もう寂しい思いはさせない!平等を心がけて、今は仲がいい兄妹を見守っています

この件があってからは、以前よりも意識して娘のことを見て、相手をするように心がけたました。これが功を奏したのか分かりませんが、あれから娘がこのようなことを言ったことはありません。

今は息子も中学生になり、だいぶ特性も目立たなくなってきました。また、娘と一緒に遊ぶ機会も減ってしまいましたが、娘は息子が家にいると何かにつけてちょっかいを出したりからかったりして関わっています。息子もそんな娘を無碍にせず、優しくつき合ってあげていて、本当に仲がいいと思います。

私は今も「どちらかを優先することなく平等に」を心がけています。これからも2人仲良く、自分の決めた道を進んでいってほしいと思います。

イラスト/SAKURA
エピソード参考/ゆゆ
(監修:藤井先生より)
小1の娘さんの言葉は、私もいるよという娘さんのメッセージだったのかもしれませんね。その言葉を大事にして、娘さんとの時間を意識的に持たれたのだと思います。どうしても、発達障害の特性が強いお子さんの対応に追われてしまうことがあると思います。平等にと心がけていても、なかなか実行できないこともあるかと思います。複数お子さんがいる場合に、親御さんが一人ひとりのお子さんに長時間関わるのは難しいでしょう。しかし、お子さんからの話を手を止めて、体を向けて、心を向けて話を5分聞くことはできるかもしれません。1分間のハグはできるかもしれません。短い時間でも良いので、意識的に関わる時間を持つだけでも良いと思います。
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コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。


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