子どもを信じよう

ミミの言葉を本当に信じていたら、もっと一緒に喜べたのに。よく考えれば、跳べないのに表彰状を貰ってもミミは嬉しいはずがないし、きっと受け取らないでしょう。ミミのことをもっと信じよう!

筆箱の嘘も、怒らずに聞いていたら嘘ではなく、本当のことを教えてくれたかもしれません。今度、ミミと私だけでこっそり話しをしてみたいと思います。
弟と遊んでいるミミ
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専門家コメント 森しほ先生(医師・公認心理師)

「信じたいのに疑ってしまった」と思われる気持ち、よく分かります。お子さんにより良くなってほしいと思うからこそ迷い、後悔するのですよね……。

こういった問題には、子どもの発達段階と「防衛反応」、そして親側の認知のクセが関わってきます。ミミくんが嘘をついた場面は、「叱られる恐怖」を避けるための自己防衛です。意図的な嘘というよりも、「安心を守るための一時的な対処」であり、お子さんの発達上よく見られる反応です。特に小学校低学年では、まだ“正直さ”と“自己保身”のバランスが未熟で、状況に応じて揺れやすいという特徴があります。

お母さんが「30回跳べるわけがない」と感じたのは、思い込み、認知バイアスによるものです。子どもはすぐに成長するものですが、大人はなかなか変化しません。そのため、大人はついつい過去の経験から未来を予測し、「できる可能性」を低く見積もってしまいがちです。それが続くと、子どもの成長を見逃してしまうことになります。

強く叱ると、「恐怖→回避→嘘」という流れが生まれやすくなるので、躾は大切ですが、家庭内で安心して失敗や事実を話せる環境をつくることも大切です。心理的安全性があると、子どもは正直に話しやすいのです。間違えた時に素直に間違えたことを認めることは、子どもだけでなく大人にも難しいですよね。いえ、むしろ大人のほうが難しいかもしれません。今回のように、大人が「後から気づいて反省できること」自体が非常に大切です。こういった気づきがあれば、むしろ親子の信頼関係が深まっていくのではないでしょうか。「疑ったこと」よりも、「気づいて修正しようとしていること」に大きな価値があります。

まず一番大切なのは、「正しさ」より「安心」を優先する関わり方です。子どもが何かを話してくれたときに、「そう思ったんだね」「それは怖かったね」と気持ちを受け止めてあげることができると、嘘をつく必要が減ります。嘘の多くは“責められることへの回避”なので、安心できる環境があれば嘘をつく必要性が減っていきます。

また、おすすめなのは、「結果ではなくプロセスを褒める」ことです。縄跳びの例であれば「30回すごいね!」だけでなく、「練習続けてたんだね」「あきらめなかったのがすごいね」と声をかけることで、子どもは「できた・できない」に左右されずに自己肯定感を育てられます。

もしお子さんの話を疑いそうになったときには、否定する前に一呼吸おいて「この子は何を伝えたいんだろう?」と考えてみましょう。「ちゃんとしなきゃ」「正しく育てなきゃ」という思いが強いほど、疑いや不安も生まれやすくなります。気持ちに寄り添って、向き合っていれば、親としてじゅうぶんやっていると言えるのではないでしょうか。これからもtaekoさんがお子さんに寄り添って成長を見守っていけることを願っております。
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