自閉症小3息子と初めての長距離旅行。偏食、乗り物酔いもあったけれど…大変だったこと、準備してよかったこと【旅のプランを公開】

ライター:taeko
自閉症小3息子と初めての長距離旅行。偏食、乗り物酔いもあったけれど…大変だったこと、準備してよかったこと【旅のプランを公開】のタイトル画像

自閉スペクトラム症(ASD)のある小3のミミ。忍者のゲームにハマったミミのために、春休みに「忍者を知る旅」を決行しました。乗り物が苦手なミミが長距離移動に耐えられるのか、また偏食のため食事で苦労しないか心配な面が多々ありましたが、結果的にとてもいい思い出になりました。

監修者鈴木直光のアイコン
監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

旅行計画は何度もシミューレション!ASDのミミを連れて「忍者を知る旅」へ

自閉スペクトラム症(ASD)のある小3のミミが、忍者のゲームにハマりました。それならばと思った私たちは、春休みに「忍者を知る旅」と銘打って滋賀県と三重県に旅へ行くことにしました。
旅行は3​ヶ​月前から計画して、何度も何度もシミュレーションをしました。
車の免許を持っていない夫、ペーパードライバーの私は、電車とタクシーを使って移動することに決定。電車があっても1時間に1本しかない区間だったり、タクシーの配車アプリが対象地域外という場所もありましたが、繰り返し調べて、ミミが安心できるよう、当日ミスがないようにと、無理のない計画を立てました。

酔い止めを持ってくるべきだった!乗り物が苦手なミミはぐったり…。

そしていよいよきた旅行当日、朝の5時台に出発しました。
乗り物が苦手なミミは、新幹線に乗って30分もしないうちにぐったり。デッキに出たり、椅子に横になったりしましたがつらそうでした。
心配した乗務員さんが「薬を飲みますか?」と声をかけてくれましたが、あと15分で到着する​ところ​だったのでもらいませんでした。今思い返すと、このあとの移動のためにもらっておけばよかったと思います…。
新幹線から降り在来線に乗り換えると、停まる駅も増え、そのたびにドアが開くため、空気の入れ替えにもなるからか少し持ち直してくれたミミ。そしていよいよ最初の目的地に到着です。
「忍者を知る旅」の舞台は滋賀県、三重県!乗り物が苦手なミミはぐったりしてしまいました。
「忍者を知る旅」の舞台は滋賀県、三重県!乗り物が苦手なミミはぐったりしてしまいました。
Upload By taeko
​​​忍者体験ができるアミューズメントパークに到着したミミ。楽しんでくれるかと思いきや、ミミは忍者の体験はしようとはせず、お土産にヌンチャクを買い、忍者屋敷の説明を聞いて隠し扉を通り抜ける程度でした。でも、これも予想の範囲内です。30分ほどの滞在で次の目的地へタクシーで向かいました。

送迎してくれたのは、外国人スタッフの方。私が「どこの国からいらっしゃったんですか?」と日本語で聞くと、オーストラリアから来たこと、日本に来てまだ1年経っていないこと、もちろん忍者が好きなこと、日本の新幹線がキレイで大好き、お弁当が美味しい!などいろいろな話をしてくれて、楽しい道中となりました。途中、満開の桜のトンネルを通ったのですが、このスタッフの方が楽しそうにガイドしてくれて、私もとてもうれしくなりました。

次の場所は、宿泊施設もある​​体験型ファームです。タクシーに乗り20分程で到着したのですが、タクシーが苦手なミミはまたここでぐったりして不機嫌になってしまいました。
発する言葉は全て不機嫌な“チクチク言葉”で「来なければ良かった、帰りたい」と繰り返す負のループ状態。こんなときはどんなになだめても負の言葉で返してくるので、こちら側の気分も悪くなるだけです。ミミの身体と気持ちもが回復するまでに時間がかかりますが、私が楽しみにしていた「ミニブタショー」がちょうど始まるので、ミミには悪いけど楽しませてもらいました!その間パパと弟・ふーはショーは見ず、アイス休憩をしていました。
レストランに事情を話したところ、パンの持ち込みOKとなりとても助かりました。
レストランに事情を話したところ、パンの持ち込みOKとなりとても助かりました。
Upload By taeko
そして食事タイムです。ミミは、レストランのメニューを見ても「食べたいものはない」と言うので、ファーム内で売っているパンを持ち込めないか店員さんに交渉していたのですが、そのとき、弟・ふーが鼻血を出しました! びっくりしつつも『これはミミの気分が紛れるいいキッカケになる』と思ったのですが、予想通り!ミミはふーを優しく見守り、機嫌が直りました。
その後もミミは、転んで顎と膝をすりむいたふーにサンドイッチを分けてあげたり、よく面倒を見てくれました。

人の優しさ、景色にも感動!大切な思い出になりました

そして翌朝、ファームのミニブタに餌やりをしたり、ビュッフェ形式の朝食をとりました。ミミは、自分で食べられそうな物を選べるビュッフェがよかったようで、楽しんでくれました。
朝食のとき、スタッフの方から「食べられるものはありましたか?」と声を掛けていただきました。昨日のレストランにもいらっしゃって、ミミがパンを持ち込んだ事情を知っていた方でした。覚えてくれていたことがうれしく、また人の優しさに触れて感動しました!
朝食後は、この旅最後の目的の忍者のショーを見るために、​​忍者の博物館へ。
タクシーで20分移動し(ここでもミミは車酔いでぐったり…)、昭和の時代の佇まいが残る、懐かしく素敵な駅で、電車を待ちました。3月末だったこの時期は桜が満開で、その美しい景色にも癒されました。
自閉症小3息子と初めての長距離旅行。偏食、乗り物酔いもあったけれど…大変だったこと、準備してよかったこと【旅のプランを公開】の画像
多少のアクシデントはあったけれど、いろいろな方に助けてもらい、人の優しさに感動した旅になりました。
Upload By taeko
電車を乗り継ぎ「上野市駅」へ。5分ほど歩いて忍者の博物館へ到着し、最後のイベント、忍者のショーを観覧。アクションの迫力とお笑い要素も満点で、大満足でした!

ミミはやや疲れ気味で、私以外はみんな寝てしまいましたが、私は帰りの関西本線の絶景に見入ったり、普段乗ることのないディーゼルカーの不思議な乗り心地を楽しませてもらいました。
東京駅に着くころには、みんなぐったりでしたが(笑)。

帰宅して数日後、ミミは「ミニブタショーは、ちょっと楽しかった」と話してくれました。
多少のアクシデントはあったけれど、色んな方に助けてもらい、人の優しさに感動した旅になりました。
私にとって​も​大切な思い出になりました。
執筆/taeko

(監修:鈴木先生より)
ASDの方は予定の変更を嫌うので、修学旅行のように細かなスケジュールを立てて、できるだけスケジュールに沿った旅行ができるように配慮するといいでしょう。そのときに、実際に行く場所の写真やVTRも添えておくと、なお分かりやすいと思います。天候に左右されることもあるため、雨天時はどこになるなどさまざまな可能性をあらかじめスケジュールに組み入れるといいでしょう。それでも電車が遅れたり、途中でトイレへ行きたくなったりで予定通りいかないこともあります。時間に余裕をもってでかけ、予定通り行動できたら褒めてあげましょう。
「友達なんかいらない」「生きてる意味ない」自閉症小3息子、否定されて負の感情が大爆発!子どものつらい気持ちに気づいたら【スクールカウンセラーのアドバイスも】のタイトル画像

「友達なんかいらない」「生きてる意味ない」自閉症小3息子、否定されて負の感情が大爆発!子どものつらい気持ちに気づいたら【スクールカウンセラーのアドバイスも】

障害児とキャンプは無謀!?偏食どうする?持ち物は?家族の時間をあきらめない工夫のタイトル画像

障害児とキャンプは無謀!?偏食どうする?持ち物は?家族の時間をあきらめない工夫

ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の違いは?こだわりはどちらの特徴?【専門家監修】のタイトル画像

ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の違いは?こだわりはどちらの特徴?【専門家監修】

これって発達障害?3歳から激しい癇癪、小学生でも「泣き怒り」で数時間!発達障害の診断を受けてようやく分かった息子が怒る理由のタイトル画像

これって発達障害?3歳から激しい癇癪、小学生でも「泣き怒り」で数時間!発達障害の診断を受けてようやく分かった息子が怒る理由

「あやしても笑わない」長男は自閉症、「1歳で超多動」長女はADHD…二人とも発達障害!?「まだ診断は受け入れられてないけど」凸凹子育て奮闘記【新連載】のタイトル画像

「あやしても笑わない」長男は自閉症、「1歳で超多動」長女はADHD…二人とも発達障害!?「まだ診断は受け入れられてないけど」凸凹子育て奮闘記【新連載】


追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。