先生を責められない

数学の授業はそのまま進み、最後は「7は偶数ですか?奇数ですか?」「42は偶数ですか?奇数ですか?」まで発展しました。

息子の学力に適した授業ではありません。

でも、先生を責めることはできませんでした。息子が通う特別支援学級は数学は中1~中3までの縦割り授業で、能力別に4クラスに分けられていました。それにもかかわらず、学力差が激しくどこに基準を設けたらよいのか困難を極めている状態でした。

息子が在籍していたのは習熟度がもっとも低いクラスでしたが、そのクラスでも偶数、奇数の数学の単元の授業が行われていました。(習熟度が最も高いクラスでは三角形の面積やらX、Yの連立方程式を指導していました)

私は息子にとって必要な算数の力について考えました。奇数や偶数は、息子が日常生活を送る中では必須ではなさそうです。できればお金の概念や計算の仕方、時計の読み方を教えて欲しいとも思いました。

そこで、学校ではあまりやってくれなかったお金、時計などを家で教えました。(中学生のうちはお金の計算を頑張って教えましたが息子には難しい部分もあったので、現在は、「僕はお金が計算できないので助けてください」とSOSを出すよう方針を変えました)
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自閉症の息子が「一人で買い物」、身につけるべきスキルはお金の計算じゃなかった!

お金の勉強
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わが子の一番の理解者でいたい

担任からのコメントが辛辣な通知表
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先日、私の小学校時代の通知表が出てきました。担任の先生からの評価です。

酷いことが書いてあります。私の母はエジソンの母のようには対応してくれず、先生と一緒に「なんでこんなこともできないの!」と責めました。でも、大人になって著述家として何とかなっています。

でもやはり、理解して認めてくれたらよかったなぁと思います。

息子を認め、どんな風に学ぶのがいちばん理解できるのか、どんな学びが必要なのか――エジソンの母のように、それができる母親だったろうか。

もうすぐ社会に出ていく息子を見ながら、今までの子育てを思い返すことが多くなりました。

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