ったり、命知らずな行動が好きだったりする人たちのことを言います。このタイプは危険を犯すこと、スリルを感じることによって、生きているという実感を味わっています。直接的に反社会的であるとは言えませんが、周囲の人々に与える悪影響に無頓着であることから、結果的にまわりから見ると反社会的な行動となってしまうのです。

・逃避的なタイプ
自分は社会から見捨てられている、役立たずだ、などと考えている人たちです。他のタイプと異なり、社会から遠ざかろうとします。夫婦関係や定住的な生活などの束縛によるプレッシャーから逃げようとします。

・悪意を持つタイプ
人間不信が際立っており、他人が何を言おうともその裏には罠があるはずだと思っている人たちのことを言います。他のタイプよりも特に人間不信が強いです。特に他人に対して権力を振るう立場についた時に、他人を横暴に扱ってしまう時があります。

反社会性パーソナリティ障害の原因

反社会性パーソナリティ障害の原因は、遺伝的要因と環境的要因の2つだと考えられています。

遺伝的要因

反社会性パーソナリティ障害の原因の一つに遺伝的要因の関連が挙げられます。

反社会性パーソナリティ障害の方が同じ家族の中で複数人見られる理由について、通常は恐怖反応を引き起こすような刺激に対して反応が鈍い気質や、自己主張が強く挑戦的・略奪的な気質などが遺伝しているからであるという説があります。

しかしこれは研究者によってさまざまです。中には、この理由を家族は共通した行動様式を身につけるからであり、遺伝的要因ではないと捉える研究者もいます。

環境的要因

遺伝的な要因がなくても、心理的・社会的な影響によって反社会性パーソナリティ障害を引き起こす場合があります。主な環境的要因は、親との愛着が形成されなかったといった発達環境だと言われています。

子どもは親が自分に向ける態度を基盤に、他者と関わりを持ちます。そのため親との愛着が十分に経験できていないと他者に対する感受性や愛着行動が欠けてしまい、共感できなかったり、他人の幸福を大切にできなくなったりしてしまいます。

親が育児放棄をしていたり、子どもに無関心だったりすると、子どもは「世の中は冷たく、自分に何も与えてくれないんだ」という感覚を持つようになります。そして自分の身の周りに対して常に怒りを抱くようになり、反社会性パーソナリティ障害を引き起こすのです。

反社会性パーソナリティ障害は自分で気づきにくい

反社会性パーソナリティ障害は、本人では気付きにくい障害です。もともとパーソナリティ障害は分かりづらいので、一見普通に社会生活を送っているように見える人も少なくありません。

反社会性パーソナリティ障害は、二次障害や社会生活に困難が生じている場合、「障害」と診断されます。中には不安症、抑うつ障害、アルコール依存や薬物依存などの物質使用障害、自覚症状に見合う身体的異常がないのに吐き気などが起こる身体症状症、ギャンブル依存、他の衝動制御の障害を伴っていることがあります。このような症状が表出したことがきっかけで医療機関を受診し、反社会性パーソナリティ障害だと分かるケースもあるようです。

多くは「そういう性格の人」として周囲から認識されがちですが、家族や周りの人が本人が抱える問題について気づいてあげることが大切です。

反社会性パーソナリティ障害の診断基準

反社会性パーソナリティ障害の診断基準は医療機関によって異なりますが、主に世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)やアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)に基づいて臨床的に診断が下されます。

以下は『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)による診断基準です。

A.他人の権利を無視し侵害する広範な様式で、15歳以降起こっており、以下のうち3つ(またはそれ以上)によって示される。
(1)法にかなった行動という点で社会的規範に適合しないこと。これは逮捕の原因になる行為を繰り返し行うことで示される。
(2)虚偽性。これは繰り返し嘘をつくこと、偽名を使うこと、または自分の利益や快楽のために人をだますことによって示される。
(3)衝動性、または将来の計画を立てられないこと
(4)いらだたしさおよび攻撃性。これは身体的な喧嘩または暴力を繰り返すことによって示される。
(5)自分または他人の安全を考えない無謀さ
(6)一貫して無責任であること。これは仕事を安定して続けられない、または経済的な義務を果たさない、ということを繰り返すことによって示される
(7)良心の呵責の欠如。これは他人を傷つけたり、いじめたり、または他人のものを盗んだりしたことによって示される。
B.その人は少なくとも18歳以上である。
C.15歳以前に発症した素行症に証拠がある。
D.反社会的な行為が起こるのは、統合失調症や双極性障害の経過中のみではない。

日本精神医学会/監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル第5版』(医学書院,2014)p.650より引用

出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4260019074/

反社会性パーソナリティ障害と混同されやすい障害

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