105枚のお仕事カードからとくい・すき・きょうみを見つける!『7歳からできるみんなのハローワークゲーム』監修者・鈴木慶太さんが教える遊び方や支援のヒントなども

ライター:発達ナビBOOKガイド
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合同出版
105枚のお仕事カードからとくい・すき・きょうみを見つける!『7歳からできるみんなのハローワークゲーム』監修者・鈴木慶太さんが教える遊び方や支援のヒントなどものタイトル画像

2017年に出版され好評を博した『発達障害の子のためのハローワーク』が、楽しいカードゲームになってパワーアップ!『7歳からできるみんなのハローワークゲーム とくい・すき・きょうみから将来の仕事をさがせ!』では、遊びの中でさまざまな仕事にふれ、自分の可能性を見つけていくことができます。監修者の株式会社Kaienの代表取締役の鈴木慶太さんに開発秘話や遊び方のポイントをたっぷり伺いました。

4つの遊び方ができる「お仕事」カードゲーム

いろいろなお仕事カード
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『7歳からできる みんなのハローワークゲーム』は、仕事をテーマにしたカードゲームです。世の中を支えるさまざまな仕事を知ることは、「なりたい自分」について考えたり、自分の将来像を具体的にイメージして目標を持つきっかけにもなります。
7歳からできる みんなのハローワークゲーム:とくい・すき・きょうみから将来の仕事をさがせ!
株式会社Kaiken
合同出版
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2022年1月10日(月・祝)13時から、「発達障害のある子どもたちの将来について」のオンラインセミナー『凸凹がある子どもたちの、これまでとこれからのハローワーク!』鈴木慶太さん×松本太一さんが開催されます。
(合同出版主催)
#GODOセミナー 「凸凹がある子どもたちの、これまでとこれからのハローワーク!」 鈴木慶太さん×松本太一さん
http://ptix.at/ppdAtL
かわいいイラストが描かれたボックスには、105枚の「お仕事カード」と42枚の「とくちょうカード」、そして1〜3位の「順位カード」が収められています。
この3種のカードを使ってできるゲームは4つ。

●1人で遊べる「お仕事勝ちぬけゲーム」
●2〜8人で遊ぶ「やりたいお仕事ランキング当てゲーム」
●3〜8人で盛り上がる「向いてるお仕事さがしゲーム」
●3人以上で遊べる「にがてをとくいに言いかえようゲーム」

1人で楽しめるものから、グループでワイワイとにぎやかに遊べるものまで、さまざまな遊び方ができるのも特徴です。
同封の「遊び方マニュアル」には、くわしい遊び方に加えて、大人からの働きかけのポイントも解説されています。

さまざまな職業との出合いで、自分の興味に気づく

「システム開発者」のカード
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お仕事カードをめくっていくと、ふだんの暮らしの中ではなかなか接することのできない専門的な職業にもたくさん出合うことができます。たとえば、「システム関係のしごと」のジャンルには、「システムエンジニア」「ネットワークエンジニア」「セールスエンジア」「ITトラブルシューター(ヘルプデスク)」「キッティング」の5枚のカードがあります。

大人でも「こういう仕事があるんだ!」と初めて目にするお仕事名もあるかもしれませんね。こうした具体的な職業名や仕事内容を知ることで、子どもたちは自分に向いていること、興味のあることを発見していくことになります。

また、自分の強みだけでなく、苦手にも目をむけながら、自分に合う仕事を考えていくことは、将来、具体的に職業選択の場に立つときにも大切な姿勢です。このゲームでは、社会を支えるさまざまな仕事への出合いとなるだけでなく、自分のことをより深く知るための機会ともなる、といえるでしょう。

鈴木慶太さんにインタビュー! お仕事をテーマにしたゲームをつくろうと思ったのはなぜ?

さまざまなお仕事を知ることができる
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『7歳からできる みんなのハローワークゲーム』は、発達障害の方に特化した人材サービス事業や就労支援事業、教育事業などを展開する株式会社Kaienと、大ヒットおもちゃ・ゲームを世に送り出すおもちゃクリエイターの高橋晋平さんとのコラボレーションで生まれました。開発にあたって配慮したことやゲームに込めた思いについて、 Kaienの代表取締役、鈴木慶太さんに聞きました。

編集部(以下――):まずは「お仕事」をテーマにしたゲームを開発することになったきっかけから教えてください。


鈴木さん(以下鈴木):きっかけは、2017年に出版した『発達障害の子のためのハローワーク』が大きな反響をいただいたことです。ただ、その反響の多くは保護者の方からのものだったんですね。親子で一緒に読む機会はもしかしたら少なかったのかもしれない、と感じたんです。そこで、ゲーム仕立てにすれば、子ども自身が夢中になって取り組めて、楽しく仕事へのイメージを膨らませることができるのではないかと考えて、開発をスタートしました。タイトルから「発達障害」というワードもとって、子どもが自分の特性についての「レッテル」を気にせずに遊べることも意識しました。

――たくさんの「お仕事カード」があり、自然と今まで知らなかった職業に触れることができますね。

このゲームでは、全部で105種類の職業を紹介しています。今回のゲームでは、「仕事って楽しい」という漠然としたイメージで終わりたくない、と考えていました。そこで、発達障害のある子やグレーゾーンの子が実際に就く可能性の高い職業をピックアップ。実際に就く可能性の高い仕事について、夢が広がったり、興味がわいて目標がもてるようになったり、そんなきっかけとなるようにと意識しながら作り上げました。

――マニュアルやゲームをつくるにあたって、大切にされたことや工夫されたことはなんでしょう?

鈴木:大切にしたのは、ゲームの中で自分の個性や特性に合った仕事が見つけやすい、ということです。自分の興味やそのときのこだわりだけで進路を決めてしまうと、進学してから、仕事についてから、自分の特性とは合わなかったことを知って苦労することもありますね。とくに発達障害のある子やグレーゾーンの子の中には、特性に合わない場所で叱責されたり、他人と比較して落ち込んだりという経験が積み重なって、自分はダメなんだと絶望してしまうケースも少なくありません。

発達障害のある子たちにこそ、早くから自分の特性を知り、得手不得手を理解したうえで、活躍できる場所がある、ということを知ってほしい。得意を生かせば、周りのみんなに感謝されたり、ほめられたりと、ポジティブな体験をたくさん重ねられます。そうした中で自然と自分の凸凹も受け止められるようになるはずです。もちろんむやみに傷つくことも少なくなるでしょう。なりたい仕事、好きな仕事を目指すのも大事ですが、自分に合った仕事、得意を生かせる仕事をめざすこともすばらしいことです。このゲームでは、「自分に合う仕事」との出合いとなるようにと考えて、全体の構成を工夫しています。

遊びを通して自己理解・自己表現のスキルを高めよう

――「やりたいお仕事ランキング当てゲーム」や「向いてるお仕事さがしゲーム」などでは、自分の意見を言ったり、ほかのプレイヤーに質問したりしながらゲームを進めます。これは、自分の考えを整理して発言することの練習にもなりそうですね。

鈴木:やりとりの中で、自然に自己表現・自己理解のスキルが高まってほしいと考えて、「自分がこの仕事を選んだ理由」「自分の得意や不得意」について発言することを遊びの中に組み込みました。自己理解というのは、「自分の中ではなんとなく分かっている」というだけでは不十分ではないかと感じる部分があり、きちんと表現することが自己理解につながると私たちは考えています。

特に、子どもたちがこれから出て行く社会は、すべての場で合理的配慮が求められる時代になると思います。支援者や保護者に頼らず、自ら自分の特性を周囲に伝え、配慮を得ながら自分の長所を発揮していくことが大切になります。このゲームを楽しみながら、自己表現のスキルを高めていってほしいですね。

――「『にがて』を『とくい』に言いかえようゲーム」などは、大人がやっても盛り上がりそうだと感じました。保護者がゲームに参加する際には、どのような工夫やサポートをするとよいでしょうか?

鈴木:お子さんの発言を否定せず、受け止めてあげてほしいなと思います。たとえば、保護者から見たらコミュニケーションが苦手とうつっている子が、「ぼくは人に話すのが得意です!」と言い張るようなこともあるでしょう。けれど、最初から自己理解がすんなりできていれば、発達障害による困難さは感じない、と言えるかもしれません。このゲームでは、そういった認識のズレを発見し、徐々に修正することもできると思っています。

ゲームのなかで「ん?それは違うんじゃない?」と思うことがあっても、「あなたはそう思っているのね」と受け止めることを意識していただきたいですね。そして繰り返し遊びながら、このゲームをふだんの困難なども話す機会としてもらえたらと思います。ゲームを通じた親子のコミュニケーションの中で、自己理解も徐々に深まっていくのではないかと思います。

――最後に、「発達ナビ」の読者の方へ、メッセージをお願いします。

鈴木:私も発達障害のある子の保護者ですので、子どもの将来への不安は痛いほどわかります。ゲームを通じて、そうした不安を少しでも解消できればと思います。また、ご夫婦で発達障害のある子の子育てに対する考えや熱量に違いがある、という声もたびたび耳にします。このゲームが、家族で将来を楽しく考えるきっかけになってくれたらうれしいです。

支援者のみなさんには、普段の療育やセッションをなごませる使い方をしていただければと期待しています。もちろん正確性という点では、医療機関などでの各種アセスメントには及ばないかもしれません。ただ、ゲームをする中では、お子さんたちの素顔や本音が見えて、通常のアセスメントでは見えにくいお子さんの将来像が垣間見られるのではないか、と思います。楽しみながら、日常の支援でのヒントが得られるような使い方をしていただければ幸いです。

進路選択のはじめの一歩を踏み出そう!

1人でも大人数でも、楽しく簡単に遊べる『みんなのハローワークゲーム』。分かりやすくてかわいいイラストと、端的にお仕事の特徴を解説したカードで、ふだんの生活ではなかなか接することのないお仕事についてもイメージがふくらみます。また、カードに書かれている「こんなキミにむいているかも!」には、たとえば「調べて分析するのが得意」「細かいところまでこだわれる」「分からないことを人に質問できる」など、その職業に必要なスキルが子どもたちにもイメージしやすく書かれています。カードをめくるたびに、「もしこの仕事についたら…」と具体的にイメージが広がると同時に、自分自身への理解もゆっくりじっくり深まっていくことでしょう。

自分の得意や不得意、興味を持てることを遊びのなかで見つける経験は、きっと将来、進路選択の場にたったときにも生かされるはずです。

文/浦上藍子

鈴木慶太さんも登壇!オンラインセミナー開催!!

2022年1月10日(月・祝)/13時00分スタート、14時30分終了予定
主催:合同出版株式会社
出演者:鈴木慶太さん(株式会社Kaien代表取締役)
松本太一さん(アナログゲーム療育アドバイザー)

*開場:12時50分~
*先着150名
*参加費:
A チケット1000円
(教材をすでにご購入の方は割引クーポンをご利用ください。クーポンコード:0110)
B チケット5500円
(教材代『7歳からできる みんなのハローワークゲーム』込み)

★★重要事項★★
Bチケット(教材付きチケット販売)は、発送手配の関係で12/23(木)23時55分締切とさせて頂きます。
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