ツールの活用

学習障害のある生徒には先生が読んでやる、または音声ソフトを使わせればよいと思います。例えば、マルチメデア教科書(デイジー教科書)という音声ソフトもあります。

参考:マルチメデア デイジー教科書について
https://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/book/daisytext.html
背景と文字の境界が混ざってしまい、行を飛ばしたり、読めなかったりすることもあるので、こんなときはリーデングスリットを使わせればよいのです。

また、黒板の文字を写せないのならば、タブレットで写真を撮らせればよいのです。

子どもの特性に合わせてツールを上手に活用することで、学びの困難を少しでも軽くすることができます。
高い壁越しにスポーツ観戦をする様子
©今井久恵
Upload By 立石美津子
高い壁の向こうで行われているスポーツの試合…背が低い子に「背を高くして観戦しなさい!」と言っても無理です。ですが、踏み台を使えば平等に楽しむことができます。

学習も同じで、合理的配慮とは、同じ土俵でチャレンジするためのサポートの形で、この踏み台がリーデングスリットやデイジー教科書、タブレットなのです。

共に学ばせながら、ときには定型発達の子どもと障害のある子どもの教育環境を変えたり、特性を踏まえて違う課題を与えたりするのが本当のインクルーシブ教育ではないでしょうか。

とはいえ、私自身も、他の児童が納得できる説明の仕方を未だに見つけられないでいます。

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自閉症の息子、運動会で「あいつが入ると負ける」と言われて――インクルーシブ教育について改めて考えたことのタイトル画像

自閉症の息子、運動会で「あいつが入ると負ける」と言われて――インクルーシブ教育について改めて考えたこと

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