「母親失格だ!」育児書のような子育てを求める夫。多動にクレーン、2歳娘の孤独な子育て。3年後の「ASDと知的障害の診断」で起きた変化ーーユーザー体験談
ライター:ユーザー体験談
【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中!今回は「パートナーとの関係」についてのエピソードをご紹介します。】
わが家の5歳の娘は4歳のときにASDと知的障害の診断がおりました。多動、後追い、クレーンなどで悩んでいた2歳くらいのころ、私が夫に言われたこととは…。今回はそんな夫婦関係のエピソードをご紹介します。
監修: 三木崇弘
社会医療法人恵風会 高岡病院 児童精神科医
兵庫県姫路市出身。愛媛大学医学部卒・東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了。早稲田大学大学院経営管理研究科修士課程修了。
愛媛県内の病院で小児科後期研修を終え、国立成育医療研究センターこころの診療部で児童精神科医として6年間勤務。愛媛時代は母親との座談会や研修会などを行う。東京に転勤後は学校教員向けの研修などを通じて教育現場を覗く。子どもの暮らしを医療以外の側面からも見つめる重要性を実感し、病院を退職。
2019年4月よりフリーランスとしてクリニック、公立小中学校スクールカウンセラー、児童相談所、児童養護施設、保健所などでの現場体験を重視し、医療・教育・福祉・行政の各分野で臨床活動を行う。2022年7月より社会医療法人恵風会 高岡病院で児童精神科医として勤務。
多動、後追い、クレーン…発達が遅れていた2歳娘の対応でヘトヘトの私に夫は…
わが家の5歳の娘は4歳のときにASDと知的障害の診断がおりました。
娘は2歳くらいのころ、かなり発達が遅れており、話しかけても一緒に遊ぼうとしても全く取り合わず、自分一人の世界にいました。多動もあり、ゆっくりと声かけもできなく、その割に私への執着は激しく、後追いをしながらクレーンであれこれと要求。そして要求が通らないと癇癪を起こしていたので私はどうしたら良いのかと疲れ果てていました。
そんな娘を見て、夫は私にテレビや動画などに頼らず、たくさん話しかけ遊ぶようにと上から目線での叱責。もちろん、そうした関わりができたら娘にとっても良いことは分かっています。ですが、当時の私はそんな育児書通りの理想の育児ができる状況ではありませんでした。
娘は2歳くらいのころ、かなり発達が遅れており、話しかけても一緒に遊ぼうとしても全く取り合わず、自分一人の世界にいました。多動もあり、ゆっくりと声かけもできなく、その割に私への執着は激しく、後追いをしながらクレーンであれこれと要求。そして要求が通らないと癇癪を起こしていたので私はどうしたら良いのかと疲れ果てていました。
そんな娘を見て、夫は私にテレビや動画などに頼らず、たくさん話しかけ遊ぶようにと上から目線での叱責。もちろん、そうした関わりができたら娘にとっても良いことは分かっています。ですが、当時の私はそんな育児書通りの理想の育児ができる状況ではありませんでした。
「母親失格だ!」夫に寝かしつけの様子を責められて
ある日、私が娘を寝かしつけているとき、なかなか寝ない子どものそばでスマホを触っていると、「子どものそばでスマホを触るなんて母親失格だ!何を考えているんだ!」「育児書のように子守唄や絵本を読み聞かせず、スマホを見てるなんてどういうことだ!」と夫は激昂。
もちろん、このことが一般的に良くないと言われていることは分かっています。ですが娘は寝かしつけのときに歌ったり読み聞かせるとそれが刺激になってなかなか寝つかないのです。
暗い部屋で寝落ちするまでそっとしておくのが一番良いんだと訴えるも、「ありえない!母親なのに怠けるな!」とまた激昂。
もちろん、このことが一般的に良くないと言われていることは分かっています。ですが娘は寝かしつけのときに歌ったり読み聞かせるとそれが刺激になってなかなか寝つかないのです。
暗い部屋で寝落ちするまでそっとしておくのが一番良いんだと訴えるも、「ありえない!母親なのに怠けるな!」とまた激昂。
翌日夫に寝かしつけを代わってもらうと…
それなら…と翌日寝かしつけを夫に代わってもらい、夫の理想の寝かしつけを実践してもらいました。そうしたら案の定娘は興奮してしまいなかなか寝付かず…結局2時間以上寝かしつけにかかってしまいました。
夫が寝かしつけている様子を時折見に行ってみると、最初は歌ったり読みきかせをしていたりしていたものの、最終的には夫も私と同じように部屋を暗くし、スマホを触りながら娘が自然に眠るのを静かに待っていました。
夫が寝かしつけている様子を時折見に行ってみると、最初は歌ったり読みきかせをしていたりしていたものの、最終的には夫も私と同じように部屋を暗くし、スマホを触りながら娘が自然に眠るのを静かに待っていました。