生産終了!さあ、どうする

ところが、息子の足がさらに大きくなり、12㎝ではきつくなりました。メーカーに問い合わせると、すでに生産は終了したとのこと。

仕方なく、少しでもデザインが似ている色もベージュの物を買いました。ところが、前と同じく断固拒否!

でも、私が頑張ってもないものはなく、その靴を用意することはできません。息子がどんなに暴れても、自傷しても、どうしてやることもできません…。

お気に入りの靴はきつくなってしまっているので、息子はかかと部分を潰し、サンダルのような履き方をするしかなくなってしまいました。

ゴミ箱に捨てた!?

でも、これではやはり歩きづらかったのでしょう。

ある日、ふと台所の生ゴミ用のゴミ箱を開けてみたら…そこに“ベージュの12㎝のこだわりの靴”が捨ててありました。

私が捨てたのでもなく、本人に「捨てなさい」と命じたわけでもありません。自分で納得して、捨てたのです。

「ああ、自分で自分をやっと納得させたんだな」と思いました。捨てた場所は「生ゴミ」のゴミ箱でしたが、それをとがめることはせず、「履けなくなったから、辛いけど自分で捨てたんだね」と褒めました。

どんなデザインの靴でも受け入れられるように

このことがあってからは、靴に関しては足が大きくなって違うデザインになっても、受け入れてくれるようになりました。

今、振り返ってみると、洋服については衣替えのときは苦労したものの、それ以外は「ボタンが付いているものはダメ」というくらいで「この服でなければ着ない」というこだわりはなく、与えたものをすんなり着ていました。
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「衣替え」の度に親子バトル勃発。変化が苦手な自閉症息子のパニックを回避できた、わが家流対処法!

私は、息子の靴へのこだわりにばかりスポットを当ててしまい、必要以上に悩んでいたのかもしれません。あれだけこだわっていた息子自身、成長する中で折り合いをつけ、どんな靴でも履けるようになりました。

子どもが幼いころには周りが“本人のこだわり”に応じてやり

「お母さんは僕の嫌がることはしない」
「自分に心地よいことを周りが認めてくれる」
「大人は自分を守ってくれる人間である」

このように安全基地を脅かさないことで、幼いころ、安心できる日が続くと大きくなったとき、我慢もできるようになるのだと、今は思っています。
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Upload By 立石美津子
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