新学期は新しい先生との出会いの季節! 合理的配慮を頼むポイント、 先生との関係性づくりのコツって?
ライター:発達ナビ編集部
もうすぐ新学期。新しい学校、クラス、友達との出会いにわくわくしているお子さんもいるのではないでしょうか。一方、親として新学期に気になることといえば、新しく子どもの担任になる先生。特に、発達障害の子どもが元気に学校へ通うためには、合理的配慮をお願いするなど先生と連携・協力していくことが大切になってきます。この記事では、新しい先生との関係の築き方、子どもの特性の伝え方、合理的配慮のお願いのコツを解説するとともに、「先生と合わないかも…?」と思ったときの対処法を特別公開します!
新学期は新たな先生との出会いでもある
新学期は環境や人がガラッと変わるという親子が多いと思います。入学の場合はなにもかも初めての環境・人になることがほとんどですし、進級の場合も、これまで一緒にいた友達と離れる・新しい教室になるといった変化があります。
入学・進級する我が子を誇らしく思いつつも、「新しい学校でうまくやっていけるだろうか…」「クラスメイトと仲良くやれるかな…」と、不安を感じる…揺れる思いを抱えている保護者の方も多くおられるのではないでしょうか。
また、やはり気になるのは「新たに子どもの担任となる先生」のこと。
新学期はこれまでお世話になった先生から、新しい先生にかわるタイミング。そのため「今年の先生は誰だろう…うまくやっていけるかな」「発達障害による特性に理解のある先生だろうか」など、新しい先生に関して気になったり、不安を感じたりしているという方も多いと思います。
発達障害がある子どもにとって、学校が過ごしやすい環境になるためには、先生と保護者がうまく連携し、協力してサポートをしていく必要があります。新学期、子どもは環境の変化でただでさえストレスを感じやすいので、先生とスムーズにコミュニケーションをとり、子どもが元気に学校で過ごせるよう支えていくために、どんなことができるでしょうか。
以下から詳しく、先生と連携するための関係構築や、子どもの特性の伝え方、「先生と合わないかも?」と感じた時の対処法を順にご紹介します。
入学・進級する我が子を誇らしく思いつつも、「新しい学校でうまくやっていけるだろうか…」「クラスメイトと仲良くやれるかな…」と、不安を感じる…揺れる思いを抱えている保護者の方も多くおられるのではないでしょうか。
また、やはり気になるのは「新たに子どもの担任となる先生」のこと。
新学期はこれまでお世話になった先生から、新しい先生にかわるタイミング。そのため「今年の先生は誰だろう…うまくやっていけるかな」「発達障害による特性に理解のある先生だろうか」など、新しい先生に関して気になったり、不安を感じたりしているという方も多いと思います。
発達障害がある子どもにとって、学校が過ごしやすい環境になるためには、先生と保護者がうまく連携し、協力してサポートをしていく必要があります。新学期、子どもは環境の変化でただでさえストレスを感じやすいので、先生とスムーズにコミュニケーションをとり、子どもが元気に学校で過ごせるよう支えていくために、どんなことができるでしょうか。
以下から詳しく、先生と連携するための関係構築や、子どもの特性の伝え方、「先生と合わないかも?」と感じた時の対処法を順にご紹介します。
家庭と学校で協力して子どもをサポート!
発達障害の子どもが学校でのびのび過ごせるかどうかは、学校側に子どもの特性に合わせ必要な対応をしてもらえるかで変わってきます。このとき、大切なのは「合理的配慮」という考え方です。合理的配慮とは、障害のある方々の人権が障害のない方々と同じように保障され、教育や就業、その他社会生活において平等に参加できるよう、それぞれの障害特性や困りごとに合わせておこなわれる配慮のことを指します。
合理的配慮には例えば、「周りの音など刺激に敏感で勉強に集中しづらい子どもに、仕切りつきの机を用意する」「指示の理解に困難がある子どもに、見通しが立つようにその日の予定をカードや表にする」などの対応があります。
発達障害のある子どもは、特性の偏りによって社会や環境とのミスマッチが生じやすく、生きづらさや困り感を感じることが多くあります。
そのため、学校においては先生(とくに担任の先生)に子どもの特性をきちんと伝え、子どもにあった環境調整や配慮をしてもらうことが大切です。その一方でそのような配慮が学校側の過度な負担にならないよう、親としても気をつける必要があります。
合理的配慮には例えば、「周りの音など刺激に敏感で勉強に集中しづらい子どもに、仕切りつきの机を用意する」「指示の理解に困難がある子どもに、見通しが立つようにその日の予定をカードや表にする」などの対応があります。
発達障害のある子どもは、特性の偏りによって社会や環境とのミスマッチが生じやすく、生きづらさや困り感を感じることが多くあります。
そのため、学校においては先生(とくに担任の先生)に子どもの特性をきちんと伝え、子どもにあった環境調整や配慮をしてもらうことが大切です。その一方でそのような配慮が学校側の過度な負担にならないよう、親としても気をつける必要があります。
合理的配慮とは?考え方と具体例、合意形成プロセスについて【専門家監修】
新学期、新しい先生に合理的配慮を頼むときの6つのポイント
新しく子どもの担任になった先生に、どのようにして子どもの特性や、合理的配慮のお願いを伝えるときに心がけたいことを6つ、ご紹介します。
親子間で対応できることと、学校にお願いしたいことの範囲を明確にする
2016年4月に施行された、通称「障害者差別解消法」により、ゆっくりではありますが以前より「合理的配慮」をお願いしやすい環境になりつつあります。
ですが、だからといって子どもの特性による困りごとを全て学校にお任せする姿勢では、先生との連携はうまくいきません。発生した・発生するかもしれない困りごとに対して、どのような対策が子どもにあっているのか、まずは親子間で色々試してみることが大切です。
その中で、ここまでは親子で工夫する、ここからは先生にも協力してもらいたい、などとお願いする範囲をはっきりさせ、先生への負担が大きくなりすぎないように心がけましょう。
ですが、だからといって子どもの特性による困りごとを全て学校にお任せする姿勢では、先生との連携はうまくいきません。発生した・発生するかもしれない困りごとに対して、どのような対策が子どもにあっているのか、まずは親子間で色々試してみることが大切です。
その中で、ここまでは親子で工夫する、ここからは先生にも協力してもらいたい、などとお願いする範囲をはっきりさせ、先生への負担が大きくなりすぎないように心がけましょう。
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「できない」「苦手」だけでなく、「やりたい」「得意」も伝える
先生に合理的配慮をお願いしようとすると、ついつい「うちの子、ADHD傾向で、じっと座っていられないんです」「自閉症スペクトラム障害があり、見通しが立たなかったり予定変更があったりするとパニックになるんです」など、子どもの「できない」情報だけを伝えてしまいがちです。
ですが、「できない」「苦手」など、ネガティブな情報だけを伝えてしまうと、先生が不安感を強めてしまったり、伝えられたネガティブ面ばかり目を向けてしまったりすることがあります。
そのため、「じっと座っているのが難しいですが、ときどき体を動かす機会を与えてもらえればまたすぐ座れます」「見通しのたたないことには不安になりがちですが、決まったことを黙々と取り組むことがとても得意なんです」など、ポジティブな情報(子どもができることや得意なこと)を合わせて伝えるようにしましょう。
先生にとっても子どものよりよい理解につながりますし、子どものがんばりや強みに目を向けやすくなります。
ですが、「できない」「苦手」など、ネガティブな情報だけを伝えてしまうと、先生が不安感を強めてしまったり、伝えられたネガティブ面ばかり目を向けてしまったりすることがあります。
そのため、「じっと座っているのが難しいですが、ときどき体を動かす機会を与えてもらえればまたすぐ座れます」「見通しのたたないことには不安になりがちですが、決まったことを黙々と取り組むことがとても得意なんです」など、ポジティブな情報(子どもができることや得意なこと)を合わせて伝えるようにしましょう。
先生にとっても子どものよりよい理解につながりますし、子どものがんばりや強みに目を向けやすくなります。
検査資料・実績実例・専門家の意見などを添えて説明する
子どもがすでに発達障害の診断を受けている、知能検査などを受けている場合は、その際の結果や主治医の報告書を、先生との相談の際に添えることをおすすめします。検査結果や報告書は客観的かつ説得力があるため、持っていくとよりスムーズに合理的配慮のお願いが進みます。
また、「診断を受けたわけではないが、子どもの特性にあった配慮をお願いしたい…!」ということもあると思います。その場合、自分の子どもと同じような特性の子どもが、配慮を経てどのように過ごしやすくなったのか、などが記された先行事例を紹介するとお願いしやすくなります。
例えば、発達障害について解説された本の多くに困りごとの具体例と、その解決方法が掲載されています。このような本を持参して説明するのもよいですし、学校での合理的配慮の実例がまとまっているサイトもあります。これらの活用が、子どもの特性と配慮をうまく伝えるヒントとなるでしょう。
また、「診断を受けたわけではないが、子どもの特性にあった配慮をお願いしたい…!」ということもあると思います。その場合、自分の子どもと同じような特性の子どもが、配慮を経てどのように過ごしやすくなったのか、などが記された先行事例を紹介するとお願いしやすくなります。
例えば、発達障害について解説された本の多くに困りごとの具体例と、その解決方法が掲載されています。このような本を持参して説明するのもよいですし、学校での合理的配慮の実例がまとまっているサイトもあります。これらの活用が、子どもの特性と配慮をうまく伝えるヒントとなるでしょう。
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家での様子、できることも合わせて伝える
子どもによっては、家での様子と学校での様子が異なる子どももいます。家庭という環境や家庭でのやり方であればためらいなくできるのに、学校ではできなくなってしまうといった様子が見られることも。その場合、家と学校でのギャップを伝えないままでは、先生もなかなか配慮する範囲のイメージがしづらくなってしまうことがあります。
子どもが家ではどのように過ごしているのか、家ではどこまで子ども1人でできるのかなども先生に伝えると、先生も配慮がしやすくなるでしょう。
子どもが家ではどのように過ごしているのか、家ではどこまで子ども1人でできるのかなども先生に伝えると、先生も配慮がしやすくなるでしょう。
サポートブック・サポートシートを作成して渡す
サポートブックとは、入園や入学・進級など子どものライフステージが変わる際に、子どもの普段の様子や関わり方・知っておいてほしい情報を、園や学校の先生と共有するためのツールです。
保護者の多くが、新学期前に先生と面談をし、「配慮をしてほしい」と伝えると思います。ですが、限られた時間で子どもの特性・配慮をじっくり話しきることはなかなか難しいことです。
また、合理的配慮の内容によっては子どもの担任の先生だけではなく、学年主任・教頭・校長先生や、スクールカウンセラーなど多くの人の協力が必要なときもあります。その場合、子どもの個性と対応方法を一人ひとりに直接伝えていくことは時間もかかりますし、伝えきれないこともあります。
そのため子どもの特徴などをサポートブック・サポートシートにまとめ、先生に提出するのも有効な方法です。面談の際にも、子どものことがわかりやすくまとまっている資料があるだけで、話し合いも円滑に進められます。
サポートブックの詳細やテンプレートは、以下をご参照ください。
保護者の多くが、新学期前に先生と面談をし、「配慮をしてほしい」と伝えると思います。ですが、限られた時間で子どもの特性・配慮をじっくり話しきることはなかなか難しいことです。
また、合理的配慮の内容によっては子どもの担任の先生だけではなく、学年主任・教頭・校長先生や、スクールカウンセラーなど多くの人の協力が必要なときもあります。その場合、子どもの個性と対応方法を一人ひとりに直接伝えていくことは時間もかかりますし、伝えきれないこともあります。
そのため子どもの特徴などをサポートブック・サポートシートにまとめ、先生に提出するのも有効な方法です。面談の際にも、子どものことがわかりやすくまとまっている資料があるだけで、話し合いも円滑に進められます。
サポートブックの詳細やテンプレートは、以下をご参照ください。
発達障害のある子の取扱説明書「サポートブック」で学校と連携!作り方と連携のコツをご紹介します
先生に感謝を伝えることを忘れない
ここまで、新しい先生にどのように頼めばスムーズに合理的配慮を受け入れてもらえるか、そのコツをお伝えしてきました。その中でも一番と言っていいほど大切なのは、配慮してくれた場合に、先生に感謝の気持ちを伝えるということです。
複数の子どもを同時に見なければならない中、子どもへの配慮を受け入れてくれたことに対して丁寧にお礼を伝えましょう。また、「先生が声をかけてくれたおかげで、最近は授業も楽しんで取り組めているようです」「先生に授業での取り組みをほめられて、とても嬉しかったようです」など、先生がしてくれた配慮やそれに対するわが子の反応を定期的に伝えると、先生との信頼関係構築につながります。
複数の子どもを同時に見なければならない中、子どもへの配慮を受け入れてくれたことに対して丁寧にお礼を伝えましょう。また、「先生が声をかけてくれたおかげで、最近は授業も楽しんで取り組めているようです」「先生に授業での取り組みをほめられて、とても嬉しかったようです」など、先生がしてくれた配慮やそれに対するわが子の反応を定期的に伝えると、先生との信頼関係構築につながります。
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