感覚過敏な高校生のリアルな日常。「周囲と同じようにできない」悩みながら見つけた感覚回避の工夫
ライター:加藤路瑛
感覚過敏があると日常生活で困ることが多く、周囲と同じように行動できない自分に落ち込んだりコンプレックスに感じることもあります。自分の感覚過敏に向き合いながら、どうすれば少しでも快適に過ごせるかを自分なりに考えた生活の工夫をお伝えしたいと思います。
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
感覚過敏、日常生活での対策
こんにちは。加藤路瑛です。15歳、高校1年生です。自分の困りごとである感覚過敏の問題を解決したいと思い13歳のときに「感覚過敏研究所」を立ち上げ、感覚過敏の課題解決に取り組んでいます。当事者目線、特に子どもの視点で感覚過敏について話していきたいと思います。
今回は、感覚過敏な私が日常をどう工夫して過ごしているか、包み隠さずお伝えしたいと思います。
今回は、感覚過敏な私が日常をどう工夫して過ごしているか、包み隠さずお伝えしたいと思います。
視覚過敏の工夫
まず先にお伝えしておきますと、私は視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚といういわゆる五感の中で視覚過敏はそこまでありません。よって、眩しさ対策としての、調光グラスやサングラスを日常的に使用することはしていません。
まず、生活空間の工夫としては、部屋の明かりは、蛍光灯や白色電球ではなく、全てオレンジ色の電球色の照明を使用しています。部屋の天井のライトも色を切り替えられるタイプで、基本は電球色を選んでいますし、机の電気スタンドもオレンジ色のライトです。
以前、私が運営している感覚過敏当事者コミュニティーのメンバーと話した際に、「太陽光もつらく、カーテンを閉め、間接照明で生活している」とおっしゃる方がいました。私は照明の色を白からオレンジにすることで、視覚的には楽になりますが、本当につらい方は間接照明の暗い部屋で生活されているのだと知ることができました。
まず、生活空間の工夫としては、部屋の明かりは、蛍光灯や白色電球ではなく、全てオレンジ色の電球色の照明を使用しています。部屋の天井のライトも色を切り替えられるタイプで、基本は電球色を選んでいますし、机の電気スタンドもオレンジ色のライトです。
以前、私が運営している感覚過敏当事者コミュニティーのメンバーと話した際に、「太陽光もつらく、カーテンを閉め、間接照明で生活している」とおっしゃる方がいました。私は照明の色を白からオレンジにすることで、視覚的には楽になりますが、本当につらい方は間接照明の暗い部屋で生活されているのだと知ることができました。
視覚的な工夫は、パソコン背景色の設定でしょうか?現在の多くのSNSは、背景色を白だけでなく、黒やダークグレーなどに設定できます。白い背景画面は視覚過敏がほとんどない私でも眩しいので黒背景を設定することが多いです。
私は現在、通信制高校に在籍しており、オンライン学習がメインのため、文房具を使用する機会はほぼありませんが、学校に通っている人の場合は、ノートの色やペンの色も工夫できるかと思います。現在は、白い紙以外に、緑や黄色などのカラーノートもありますので、白い紙が眩しい場合は使ってみてください。私はノートを使わない生活をしていますが、以前から青色のペンで文字を書くと見やすかったです。ノートでもパソコンでも白背景に黒文字はコントラストが強くて目が疲れやすいです。
調光グラスやサングラスは使用していないと伝えしましたが、時々、夜に部屋を暗くしてゲームをするときは画面が眩しいのでPCメガネを使用しています。
私は現在、通信制高校に在籍しており、オンライン学習がメインのため、文房具を使用する機会はほぼありませんが、学校に通っている人の場合は、ノートの色やペンの色も工夫できるかと思います。現在は、白い紙以外に、緑や黄色などのカラーノートもありますので、白い紙が眩しい場合は使ってみてください。私はノートを使わない生活をしていますが、以前から青色のペンで文字を書くと見やすかったです。ノートでもパソコンでも白背景に黒文字はコントラストが強くて目が疲れやすいです。
調光グラスやサングラスは使用していないと伝えしましたが、時々、夜に部屋を暗くしてゲームをするときは画面が眩しいのでPCメガネを使用しています。
聴覚過敏の工夫
中学生時代は教室の騒がしさで頭痛や体調が悪くなることが多かったのですが、現在の私はノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスイヤホンで、かなりの音を遮断しています。電車の中や周囲の音が気になる場所では、自分の好きな音楽を聞いています。
それでも、うるさくて嫌だなと思う状況のときは、ノイズキャンセリングイヤホンをつけて、さらにその上から音楽再生用のワイヤレスヘッドホンをつけて防御しています。聴覚保護具としてイヤーマフがありますが、私にはイヤーマフを装着した際の圧迫感が苦手で、普通の音楽再生用ヘッドホンを使用しています。
そのほかの工夫としては、うるさい場所に好んで出かけません。生きる上での工夫でもありますが、遊園地などのレジャーの楽しみを回避していることにもなり、聴覚過敏の対策を優先し、楽しむという部分を後回しにしています。その意味でも、感覚過敏を緩和させる方法を私自身が発見したいと考えています。
それでも、うるさくて嫌だなと思う状況のときは、ノイズキャンセリングイヤホンをつけて、さらにその上から音楽再生用のワイヤレスヘッドホンをつけて防御しています。聴覚保護具としてイヤーマフがありますが、私にはイヤーマフを装着した際の圧迫感が苦手で、普通の音楽再生用ヘッドホンを使用しています。
そのほかの工夫としては、うるさい場所に好んで出かけません。生きる上での工夫でもありますが、遊園地などのレジャーの楽しみを回避していることにもなり、聴覚過敏の対策を優先し、楽しむという部分を後回しにしています。その意味でも、感覚過敏を緩和させる方法を私自身が発見したいと考えています。