発達障害の小5娘、「察して」お手伝いは難しいから…!わが家の取り組み

2021/08/25 更新
発達障害の小5娘、「察して」お手伝いは難しいから…!わが家の取り組みのタイトル画像

広汎性発達障害の娘(小学5年生)は、家でお手伝いをしてスタンプを貯め、お金と交換するという『お手伝いカード』をやっています。
欲しいものがあるときは、率先してお手伝いをしますが、欲しいものがないときは、私がどんなに忙しくても無関心。そんな娘に、自分からお手伝いをしてもらうために…

SAKURAさんのアイコン
SAKURA
15734 View
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 客員研究員
応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のための様々なプログラムを開発している。

お手伝いカードで、お金を稼ぐことを学んだ娘。

わが家では、2年前からお手伝いカードというものを導入しています。
発達障害の娘のライバルはパパ!?「家事はママだけの仕事」を変えてくれた、わが家のお手伝い大作戦のタイトル画像

関連記事

発達障害の娘のライバルはパパ!?「家事はママだけの仕事」を変えてくれた、わが家のお手伝い大作戦

一回のお手伝いで、スタンプを一つ押し、20マス(一枚)で500円と交換というシステムです。

小学5年生になる広汎性発達障害の娘は、このお手伝いカードを長い間続けていて、もう何度も欲しいものをお手伝いカードで貯めたお金で買っています。
欲しいものをお手伝いカードで貯めたお金で買っているあーさん。自分で計算して頑張っている。
Upload By SAKURA
お手伝いはたくさんしてくれるようになり、お金を稼ぐ大変さもわかったおかげか簡単に物をねだらなくもなったし、いいことだらけです。

欲しいものがあるときは、頑張ってくれるけど…

しかし・・・ずっと続けてはいるものの、お手伝いに対する意欲は、不安定。

欲しいものがあるときは、自分からお手伝いを見つけて自主的に動いてくれますが、特に欲しいものがないときは言われたら仕方なくやってくれる・・・という感じです。
特にほしい物がないときは、言われたら仕方なくお手伝いをしてくれる。
Upload By SAKURA
最初のうちは、これでも満足だったのですが、正直・・・もう5年生。中学生も近づいてきたこともあって、常に自主的に動くというお手伝いもしてほしいのが、本音です。

察してほしい!でも…

しかし、娘は特性上、察するというのが苦手で「状況を見る」「気を利かす」ということができません。
「今!お手伝いしてくれると非常に助かるんですけど~!」と思うことも。
Upload By SAKURA
家庭内では、場合によって状況を伝えて「こんなときは、こうしてくれたら助かるんだよ」と、繰り返し教えるようにしていますが、なかなか自分から動くことはありません。
場合によって状況を伝えて「こんなときは、こうしてくれたら助かるんだよ」と、繰り返し教えるようにしている。
Upload By SAKURA
将来的にも、いつかは自分で気がついて、動くことが必要になってきます。その力を身につけるためにも、「察する」「自分から動く」という練習もしてほしいと思っていました。

「察する」より先に「自分から動く」習慣づけ。

夫に相談すると…
絶対にやってほしいことを時間帯で決めたらどうかと話し合う。
Upload By SAKURA
「察する」より、「自分から動く」の部分を習慣化したほうがいいと言われました。

そこで、時間帯によって必要なお手伝いを理解してもらうため、「毎日やるお手伝い」を決めることにしました。いきなり複数のことを頼むと持続できないため、まず決めたのは、朝と夜、食事の前の支度のお手伝いでした。
朝と夜のお手伝いについて説明し、「自分で動いて」ね!と伝える。
Upload By SAKURA
朝ごはんのときは、「私が準備をしている間、マーガリンやジャムを出す」
夕ごはんのときは、「私が準備をしている間、箸を並べる」

この2つを、固定のお手伝いにすることにしました。これだけは、求めてしてもらうことではなく、自分から動いてほしい。そのことを娘に説明し、さっそく実行してもらうことにしました。

朝は勝手にやってくれるけど、夕方は難しい。

朝のお手伝いに関しては、起きたらやる・・・という習慣が身につきやすかったようで、何も言われずに、すぐに自分から動けるようになりました。
朝は覚えていてお手伝いをしてくれるように。
Upload By SAKURA
しかし、夕飯のときは…
夜は時間が不規則だったり娘の自由時間なこともあって難しい。
Upload By SAKURA
時間が不規則なことや娘の自由時間なこともあって、ゲームをしていたり本を読んでいたり、テレビを見ていて、娘は忘れてしまうことがほとんどでした。

声かけを繰り返し、パターンを覚えてもらう。

何か…娘が思い出したり、気がついたり、習慣づける絵カードなどの工夫が必要かな~と考えたのですが、
「察する」に繋がってほしいため、カードなどを作らずに声がけをすることに。
Upload By SAKURA
夫からのアドバイスで、このお手伝いに関しては、補助アイテムを使うことはやめました。

その代わり、気がつくようヒントは与えることにし、「あーさん?ママごはんの用意してるけど、何するんだっけ?」「あれ?何かない・・・」と言った声かけや、咳払いをして気がついてもらう・・・ということを繰り返しています。

しかし、やはり察することが苦手な娘。なかなか気がつかず「え?なに?呼んだ?」と言ったり、こちらが何を言いたいかがわからず、硬直したりすることも多々あります。
咳払いなどで間接的に伝えるも、何を言いたいかがわからないことがある娘。
Upload By SAKURA
ただ、今は練習。この時間帯に私が何に困るか、何を手伝ってもらったら楽になるかを時間をかけて覚えてもらい、ここからパターンを増やして教えていければ将来的にきっと役立つと信じ、同じことを毎日繰り返しています。

執筆/SAKURA
(監修:井上先生より)
お手伝いを自主的にお母さんや家族の状態を見て、察して行うことはとても困難な課題だと思います。SAKURAさんの実践のように、状況に寄らず具体的にするべきことを固定化するのも1つの方法です。さらにもう一歩踏み出すためには、お父さんの言われているようにカードなど視覚的な刺激ではなく、あえて言葉を使う方法があります。同じ言葉による指示でもいくつかのステップがあります。「箸を並べましょう」という直接的な指示⇒「お母さんが準備しているよ」などの間接的な指示⇒咳払いのような状況に注目させる非言語的・間接的な指示です。もちろん、お手伝いができたあとはたくさん褒めてあげることが大事になってきます。一生懸命なお母さんと、状況を客観的に見ながらアドバイスをされるお父さんの役割分担はとても素晴らしいと思います。
お手伝いにだって最低賃金を!?小さな家事だって小学生の僕にとっては大仕事だった!――大人になったADHD息子からの問題提起のタイトル画像

関連記事

お手伝いにだって最低賃金を!?小さな家事だって小学生の僕にとっては大仕事だった!――大人になったADHD息子からの問題提起

小1ASD長男、はじめてのお手伝い…!「自分でやったほうが早い」でも…母も笑顔で挑戦中のタイトル画像

関連記事

小1ASD長男、はじめてのお手伝い…!「自分でやったほうが早い」でも…母も笑顔で挑戦中

見通しがニガテで家事ができない!?ASD兄妹が「今やるべきこと」に気づける、母お手製のお手伝いクエスト!のタイトル画像

関連記事

見通しがニガテで家事ができない!?ASD兄妹が「今やるべきこと」に気づける、母お手製のお手伝いクエスト!

発達ナビPLUSバナー
当サイトに掲載されている情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。また、掲載されている感想やご意見等に関しましても個々人のものとなり、全ての方にあてはまるものではありません。

この記事に関するキーワード

あわせて読みたい関連記事

あわせて読みたい関連記事

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。