発達障害のある子の育て方、3つのポイント
さて、ここからは発達障害の子の育て方で大事にしたいポイントを3つ、お伝えしましよう。
1.#グレーとは 白ではなくて 薄い黒
1つ目は、「グレーとは 白ではなくて 薄い黒」です。これは私がつくった川柳で、最近、この川柳をいろいろなところで読み上げています。
発達障害のある子に、定型発達の子どもたちと同じように行動することを求めてはいけません。じつはこれが、発達障害のある子を育てるときの大原則の一つなのです。とても大事な視点で、多くの人に拡散していただきたいと思っているので、ハッシュタグ(#)をつけてみました。
発達障害は、生活上の支障につながることもあれば、そうではないこともあるという白黒つけにくい障害です。本人や家族が、発達障害を「色」の濃い障害というよりは、白に近いグレーな障害のように感じている場合もあるのではないでしょうか。発達障害はさまざまな行動特性として現れますが、そのような行動が、対応次第で軽減することもあります。すると対応を続けるなかで、本人や家族が「いつかは白くなる(=発達障害の特性がなくなる)のでは?」と感じることもあるかもしれません。
しかし、すでに解説した通り、困難が軽減しても、特性がなくなるわけではありません。どんなに薄いグレーに見えていても、それは白ではなく、薄い黒です。発達障害の特性がある場合には、それを「薄くなっていって、いつか消えるもの」としてではなく、「どんなに薄くても、ずっと残るもの」として理解することが大切です。
2.「せめてこれくらい」はNGワード
2つ目は、発達障害のある子に「せめてこれくらいは、できるようになってほしい」と言ってはいけないという話です。
子どもに苦手なことやできないことがあると、親はその子の将来を心配するものです。うまくやれとは言わないけれど、「せめてこれくらい」はできるようになってほしい。そして、たいていの場合、親はわが子に「平均値」や「平均より少し低いくらいの出来」を期待するでしょう。それでは「白」を目指す育て方になってしまいます。
心配や期待をこめて「せめてこれくらい」と願うのではなく、「この子はどんな特性なんだろう?」と考える。そして、その子に合った育て方に切り替える。発達障害のある子を育てていくなかでは、平均に近づける「せめてこれくらい」という意識からの切り替えが必要になります。
3.「友達と仲良く」と言ってはいけない
3つ目もNGワードです。発達障害のある子に「友達と仲良く」と言ってはいけません。
発達障害のある子のなかには、親に「友達と仲良く」と言われると「仲良くしなければいけないんだ」と思って、なにをするにも百歩譲って相手に合わせようとする子がいます。興味のない活動でも、苦手なことでも、友達と仲良くするためにがまんしてやらなければいけないと思い、過剰適応する子が出てくるのです。それではストレスをため込んでいくことになります。
子どもに声をかけるなら、「楽しんでおいで」と言って背中を押しましょう。発達障害のある子には興味の幅が狭い子もいます。まずは活動を自分のペースで楽しめるようにしましょう。好きなことを楽しんでいるうちに、結果として誰かと仲良くなれることもあります。
1.#グレーとは 白ではなくて 薄い黒
1つ目は、「グレーとは 白ではなくて 薄い黒」です。これは私がつくった川柳で、最近、この川柳をいろいろなところで読み上げています。
発達障害のある子に、定型発達の子どもたちと同じように行動することを求めてはいけません。じつはこれが、発達障害のある子を育てるときの大原則の一つなのです。とても大事な視点で、多くの人に拡散していただきたいと思っているので、ハッシュタグ(#)をつけてみました。
発達障害は、生活上の支障につながることもあれば、そうではないこともあるという白黒つけにくい障害です。本人や家族が、発達障害を「色」の濃い障害というよりは、白に近いグレーな障害のように感じている場合もあるのではないでしょうか。発達障害はさまざまな行動特性として現れますが、そのような行動が、対応次第で軽減することもあります。すると対応を続けるなかで、本人や家族が「いつかは白くなる(=発達障害の特性がなくなる)のでは?」と感じることもあるかもしれません。
しかし、すでに解説した通り、困難が軽減しても、特性がなくなるわけではありません。どんなに薄いグレーに見えていても、それは白ではなく、薄い黒です。発達障害の特性がある場合には、それを「薄くなっていって、いつか消えるもの」としてではなく、「どんなに薄くても、ずっと残るもの」として理解することが大切です。
2.「せめてこれくらい」はNGワード
2つ目は、発達障害のある子に「せめてこれくらいは、できるようになってほしい」と言ってはいけないという話です。
子どもに苦手なことやできないことがあると、親はその子の将来を心配するものです。うまくやれとは言わないけれど、「せめてこれくらい」はできるようになってほしい。そして、たいていの場合、親はわが子に「平均値」や「平均より少し低いくらいの出来」を期待するでしょう。それでは「白」を目指す育て方になってしまいます。
心配や期待をこめて「せめてこれくらい」と願うのではなく、「この子はどんな特性なんだろう?」と考える。そして、その子に合った育て方に切り替える。発達障害のある子を育てていくなかでは、平均に近づける「せめてこれくらい」という意識からの切り替えが必要になります。
3.「友達と仲良く」と言ってはいけない
3つ目もNGワードです。発達障害のある子に「友達と仲良く」と言ってはいけません。
発達障害のある子のなかには、親に「友達と仲良く」と言われると「仲良くしなければいけないんだ」と思って、なにをするにも百歩譲って相手に合わせようとする子がいます。興味のない活動でも、苦手なことでも、友達と仲良くするためにがまんしてやらなければいけないと思い、過剰適応する子が出てくるのです。それではストレスをため込んでいくことになります。
子どもに声をかけるなら、「楽しんでおいで」と言って背中を押しましょう。発達障害のある子には興味の幅が狭い子もいます。まずは活動を自分のペースで楽しめるようにしましょう。好きなことを楽しんでいるうちに、結果として誰かと仲良くなれることもあります。
世間一般の基準に合わせて、無理をさせてはいけない
育て方の3つのポイントをお伝えしましたが、どのポイントも方向性は共通しています。
1は多数派に合わせない
2は平均値に合わせない
3は友達に合わせない
どのポイントも、「発達障害のある子に世間一般の基準に合わせることを求めて、無理をさせてはいけない」ということを言っています。この3つは、発達障害の特性があっても子どもがのびのびと育つために必要なポイントとして、親御さんや支援者の方たちの心に留めていただけると幸いです。
1は多数派に合わせない
2は平均値に合わせない
3は友達に合わせない
どのポイントも、「発達障害のある子に世間一般の基準に合わせることを求めて、無理をさせてはいけない」ということを言っています。この3つは、発達障害の特性があっても子どもがのびのびと育つために必要なポイントとして、親御さんや支援者の方たちの心に留めていただけると幸いです。
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