長年こだわったピンクのボールからついに卒業!?自閉症長男、冬休みの帰省で見られた成長

ライター:シュウママ
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長男は家の中にいるとき、あるモノを常に自分のそばに置いています。ころころ転がす、まくら代わりにする、いすにして座る、ぽんぽんつく、そう答えはボールです。ぼろぼろのピンクのボール、これは長男が赤ちゃんのときから我が家にある、彼の宝物です。

その執着はすごい。ボールとの付き合いはかれこれ10年

長男はピンクのボールが大好きです。とにかく手から離れることがないのです。ボールは友達!といった感じなので、ドリブルなんて得意です。運動が苦手な次男よりもはるかに上手です(笑)
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長男とボールとの付き合いは長く、それこそ赤ちゃんのころから、くるくるくるくる、ひたすら回転させていました。その執着はすさまじく、学校から帰ってくると母よりも、次男よりもまず先にボールを探します。万が一見つからないと、この世の終わりのように泣き崩れます。

長男のこだわり炸裂。似たような相棒じゃダメ!

そんなある日。小学4年生のときです。長男がわーっと騒ぐので走っていくと、ボールがぺしゃんこに潰れていました。空気を入れてやっても元に戻りません。見る影もなくなったボールを見つめ長男は悲しそうにうつむいています。「明日、新しいボールを買ってくるよ」と言うと、少しほっとしたような顔になりました。
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次の日、私はボールを買いに行き、学校から帰ってくる長男を待っていました。「ほら新しいボールだよ~」と長男に新品のボールを見せると、長男は顔色を変えました。
「ボールない!ピンク!ない!」長男は青いボールを見て怒りました。
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そう、お店には同じピンクのボールがなかったのです。仕方なく買った青いボールに長男は満足しませんでした。「似たようなもんじゃん」は通用しないのです。

結局私は他のお店に行って、ピンクのボールを買い求めるはめに。長男はやっと満足しました。
そして安心したように、ボールを抱えて眠ったのです。
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えっ。それでいいの?こだわりを少しずつ脱ぎ捨てて

長男のピンクのボールへのこだわりは、なくならないだろうなと思いました。単なるこだわりというより、長男はピンクのボールがないと、不安そうなのです。精神安定剤みたいなものなのでしょうか。だからそれは仕方がないなと思っていたのです。

ところが、今年の冬休みに実家に帰省したときのことです。荷物の中にボールを入れ忘れたため、私はかなり焦りました。実家で穏やかに過ごせるだろうか...するとたまたま実家に置いてあった青いボールを見て、長男は目を輝かせました。そして結局、帰省している1週間の間、長男は青いボールを大事そうに抱え、楽しそうに過ごしていたのです。
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それ以来、長男はピンクのボールひとつに執着するのではなく、他のボールでも遊べるようになりました。ただボールは片時も離しませんけどね。

何か一つのものに対する固執や愛着といった感情は、決して珍しいものではないと思います。それをゆったり見守っていると、少しずつ少しずつこだわるポイントが減っていって、いつか卒業できる日がくるのかなと思います。

長男も今年小学6年生。心も成長しているのかもしれません。
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