発達障害娘「家賃が払えない」!?休職中に数十万を使った娘。成年後見制度を再度考えるようになった理由【専門家アドバイスも】

ライター:荒木まち子
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『成年後見人制度』って複雑でなんだか難しそうな制度ですよね。でも制度の根本は「本人を守る」こと。
財産の有無にかかわらず、知的障害がある子どもには将来必要になる可能性が高い制度だと思うので、お子さんがまだ小さい保護者の方もその存在を頭の片隅に置いておいていただければ幸いです。
この制度が、将来への不安を減らす手助けになってくれる制度になるよう、さらに進化していって欲しいーーそんな願いも込めて書いたコラムです。

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監修: 渡部伸
行政書士
親なきあと相談室主宰
社会保険労務士
慶應義塾大学法学部卒後、出版社勤務を経て、行政書士、社会保険労務士、2級ファイナンシャルプランニング技能士などの資格を取得。現在、渡部行政書士社労士事務所代表。自身も知的障害の子どもを持ち、知的障害の子どもをもつ親に向けて「親なきあと」相談室を主宰。著作、講演など幅広く活動中。

23歳娘はグループホームに入居中

成人後見人制度は障害者や高齢者など判断能力の乏しい人の法律行為や契約をサポートする制度です。発達障害がある23歳の私の娘は、休職中でグループホームで暮らしています。娘は日常の買い物はできるので、まだ成人後見人制度は必要ではないと思っていましたが、じっくりと考えるきっかけとなった出来事を今回ご紹介します。
成人後見人制度は障害者や高齢者など判断能力の乏しい人の法律行為や契約をサポートする制度です。
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発達障害がある娘は高等特別支援学校を卒業後、特例子会社に就職、勤めて4年目にグループホームに入居しました。
発達障害娘の入社3年目での休職で母もダウン!支援者との面談を重ねるうちに、自らのグループホーム入居を前向きに考えるようになった娘。気に入ったのは…?のタイトル画像

発達障害娘の入社3年目での休職で母もダウン!支援者との面談を重ねるうちに、自らのグループホーム入居を前向きに考えるようになった娘。気に入ったのは…?

発達障害がある娘の特性

娘は計算が大の苦手です。
小銭の多さは葛藤の証拠だった…娘の努力を傷つけてしまった一言のタイトル画像

小銭の多さは葛藤の証拠だった…娘の努力を傷つけてしまった一言

でもいろいろな経験を重ねつつ日常の買い物やATMの使い方などを身につけてきました。
なので私は娘がグループホームに入居するとき、それまで彼女が働いて貯めていた貯蓄(含む障害年金)を通帳ごと娘に渡し、グループホームの使用料の振り込みや生活費(食費、保険代、携帯料金、余暇のお金など)の支払いをすべて本人に任せることにしました。

収入激減なのに…

原因はさまざまですが、メンタル面が崩れると娘は不眠や吐き気を催し会社を休むことがよくあります。グループホームに入居してしばらくして娘はネットトラブルなどいろいろな要因が重なり、再び会社を休みがちになりました。

収入は格段に減り、娘は貯蓄を切り崩して生活するようになりました。障害年金だけではグループホームの使用料(家賃)は足りません。

それでも娘に節約をする様子はなく、フルタイムで勤務していたときと同じような生活をしていました。
むしろ会社を休んでいる間の時間を持て余し、習い事を始めたり、ゲーミングチェアを購入したり、外食が増えたりと、以前にも増してお金を使っているように見受けられました。

グループホームの世話人さんから「娘さんがネットで注文した商品がグループホームに毎日のように届く」と言われ、私は娘に貯蓄の残高は大丈夫なのかと何度も確認しました。娘はそのたびに「まだあるから大丈夫」と言っていました。
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