幼児食になって酷くなった偏食。自閉症息子の「気持ち」を大切にしようと私が心がけていること
ライター:みん

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Pは離乳食のころは何でも食べていたのですが、幼児食に進み味や食感の種類が増えるにつれどんどん偏食が酷くなってきました。今まで食べられていたものは食べなくなるし、初めて食べるものは見向きもしない、食べ方のこだわりも強いので、ただの「好き嫌い」とは言えません。そしてそれは今も続いている長期的な困りごとの一つです。

監修: 三木崇弘
はりまこどものこころ診療所 院長
愛媛大学医学部卒。医学博士(東京医科歯科大学)、経営管理学修士(早稲田大学)。2013年より国立成育医療研究センターで児童精神科医として勤務。2019年よりフリーランスとして医療・教育・福祉・行政の現場で働く。2022年より地元兵庫県姫路市にUターンし、2025年4月「はりまこどものこころ診療所」を開設。
食事に強いこだわりがある息子
Pはいつもと同じ決まったものしか食べません。たとえ種類や見た目は同じものだとしても、特定のメーカーのものでないと食べない、この店のものでないと食べないなど、強いこだわりがあります。
例えばフライドポテトも、切り形や揚げ方、塩加減が違うだけで食べなかったりするので「いつも食べている同じもの」「見た目が同じもの」「味や食感が均一でイメージしやすいもの」でないと安心して食べられないのだと思います。
例えばフライドポテトも、切り形や揚げ方、塩加減が違うだけで食べなかったりするので「いつも食べている同じもの」「見た目が同じもの」「味や食感が均一でイメージしやすいもの」でないと安心して食べられないのだと思います。
偏食に悩み、いろいろ工夫はしてみたけれど…
偏食に悩んでいたころは、何とか食べられるものを少しでも増やしたいと考え、材料を細かく切る、好きなものに混ぜる、見えないようにこっそり入れておくなどいろんな工夫をしていましたが、Pは味や食感にはかなり敏感で、ほんの少し食べ慣れないものが混ざっていたら、まず口には入れないし、もし口に入れることができたとしても、かむ前にすぐに吐き出してしまいました。
その上今まで食べられていたものですら警戒して食べなくなってしまっていたので、もう料理に混ぜ込むなどの工夫をするのは一旦諦め、とにかく食べられるものが苦手にならないよう、飽きないようにと心がけています。
その上今まで食べられていたものですら警戒して食べなくなってしまっていたので、もう料理に混ぜ込むなどの工夫をするのは一旦諦め、とにかく食べられるものが苦手にならないよう、飽きないようにと心がけています。
そしてこんな風に考えるようにもなりました。もし私が異国へ行った時に食べ慣れない食材が、食べ慣れない味つけで出てきたとき、それをすすめられてもすんなり食べることはできるのかな?きっと初めてのものだから警戒するだろうし、食べ慣れるようになるまで時間もかかるかもしれない。そして帰国したら「やっぱり食べ慣れた日本食が一番安心だし美味しい!」と感じるんじゃないかな?と…
そう考えるとPもきっとそれと同じような気持ちで、食べたくないものを無理矢理すすめられても余計に警戒するだろうし、本人がちゃんと見て触って嗅いで、納得してから口に入れないと安心して食べられないんじゃないかと思うようになりました。
そう考えるとPもきっとそれと同じような気持ちで、食べたくないものを無理矢理すすめられても余計に警戒するだろうし、本人がちゃんと見て触って嗅いで、納得してから口に入れないと安心して食べられないんじゃないかと思うようになりました。