「会話はニガテ派」でも親友ができる!ASD兄妹の独特な友達づきあいの方法って...?
ライター:寺島ヒロ
うちの凸凹兄妹たちは二人とも言葉が出るのが遅く、また私があまり外に出ない生活をしていたこともあり、小さいころから今に至るまで家を行き来するお友達は一人もいません。
と、言うと「だ、だ、大丈夫なの?(孤立?)」と思われるかもしれませんが、意外と心配することもなさそうなのです…。
小さいころから同年代の友達が苦手だった兄・タケルの場合
お兄ちゃんのタケルは、元々あまり他の子に関心のない子どもでした。
家ではパズルや工作をして何時間でも遊んでいるし、たまに児童館などに連れて行っても、そこに来ている子どもたちに交じることもなく、本を読んだり、遊具で遊んだりと一人遊びをするばかり。むしろ同年代の男の子たちのことは苦手で、「ウルサイ、かまってくる、なんで?」と言って、なるべく顔を合わせないようにしているほどでした。
家ではパズルや工作をして何時間でも遊んでいるし、たまに児童館などに連れて行っても、そこに来ている子どもたちに交じることもなく、本を読んだり、遊具で遊んだりと一人遊びをするばかり。むしろ同年代の男の子たちのことは苦手で、「ウルサイ、かまってくる、なんで?」と言って、なるべく顔を合わせないようにしているほどでした。
基本的にタケルは無理に人の間に入っていこうとするタイプではなく、常に自分のことで忙しいし、子どもの多い場所もうるさく感じるということで、放課後は特に何もなければ家の柱にゴムにくくられてでもいるかのようにまっすぐ家に帰ってきて、工作をしたり、本を読んだりして過ごしていました。
聴覚過敏で集団が苦手な妹・いっちゃんの場合は...
妹のいっちゃんも、子どものころからの子ども嫌い。兄に輪をかけて聴覚に過敏があるため、人の集団にはなるべく入りたがりません。それでも、常に同じクラスの中に一人二人は気の合う子を見つけて、学校にいる間はその少数の子どもたちと一緒に行動しているようです。
しかし、できるだけ接触を避けるような友人関係でどうやってコミュニケーションをとるのか?ちょっと不思議ですよね。
実は、いっちゃんは家でよく絵を描いているのですが、この絵を介して友達同士で濃厚なコミュニケーションをとっているらしいのです。
例えばこんな感じです…
実は、いっちゃんは家でよく絵を描いているのですが、この絵を介して友達同士で濃厚なコミュニケーションをとっているらしいのです。
例えばこんな感じです…
言葉のコミュニケーションに限らない、友達関係のカタチ
リレー小説や、イラストの交換で友達と「遊ぶ」というのは、やや特殊なやり方かもしれません。おそらく傍から見たら一緒にいるわけでもなく、会話も交わさず(全くないというわけではないでしょうが)本当に友達なのかと思うことでしょう。
しかし、会話が得意な人同士が会話を重ねて親しくなることと、文章や絵をかくことが得意な人同士がその応酬で親しくなることに本質的な違いはないのではないでしょうか。
発達障害のうち特にASDのある子どもたちは、直接の会話やSNSのやりとりよりも、ゲームやアニメ作品などを共通認識として、いわばワンクッション置いてのやりとりの方が向いているんじゃないかと感じる場面も多くあります。
友達付き合いとはこういうもの、コミュニケーションとはこういうもの、とあまり決めつけず、子どもたちの交友関係を見守っていきたいと思います。
しかし、会話が得意な人同士が会話を重ねて親しくなることと、文章や絵をかくことが得意な人同士がその応酬で親しくなることに本質的な違いはないのではないでしょうか。
発達障害のうち特にASDのある子どもたちは、直接の会話やSNSのやりとりよりも、ゲームやアニメ作品などを共通認識として、いわばワンクッション置いてのやりとりの方が向いているんじゃないかと感じる場面も多くあります。
友達付き合いとはこういうもの、コミュニケーションとはこういうもの、とあまり決めつけず、子どもたちの交友関係を見守っていきたいと思います。
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