柔軟にいろいろ食べたい夫との折り合いのつけ方

夫は「毎日同じものじゃつまらないじゃん」「毎回シリアルをきっちり秤で量るなんて面倒くさくないの?」と言います。

うーん、つまらないはつまらないし、面倒くさいは面倒くさいんです。だけど、そういうデメリットを、「落ち着く」「便利で確実」「管理しやすい」というメリットが上回るんですよね。そこを何度説明してもなかなか分かってもらえないのでちょっと困っています。私は人より体力に余裕がないので、こういう小さなところで生活タスクの負担を減らしているのです。

夫は私より早く起きて仕事に行き、昼間は家にいないのですが、夕食の準備は料理好きな夫が担当です。夫は私にいろいろなおいしいものを食べさせたいと思ってくれているようで、本当にいろいろなものを食べさせてくれます。

私は朝と昼にいつも同じようなものを食べているし、食べること自体は実は好きなので「夜ぐらいは変化をつけてもいいかな、夫が愛情込めて準備してくれるし、おいしいし」という感じで喜んで食べさせてもらっています。

夫がいなくて一人で夕食を食べる日はやはりいつも、納豆卵かけご飯みたいな「栄養バランスには優れているし準備も簡単なメニュー」になります笑

夫が適度に食事に熱心で、昼間にいないからうまく回っていますが、たとえばこれが昼間もいてじゃんじゃんおいしくて変わったものを作ってくれるとなると私は疲れてきます。

コロナ禍で夫が在宅勤務だったときがそうでした。おいしいし、作ってくれた夫に悪い気持ちがあってたくさん食べてしまうので、カロリーコントロールもしづらくて太ってしまって、実はかなり困りました。

喧嘩になりかけたこともあって、あの状況がもう少し続いていれば、昼はお互い好きなものを食べるシステムにしていたかもしれません。「気持ちはありがたいんだけど健康・体重管理的には作らないでほしい」と言うと夫が寂しそうな顔をするのがつらかったです…。

本人に負担がなくて栄養的にあまり問題なければ気にしなくてOK

今はシリアルでもレトルト食品でも栄養補助食品でも惣菜でも、味や栄養に優れたものがたくさんあります。

バラエティに富んだ家庭料理で育つのも素晴らしいことではあるのですが、私をはじめ、ASDのある人が決まったメニュー以外を拒否するのにはその人なりの筋の通った理由があるはずです。そこを理解してもらえるとうれしいです。

食文化の豊かさは、本人が直接食べずとも見聞きすることで十分に身に入ってくるものだと思いますし、毎日の食事を必死に手作りしたりバラエティを出そうとしたりしなくても、愛情はきちんと伝わるものだと思っています。

ASDのある子どもが偏食があったり決まったものしか食べなかったりしても、本人がそれで満足していて、栄養的に大きな問題がなければある程度安心して見守っておくのもよいことではないでしょうか。

文/宇樹義子
(監修 鈴木先生より)

ルーティーンは悪くありません。例外的なことがなければ忘れることがないからです。ただ、健康的にいいルーティーンにすべきです。夜更かしやゲーム三昧の運動不足ではいけません。野球のICHIRO選手も打席で必ずバットを前に出します。ラグビーの選手のキックする前の指の動作も一時流行りました。スポーツ選手はそうすることでリズムをとっています。おまじないみたいなものもありますが、他人が迷惑でなければ構わないのです。

定期的な健康診断で異常がなければ大丈夫です。朝食もご飯派やパン派があるのでシリアル派があってもいいかと。ただ、昼や夜は野菜や果物なども取り入れて季節の変化に応じてうまくローテーションしながらのルーティーンを考えてみてはいかがでしょうか?
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