次女の反応

次女はどう考えているのかなと思っていたところ、「ママ……漢方飲んでちゃんと休んだら大丈夫だって!」と、少し元気そうな反応。

次女自身、学校に行きたい気持ちはあるのに、なぜかだるくて学校に行きたくなくて……という現状に不安を感じていたのでしょう。先生のお話で、次女も少し安心して前向きな気持ちになれたようでした。
不安になっていた次女も、先生のお話で前向きになってきた様子
不安になっていた次女も、先生のお話で前向きになってきた様子
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その後……

小児科の先生のお話で、少し前向きになれたおかげか、漢方を飲み始めて、なんとか学校へ行ける日が増えてきた次女でした。しかし、身体のだるさは続いていて、学校に行くだけで疲労困憊しているような状況はこの後、数ヶ月続きました。

翌年の小学6年生の時の修学旅行(2泊3日)は、心配していたものの、過度にだるくなることもなく、特に休むこともなく過ごせていました。

今思うと、いろいろ原因はあるけれど、小学5年生の時は「初めての宿泊行事」というのが、不安を感じやすい次女には負担が大きかったのだろうなと思います。この年は通級指導教室の利用も始まり、通常学級の先生とも例年以上に連携がうまくできていて、さらに家でできる対策もした上で校外学習に挑んでいたので、未然に防ぐにはどうしたら良かったのか……というのは今でも正直分かりません。

あの時期は、次女が成長するのに必要な期間だったのかなと思って振り返っています。

執筆/まりまり
(監修:室伏先生より)
まりまりさん、次女さんが学校へ行きづらくなってしまった時のご経験を共有してくださり、ありがとうございました。学校に行けない時というのは、身体や心のSOSのサインです。学校に通学できなくなってしまったお子さんの多くは、行かなきゃいけないのに行けない、という自己嫌悪に苦しみます。わが子が学校に通学できなくなると、このまま不登校状態が続くのかと親御さんもとても不安になりますし、お仕事の関係上とても困ってしまうということもあり、SOSだと分かっていても通学しようと励ます方向に動いてしまうことも少なくないと思います。しかし、ここで無理に通学を促してしまうことは、SOSを出しているお子さんの心をより追い詰めてしまうことになりえます。

次女さんの場合は、親御さんが状況を受け入れてくれていたこと、さらには第三者である医師から、休んで大丈夫、休んだらまた行けるようになるよ、と言ってもらえたことで、本当に心もお休みすることができたのかもしれません。医療機関の受診については躊躇われてしまうこともあるかもしれないですし、また先生との相性が合うとも限りません。しかし、身体的な問題が潜んでいないかどうかの評価はとても大切ですし、ご本人やご家族の負担の軽減のためにも、相談先は必要です。医療機関、学校の先生やスクールカウンセラー、自治体の相談窓口など、積極的に相談先を探してみてください。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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