自閉症長男、初めての嘘…の結末はいかに

ライター:シュウママ
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わが家の自閉症の長男に言葉が増えてきたのは、7歳の頃からでした。…あれから3年。10歳になった彼はさらに言葉数も増え、少しずつ自分の思いを伝えられるように。その成長はとてもうれしかったのですが、ある日、長男が以前なら考えられなかったような悪知恵?を働かせたのです。びっくりしたのと同時に、「それはいけないことだ」と教えるために、ある行動に出ました。

ご飯が熱い!癇癪をおこした長男

ある日、夕飯を食べていたときのことです。

炊きたてのご飯をほおばった長男は、思いのほか熱かったのでしょうか。私が目を離したすきに、あろうことかご飯の入った茶碗をテーブルにひっくり返しました。
ご飯をこぼした息子
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振り返ると、長男は怒ったような顔をしながら固まっていました。

長男は、癇癪をおこすとよく物に当たります。やってしまった直後はだいたい硬直しています。衝動的に動いてしまって、後で反省するというのがパターンですが、そもそもひっくり返しちゃダメです。私は長男に向き合って叱ろうとしました。

叱ろうとした瞬間、長男が発したひとこと

すると長男は大きな声で言いました。
嘘をつく息子
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私は一瞬耳を疑いました。先に食べ終わって本を読んでいた次男も一瞬意味がわからず、ぽかんとしていましたが「いや、オイラやってないし」と抗議しました。

ところが長男はさらに「おとうとくん、やったねえ」と言うではありませんか。一度ならず二度までも…。

バレバレではあるものの長男が初めて嘘をついたのです。

初めての嘘に感心…している場合じゃなかった!

そのとき、私が一瞬思ったのは、「嘘をつけるようになるなんて、成長したな…!」でした。

ついこの間まで、単語もろくに言えなかった長男が、自分の行為について考えを巡らせ、自分を守ろうと言葉を選んで話したということが、なにか感慨深かったのです。

イヤイヤ!もちろん、自分を守るためとはいえ、他の人がやったことにするのは、ついてはいけない嘘です。ここはきちんと説明して叱らなければいけません。

けれど説明して長男に伝わるだろうか…?どうやったらわかってもらえるだろうか…。

そう考えたとき、ふとある考えを思いつきました。
次ページ「どうやって「それはダメ」を伝える?」

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