【眠れない】経験からわかったこと

私は入眠不安を経験したことで、不安を抱えて寝室にいるつらさ、眠れないまま暗い部屋の布団の中でじっとしていなければならない苦痛、緊張から感覚がさえていくうちに、目を閉じることすら難しくなる感覚を知りました。
寝られない日々
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自分の体験を参考にむっくんの睡眠記録をつけてみたところ、何時に寝室入りしても眠りにつくのが23時過ぎになることが多いと発見!むしろ早く寝室に入ると寝つけないつらい時間が長くなるため、緊張が増すのかもしれないと気がつきました。そこで寝室入りを22時半以降に変更することにしたのです。

すると、悪夢さえなければ30分程度で眠りにつけるようになりました。一般的な同年齢の子よりは睡眠時間は少なめかもしれませんが、翌朝も問題なく起床でき、一日元気いっぱいに過ごせるので、この子はもともと睡眠時間が短い体質なのかもしれないなぁと考えるようにもなりました。

安心する方法探し

また、むっくんと相談しながら不安が和らぐ入眠アイテム探しも頑張りました。例えばアイスノンで頭を冷やしたり、お気に入りのオルゴールや波の音などをかけるといくらか眠りやすい気がすること。また、悪夢を見ないための験担ぎとして、枕元に決まったおもちゃを並べるルーチンを取り入れたり、特定のアロマオイルを使う、手をぎゅうぎゅうと強い力でリズムよく握って刺激すると安心できることも発見しました。
心地よい弱い刺激で安心を
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むっくんには感覚過敏がありますが、刺激のない状態だと感覚が研ぎ澄まされて落ち着けないようで、むしろ何か弱い感覚刺激を入れ続けるほうが安心できる様子でした。中でも一番幸せな入眠方法は、テレビをつけっぱなしの明るいリビングで、ビーズクッションに寝転がり眠ること!寝室を暗くして布団で眠ろうと意気込むと緊張してしまうのですが、寝室以外の慣れた部屋で安心できる番組をぼんやり眺めているうちに眠くなれば不安を感じずにすむようでした。

現在の様子

むっくんは7歳のときに不登校を選択しました。私は、この決断を機に寝かしつけることやそろそろ寝る?などの声かけをやめて、入眠のタイミングを完全に本人にまかせることにしました。不安の多かった夜は、やりたかったことを一人で静かに楽しむ時間になりました。夜に学習する日もありますが、日中より集中できる様子なのでひょっとしたらむっくんは夜に頭のさえる体質なのかもしれません。夜を楽しく過ごしているからか悪夢も随分減りましたし、私の入眠タスクも寝てるむっくんを寝室に連れていくだけになり、本当に楽になりました。

わが家の睡眠スタイルは、教科書的にはバツかもしれません。だけど夜になると「怖い夢見たらどうしよう」と半泣きだったむっくんが「今日も一日楽しかった~!」と好きなテレビを見ながら安心して眠る様子に、今はこれでもいいんじゃないかなって私は思っています。

この先もむっくんは睡眠で悩むことがあるかもしれません。だけど、親子で真剣に睡眠と向き合った経験を糧にして、むっくんなりの対策を見つけて眠りにくさともまぁまぁ仲良く暮らしていけたらいいなぁと思っています。
幸せそうに寝ている姿が一番!
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執筆/ウチノコ
(監修:初川先生より)
睡眠にまつわる難しさを抱える方は多くいらっしゃいますね。寝つけない理由として寝るのが怖いと訴えるお子さんも一定数いらっしゃるのではと思います。ウチノコさんがご自身の不調をきっかけに睡眠記録をつけて客観視してみることができたこと、とてもよいターニングポイントになったのだろうと思います。

「夜は寝るもの」「早寝早起きがよい」というのは確かに概ね事実なのですが、全員にすべからく良いというものでもなく、個人差がありますが、先入観や道徳観が子に合った睡眠スタイルに気づくのを妨げている面もあります。

また、不安が和らぐ入眠アイテム探しも素晴らしい試みですね。何が良いかは本人にしか分かりませんし、本人も気づいていないかもしれません。さまざま試して安心すると思いながら眠りにつけることは何よりだなと思います。そして、お母さんが一緒に試行錯誤してくれている、そのこと自体もとても安心感につながるプロセスのように感じました。
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