育みたいのは社会性!発達が気になる子どもと家族の「おいしいコミュニケーション」

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発達障害のある子どもはコミュニケーションが苦手なことがあります。周囲に興味が持てなかったり、相手に合わせることが難しく感じてしまうことも。相手の気持ちを考えた行動や、楽しく会話できる機会を無理なく増やしてコミュニケーションの練習につなげたいですね。そこで、子どもが楽しみにしているおやつづくりを通して社会性を育むための工夫を紹介。希釈タイプの「カルピス」を使い、ママ・パパと楽しくおやつづくりをしている感覚で無理なく確かな力を育むヒントをお伝えします。※「カルピス」はアサヒ飲料株式会社の登録商標です

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発達ナビ編集部
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目次

発達障害のある子どもの社会性、どう育む?何が難しいの?

発達障害のあるお子さんの中には、まわりの人との円滑な関係を築くことが苦手な場合があります。例えば、ASD(自閉症スペクトラム)では言葉の裏にある意味をくみ取ることや、場面に応じた「空気を読む」のが苦手な場合があります。また、ADHD(注意欠陥・多動性障害)では、不注意や衝動性により、まわりの人とトラブルになってしまう場合があります。
遊びや遊具の順番を決めるなど、交渉や協調性が大切な場面で友達とうまくいかないことは、発達障害の有無に関わらず子ども同士のやり取りの中でよくあることです。

しかし、発達障害のあるお子さんはその特性によって、相手の主張の理解が難しく衝動的に行動することがあるため、長期的な人間関係を築くのに必要な社会性を育むことが、より難しくなりがちです。
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人との関わりを豊かに育むためには、相手の立場に立って物事を考え、思いやりのある行動をすることで、自分自身も「うれしい」と思える気持ちを育むことが大切です。このような気持ちの芽生えは、机上の訓練だけでは獲得できません。日常生活に織り交ぜながら、自然に少しずつ身につけていけるとよいですね。

「カルピス」をつくる係に任命!大好きな人に「つくってあげたい」気持ちを育もう

人との関わりや社会性を育むために、なにより大切なことは、毎日の生活の中で社会性を育む場面をたくさんつくり、楽しく体感することです。おやつは、自分が食べてもうれしく、誰かと一緒に食べるのも楽しめます。だからこそ、社会性を育む練習にぴったりな機会なのです。

今回のコラムでは、希釈タイプの「カルピス」を使って、おいしく楽しく会話ややり取りに触れる経験をご紹介します。
■ステップ1:子どもに役割をつくりましょう
希釈タイプの「カルピス」を用意し、家族みんなで「カルピス」を楽しめる環境づくりをします。それから、お子さんを「カルピス」をつくる係に任命してみましょう。家族みんなが大好きな「カルピス」をつくるのが自分の役割だと認識することで自信につながります。

■ステップ2:第三者のために「カルピス」をつくってみましょう
誰かのためにおいしい「カルピス」をつくってあげることで、よろこんでもらえる経験になります。ママと子ども(パパと子ども)で、仕事から帰ってきて一息ついているパパ(ママ)のために「カルピス」をつくってみるのもいいですね。

■ステップ3:思いやりの行動のうれしさを認識
お子さん自身が「すごくがんばったな!」と感じているとき、「カルピス」をつくってもらうことも、よい経験になります。他の人につくってもらうことで、おいしい、つくってもらうとうれしいといった気持ちを味わい、他者視点(自分がされたらうれしい、相手がされてもきっとうれしい)を獲得することができます。

■ステップ4:そうだ、「カルピス」つくってあげよう!
誰かのために「カルピス」をつくって「ありがとう」と言われたり、自分ががんばった時に「カルピス」をつくってもらってうれしいという経験を重ねることで、他の人の様子を見て、自分から『「カルピス」をつくってあげよう』と考えられるようになっていきます。

このように、「カルピス」づくりを通して「人を思いやる気持ち」を育む機会を、日常生活の中にたくさんつくってみましょう。

4つのステップで、コミュニケーションを豊かにしよう

ここでは、4つのステップをどのように実践していくかを、紹介します。

ステップ1:お子さんをみんなの「カルピス」をつくる係に!

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おやつの時間に「カルピス」を希釈して、お菓子のお供の飲み物を「カルピス」にしてみましょう。

【やり方】
(1)まずはママ・パパと一緒につくってみましょう。つくり方を絵カードにしたり、子どもが「一人でつくれる」工夫をします。また、つくっている間も声がけをするなど、親子での会話も楽しみます。

(2)家族それぞれの好きな「カルピス」の濃さがわかったら、コップに、「カルピス」と水を入れる位置に印をつけておくと(線を書く、シールをはるなど)、お子さんが一人でつくるときのガイドとなり、失敗を減らす工夫にもなります。また、家族の好みを思い出しやすくもなります。家族それぞれの「カルピス」用マイコップを用意しておくのもおすすめです。

(3)「カルピス」づくりに慣れてきたら、ママ・パパは手伝わず、子どもに作業を任せてみましょう。複数回、見守るだけでつくれるようになったら、お子さんを家族みんなの「カルピス」をつくる係に任命します。食後のデザートに「カルピス」をお願いするなど、「カルピス」をつくる役割は自分だと自信を持って、楽しんで取り組める機会を増やします。自分一人で役割を果たすことで、自己効力感を高めることにもつながります。

ステップ2:「がんばったから、『カルピス』どうぞ」「ありがとう」が合言葉

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仕事から帰ってきたパパやママに、「がんばっているね」の気持ちを、また、遠くから遊びに来てくれた祖父母に、「ありがとう」の気持ちを「カルピス」をつくってあげることで表現していきます。

【やり方】
(1)一緒に「カルピス」をつくる大人が、「パパ(ママ)は、今日も1日お仕事がんばったよ。だから、一息ついている時に、〇〇ちゃんがおいしい『カルピス』をつくってくれたらきっとうれしいよ!」などと、”相手の状況や気持ち”を分かりやすく伝えてからつくるようにしましょう。

(2)「カルピス」を相手に渡すときには、「がんばったから、『カルピス』どうぞ」「ありがとう」といったやり取りを忘れないようにします。「カルピス」で労いの気持ちを表現するように、家族みんなで取り組んでみましょう。

「カルピス」にフルーツを入れたり、電子レンジで温めたり、牛乳で割ってみるなど、ひと手間かけてスペシャル感を出すのもおすすめです!

ステップ3:ママ・パパがつくってくれた!ごほうび「カルピス」

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お子さん自身が「つくってもらってうれしい」経験の機会をつくります。実際に自分が経験することで、相手の気持ちを想像する手助けになります。

【やり方】
(1)宿題をすごくがんばった時、お出かけして帰って一息ついた時などに、お子さん好みの濃さの「カルピス」をつくって出してあげましょう。タイミングよく、おいしい「カルピス」をつくってもらえる経験をすることで、他の人につくってもらってうれしいという気持ちをより強く味わうことができるはず。

「いつもみんなの『カルピス』係がんばってくれてありがとう。今日は、がんばった●●ちゃんのために、ママ(パパ)がつくってあげたいって思ったんだよ」など、お子さんの役割を尊重することも忘れずに。

ステップ4:「あー、甘いものが飲みたいなぁ!」演技派ママ・パパに!

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ステップ3までで子どもの中に芽生えてきた「『カルピス』で元気をあげたい」という気持ちをより引き出し、自発的に思いやりを発揮できるような機会をつくってみましょう。

【やり方】
(1)お子さんが気づきやすい声がけをしましょう。ママ・パパが「あー、今日もママ(パパ)はがんばったなー。甘いものが飲みたいなぁ!」などお子さんが気づきやすい声がけをします。その様子を見た子どもが、「カルピス」をつくろうとしたり、つくったら「わぁ、うれしい!」と気持ちをしっかり表現しましょう。

(2)複数回繰り返しましょう。何度かこうしたシチュエーションを重ね、自分がつくった「カルピス」でママ・パパに喜んでもらえる機会をたくさんつくります。自分がつくった「カルピス」で思いやりのある行動をとったとき、自分もうれしい、心地いいと思える経験をたくさんさせてあげましょう。

最終的には、ママ・パパが演技をしなくても、お子さん自身が考えてつくってくれるようになったらうれしいですね!
ちょっとした工夫で、つくって楽しく、飲んでおいしいおやつづくりを通して、社会性を育む経験をつむことができます。ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。

企業と教育機関との連携

「カルピス」を製造・販売するアサヒ飲料株式会社は、発達支援学、教育心理学専門の教授が取り組む「コミュニケーション発達支援」への共同研究や活動支援を行っています。幅広い世代に人気の「カルピス」を使った「コミュニケーション支援」は社会的な能力を発達させられる可能性があります。

研究の結果、希釈タイプの「カルピス」を親子でつくって飲む体験を通して、好みに応じて濃さを調節するなど、相手の側に立って感情や意向を読む力を培い、子どもたちの「自分で考える力」や「思いやりの心」が育まれることがわかってきました。これは、年齢を問わずさまざまな人から愛される「カルピス」ならではの取り組みですね。
監修/菅佐原 洋(博士(心理学)、臨床心理士・臨床発達心理士)
イラスト/かなしろにゃんこ。
※「カルピス」はアサヒ飲料株式会社の登録商標です。
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