「ママも幼稚園嫌いだったよ」正直に言った私の言葉に娘は…?

「幼稚園行きたくない!!」ある日いつものように登園を渋っていました。そのとき私は「今日給食ハンバーグだよ」とか「お友達待ってるよ」とか声をかけていました。心の中でこんな子ども騙しな言葉は効かないよな~と思いつつもそんな言葉しか思いつかず。

こんなに嫌がってるのにハンバーグだからって行く!ってなるわけがないし、そもそもハンバーグそこまで好きではないし。「お友達待ってるよ」って言ったけど娘を心待ちにしてくれるような子がいるか分からない。そもそもお友達と呼べるような子がいないかもしれない。

こういう良かれと思った言葉かけが、逆に子どもの心をえぐることもあります。私は子どものころ、こういう大人の薄っぺらい言葉が嫌いでした。なのに自分が大人になって同じことを言っている。今になると分かりますが、あのときの大人は何と言ったらいいか分からなかったんだなと思いました。私は正解の声かけが分からないので正直な気持ちを娘に言いました。
「幼稚園やだよね~ママもきらいだったよ」と正直な気持ちを娘に話す母
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すると愚図っていた娘は急に静かに。何か考えてるようでした。そのあと、幼稚園までずっと抱っこではありましたが、その日は無事に登園してくれました。もしかしたら自分の気持ちを分かってくれたと思って安心したのかもしれません。

年中さんになった今。娘の登園渋りは?

現在娘は年中になり、年少のころのような激しい登園渋りはなくなりました。とは言っても毎朝「幼稚園行きたくない。今日は○○へ遊びに行きたいの!」と言ってます(笑)

でもなんだかんだ制服を着ると、幼稚園に行くスイッチが入るようで。私自身も前の晩に、次の日登園させるのが苦痛で思い悩むということはもうなくなりました。登園時間に年少さんが泣いているのを見ると、とても懐かしくなります。当事者だったときは本当につらかったのですが、ほかの子の行き渋りはこんなに微笑ましく感じるものなんですね…。

また、心配していたお友達関係はというと。年少の夏くらいから徐々にお友達ができたようでした。成長がゆっくりだからか娘の手助けをしてくれる女の子が何人かいて。ある日、教室まで送ったときのこと。
娘を教室に送ると、女の子たちが気づいてくれて
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何人か迎えに来てくれて幼稚園に入っていく娘
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教室の中にいた女の子がとまちゃんに気づき、ほかのお友達にも声をかけてくれ、何人か迎えに来てくれました。娘も少し嬉しそうな表情に。娘の行き渋りは先生だけではなくお友達にも助けられました。

まだまだぐずったり喜怒哀楽の激しい娘ですが、今年は鯉のぼりを見ながら娘の成長を感じたのでした。
今年は鯉のぼりを見ながら娘の成長を感じたのでした
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執筆/とまぱん
(監修:鈴木先生より)
登園・登校渋りの原因としては集団の多さによる視線恐怖や音過敏が多いと思います。徐々に周りの音や集団の視線に慣れたのに加え、お友達が声をかけてくれるようになったのが大きな救いだと思います。園に一人でも「味方」がいれば安心できるのです。

すぐに友達やママ友をつくれる親子もいれば、1年経ってようやく仲間に入れる親子もいます。小学校の不登校も同じです。休日に近所でみんなと遊べれば、「明日また学校で遊ぼうぜ」の一言で行けるようになったお子さんもいます。注目されるのが好きなASDのあるお子さんであれば、その子の名前で声をかけてあげて注目してあげると良いですね。仲間づくりが不登校解決の一つの方法だと思います。ASDのあるお子さんは一人を好みますが、やはり不安なので誰か仲間がいるだけでその不安もとれるのではないでしょうか。仲間は同級生でなくても先生や上級生・下級生でもいいのです。
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