自閉症息子が年長でイヤイヤ期に突入!?激しい癇癪が再燃したワケは、退行ではなく…!?

ライター:ぼさ子
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こだわりが目立ち始めた2歳ごろから保育園年少さんまで、365日寝ているとき以外は休みなしに癇癪を起こしていたわが家の息子ほぺろうですが、年中さんに進級してから次第に落ち着き出し、私もホッと胸をなでおろしていました。
でも、「今後もさらにお兄ちゃんらしくなるかも?」という期待とは裏腹に年長さんになった現在、癇癪が再燃しています。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

束の間の平和。これから楽しい時間をつくりたかったのに…

自閉症と中度知的障害のある、ほぺろうは現在保育園の年長さん。発語はいまだにありません。

人見知りや場所見知りが強く変化が苦手なほぺろうは、2歳ごろから癇癪が激しくなり、一日に10回くらい地雷を踏んでは一回につき1時間は泣き暴れ続ける…ということを繰り返していました。
3歳で障害の診断がついたそのあとも「神様…ほかのことは諦めますので、どうか情緒だけは何とかしてください」と思わず祈ってしまうほど、ほぺろうも私も心身摩耗する日々を送っていました。
「癇癪だけはどうにかしてください」と祈る母
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保育園の年少時代いっぱいまで癇癪は続き、ただ保育園に居るだけで精一杯!クラス活動やコミュニケーションを楽しむのもむずかしそうなほぺろう。
ところが、年中さんに進級するとだんだんと癇癪が減り、ようやく泣かずに登園できるように。落ち着いてきたおかげで周りが見えてきたのか、お友達の真似をしながら保育園活動を楽しめるようになってきました。

2年以上毎日癇癪だったほぺろう。その分ほぺろうは楽しい時間を持てずに過ごしてきました。だからこそ私は癇癪が落ち着いてきたことが嬉しくて、「今までの時間を取り戻すくらい、楽しい思い出をたくさんつくっていこうね!」と張り切っていました。
癇癪が落ち着いてきて、息子に楽しい思い出をたくさんつくってほしいと思う母
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そして年長さんに進級。間もなくしてほぺろうの気分が崩れがちになり、雲行き怪しい雰囲気に…。

癇癪の理由を探すも見極められず…

最近のほぺろうは、保育園の登園時・降園時に決まって癇癪を起こします。
保育園の先生たちも「保育園活動の練習で疲れてるのかも」「暑いからかも」「イヤイヤ期かも」と一緒に考えてくれますが、それでも原因は特定できないし、全部が原因なのかもしれません。
保育園の先生たちと癇癪の原因について話すも、特定が難しい
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理由を探って解消してあげたいと思っても、発語のないほぺろうは、ただただ大泣きするだけで原因が読めず…。
または発語できないからこそ、余計イライラしているのでしょう。

「これって『折れ線発達』というヤツなのかな?」「定型発達だったら右肩上がりなのかな?」疲れのせいか、考えても仕方のないことでグルグル悩みます。

『ほぺろう本人が理由を持って泣き暴れているのか』もしくは『ワケも分からず泣き暴れているのか』…。同じ泣き暴れでも その二つの違いは天と地の差。だけどそれすらも見極められず、私は自分で「親として情けないなぁ…」と落ち込んでしまいます。

『逆戻り』ではない可能性。それは年中時代の先生の予言

現在 再び癇癪続きのほぺろうですが、2~4歳ごろの癇癪とは違う点も見られる気がします。それは『癇癪時間が短くなった』こと。

私がそう思いたいだけかもしれませんが、ほぺろうも自分自身で癇癪を抑えたいと頑張っているように見えるのです。泣きながらも自分で精神安定剤(大好きな絵本)を持ってきたり、おやつを要求したり…。ほぺろうなりに気分を切り替えようと努力してるのかな?と思うといじらしくてたまりません。
「泣き止みたい」という自覚が感じられる母
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もしかしたら、決して『逆戻り』ではないのかも…と思ったとき、あることを思い出しました。

保育園年中さん時代の個人面談のとき、クラス担任の先生の予言…。「年中になってからのほぺろう君は、いろいろなことが分かってきましたし、新しいことにチャレンジする姿勢も見られるようになってきました。だからこそ、今後は苦労しますよ!!おそらく年長あたりで『2歳のイヤイヤ期』を迎えます。『わかる・やりたい』と思うのに『できない』ことにイライラするはず。お母さんは覚悟してください(笑)」
「これからイヤイヤ期がきますよ」という、先生の大予言を思い出す母
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確かに、ほぺろうの発達年齢は現在2歳。そして実年齢2歳のときは癇癪が激し過ぎてイヤイヤ期だったのかどうだか分からずだったので、今が『2歳のイヤイヤ期』だとしても不思議はありません。

正直 今の私は、『逆戻り』なのかそうじゃないのか確証のある理由を見つけられていませんが、やっぱり成長を感じさせてくれる『イヤイヤ期説』を信じたいです。
次ページ「私自身の子ども時代だって右肩上がりじゃなかった」

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