ベーチェット病の病型

ベーチェット病は主症状・副症状の組み合わせによって4つの病型に分類されます。

完全型

「口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍」「皮膚症状」「眼症状」「外陰部潰瘍」の4つの主症状が全てが発現したもの。

不全型

4つの主症状のうち3つが出現したもの。

主症状2つと副症状2つが出現したもの。

主症状の1つである眼症状に加え、もう1つの主症状が出現したもの。

主症状の1つである眼症状に加え、副症状が2つが出現したもの。

疑い

主症状の一部が出現しているが、不全型の条件は満たしておらず、副症状が繰り返しがみられたり、悪化するもの。

特殊型

完全型・不全型の基準を満たしている状態に加え、特定の病変を伴うタイプ。病変部位それぞれに合わせて病型の名称があります。

1. 腸管型
副症状である消化器病変のうち「腸管潰瘍」が確認されている場合。

2. 血管型
副症状である血管病変のうち動脈・静脈問わず大きな血管に病変が認められる場合。

3. 神経型
急性型・慢性型問わず副症状である神経病変が確認された場合。

ベーチェット病の原因

ベーチェット病は、原因が不明で厚生労働省に難病に指定されています。

有力な仮説として、何らかの遺伝素因(体質)に病原微生物(細菌やウイルス)の感染が関与して、白血球などの免疫系が異常に活性化し、強い炎症が起こるのではないかと考えられています。

特に、ベーチェット病患者は白血球抗原「HLA-B51」(白血球の血液型のようなもの)の比率が健常な方に比べ、はるかに高いことが分かっています。

ベーチェット病のメカニズム解明については、これからの研究の成果が期待されるところです。

「ベーチェット病かも」と思ったら何科に行けばいい?

ベーチェット病の症状はさまざまであるため、最初は症状に合わせて皮膚科や眼科、相談しやすいかかりつけ医などを受診することが多いでしょう。症状の組み合わせが診断の決め手となるので、受診時には、あらわれている全ての症状を伝えることが大切です。

必要に応じて医師が専門病院の紹介などもしてくれます。数は多くないですが、ベーチェット病を主な対象疾患に含む専門科「膠原病内科(またはそれに準ずる科)」も存在します。

以下のサイトで、全国のベーチェット病の診療ができる病院を検索できます。
ベーチェット病研究班「ベーチェット病の診療医」
https://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~behcet/doctor/doctorlist/index.html
次ページ「ベーチェット病の検査方法」

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