発達性協調運動症のある子どもの年齢別の困りごと
発達性協調運動症があるかどうかの判断は、協調運動が本人の年齢や知能に応じて期待されるよりも著しく不正確であったり、困難であるかどうかが重要なポイントとなります。以下で年齢別によく見られる傾向を紹介します。
とはいえ、年齢が低ければ低いほど、得意な運動と困難な運動は子どもによって大きく差があり、人それぞれです。ですので、以下の例に当てはまるからといって、必ずしも発達性協調運動症であるということではありません。
子どもの様子を見つつ、気になるときは専門家に相談してみましょう。
とはいえ、年齢が低ければ低いほど、得意な運動と困難な運動は子どもによって大きく差があり、人それぞれです。ですので、以下の例に当てはまるからといって、必ずしも発達性協調運動症であるということではありません。
子どもの様子を見つつ、気になるときは専門家に相談してみましょう。
乳児期(1歳未満)
乳児期は、そもそも基本的な粗大運動を学び、獲得していく段階です。また子ども一人ひとりの運動機能獲得のスピードは違いますし、できること、できないことも個人差が大きい時期です。ですので、苦手なことがあっても心配する必要がない場合も多いと言えます。
ですが、発達性協調運動症があると診断される子どもは、乳児期に以下の様な特徴が共通して見られる傾向があります。
例:寝返りがうまくできない、はいはいがうまくできない、不器用さから母乳やミルクがうまく飲めない(むせる)、離乳食を食べるとむせる
ですが、発達性協調運動症があると診断される子どもは、乳児期に以下の様な特徴が共通して見られる傾向があります。
例:寝返りがうまくできない、はいはいがうまくできない、不器用さから母乳やミルクがうまく飲めない(むせる)、離乳食を食べるとむせる
幼児期(1歳以上6歳未満)
幼児期は、特に5歳を過ぎると、運動能力の個人差が縮まってきます。そのためこの時期に発達性協調運動症と診断される場合が比較的多いと言えます。発達性協調運動症のある幼児は以下のことが不正確であったり、習得が遅れていたり、困難な場合があります。
例:はいはい、歩行、お座り、靴ひもを結ぶ、ボタンをはめる、ファスナーを上げる、転んだときに手が出る、平坦な場所で転ばない、トイレで上手にお尻をふく
例:はいはい、歩行、お座り、靴ひもを結ぶ、ボタンをはめる、ファスナーを上げる、転んだときに手が出る、平坦な場所で転ばない、トイレで上手にお尻をふく
小学生(6歳以上13歳未満)
小学校に上がると日常生活、学習生活でより複雑で細かい動作を求められる場面が増えます。そのため微細運動での協調運動の障害が顕著に表れます。発達性協調運動症がある子どもは以下のように不正確であったり、習得が遅れていたり、困難なことが見られる場合があります。
例:模型を組み立てたりするのが苦手、ボール遊びが苦手、文字をマスの中に入れて書けない、階段の上り降りがぎこちない、靴ひもを結べない、お箸をうまく使えない、文房具を使った作業が苦手(消しゴムで消すと紙が破れる、定規を押さえられずにずれるなど)
例:模型を組み立てたりするのが苦手、ボール遊びが苦手、文字をマスの中に入れて書けない、階段の上り降りがぎこちない、靴ひもを結べない、お箸をうまく使えない、文房具を使った作業が苦手(消しゴムで消すと紙が破れる、定規を押さえられずにずれるなど)
まとめ
発達性協調運動症は、一つひとつの運動を関連づけたり、統合することが困難な障害ですが、運動の得意不得意はどんな子どもにも見られるため、単に不器用だから、で済まされる場合も少なくありません。
しかし、発達性協調運動症のある子どもが見過ごされ、必要な支援を受けられないままでいると、その子どもが集団に適応することが困難になることもあります。
保護者が「あれ?」と思うようなことがあれば、専門家に相談することが重要です。
しかし、発達性協調運動症のある子どもが見過ごされ、必要な支援を受けられないままでいると、その子どもが集団に適応することが困難になることもあります。
保護者が「あれ?」と思うようなことがあれば、専門家に相談することが重要です。
※ICD-10では「発達性協調運動障害」となっておりましたがICD-11からは「発達性協調運動症」と名称が変更になるため一部表記を併記しております。
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