「人との距離が近すぎる」発達障害息子、トラブル勃発!?友達付き合いも難しく…
ライター:もっつん
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こんにちは、もっつんです。ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如・多動症)のある息子「タク」と定型発達の娘を育てています。私自身もアラフォーになってから発達障害の診断を受けています。
今回も発達障害の診断を受ける前の幼少期について振り返ってみようと思います。
監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている(産業医のご依頼を随時受付中)。
・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮/京都/名古屋):https://yuik.net/
・ゆうスキンクリニック(上野/池袋/新宿/横浜):https://yubt.net/
・横浜ゆう訪問看護ステーション(不登校、引きこもり、子育て中の保護者のカウンセリング等お気軽に):https://yokohama.yuik.net/shinyoko-houkan/
とにかくよく泣いて目が離せない!誤飲やボヤで大変だった乳児期
乳児期はとてもよく泣く赤ちゃんだったと思います。そして、後追いをほとんどしませんでした。後追いが激しいお子さんを育てている親御さんの苦労はよく耳にしていましたが、「見えなくなると不安で泣いてしまう」「トイレにも行けない」などといった行動がなくて拍子抜けしたのを覚えています。
ただ、後追いがない子育ても気が抜けず大変でした。具体的には、目を離すとすぐにどこかにいなくなってしまう。何でも口にしてしまう時期には、それはそれは大変で……私より早く目覚めたタクがほかの部屋へと一人で進んで行ってしまって、部屋中を冒険して誤飲の心配が絶えませんでした。
一瞬の隙にボタン電池を飲み込んでしまって、肝を冷やしたこともあります。嫌な予感がしてすぐに病院を受診し、翌日には便と一緒に排出されました。目を離した隙にオーブンで遊んでボヤ騒ぎを起こしたこともありました。
ただ、後追いがない子育ても気が抜けず大変でした。具体的には、目を離すとすぐにどこかにいなくなってしまう。何でも口にしてしまう時期には、それはそれは大変で……私より早く目覚めたタクがほかの部屋へと一人で進んで行ってしまって、部屋中を冒険して誤飲の心配が絶えませんでした。
一瞬の隙にボタン電池を飲み込んでしまって、肝を冷やしたこともあります。嫌な予感がしてすぐに病院を受診し、翌日には便と一緒に排出されました。目を離した隙にオーブンで遊んでボヤ騒ぎを起こしたこともありました。
人との距離感が近すぎる。幼児期ってこんなもの?
歩けるようになるとさらに目の届かないところに飛び出していくことが増えました。買い出しに行く時には、常に手を繋いでないと好奇心が向くまま飛び出していってしまいます。公園に遊びに行くと、大きなお兄ちゃんたちが遊んでいる中に突っ込んで行く。犬の散歩をしている人を見かけては走って触りに行ってしまう。
警戒心がなく甘えん坊なタクは、優しそうな人を見るとグイグイ距離を詰めていきます。商店街を歩いている時に微笑みかけてくれたおじさんに対して、自ら手を繋いだ時もありました。私とタクと知らないおじさんが3人で手を繋ぎ歩いたのは、思い出しても苦笑してしまいます。
ファーストフードで食事をしている時、隣のおばあさんが食べているナゲットをタクが欲しがって見ていた時がありました。おばあさんのご好意で1つ頂くことになり、一つまた一つと頂いてしまって5個中3個も食べてしまったことがあります。幼く甘えん坊なタクは可愛がってもらえましたが、私はこの距離感の近さに違和感を覚えていました。ちなみにそのあと、ナゲットは丸ごと買い直させていただきました。
距離感が近いタクに対して、優しく接してくれる人もいればそうでない人もいました。タクの距離感の近さやヤンチャさ故に世間に対して肩身の狭い思いを抱きつつも、ずっと家で遊ばせているのも難しくて外出することへのジレンマがありました。2、3歳ごろの子育ては大変だと言いますが、一切気を抜く隙がなくて私はどんどん疲弊していきました。
警戒心がなく甘えん坊なタクは、優しそうな人を見るとグイグイ距離を詰めていきます。商店街を歩いている時に微笑みかけてくれたおじさんに対して、自ら手を繋いだ時もありました。私とタクと知らないおじさんが3人で手を繋ぎ歩いたのは、思い出しても苦笑してしまいます。
ファーストフードで食事をしている時、隣のおばあさんが食べているナゲットをタクが欲しがって見ていた時がありました。おばあさんのご好意で1つ頂くことになり、一つまた一つと頂いてしまって5個中3個も食べてしまったことがあります。幼く甘えん坊なタクは可愛がってもらえましたが、私はこの距離感の近さに違和感を覚えていました。ちなみにそのあと、ナゲットは丸ごと買い直させていただきました。
距離感が近いタクに対して、優しく接してくれる人もいればそうでない人もいました。タクの距離感の近さやヤンチャさ故に世間に対して肩身の狭い思いを抱きつつも、ずっと家で遊ばせているのも難しくて外出することへのジレンマがありました。2、3歳ごろの子育ては大変だと言いますが、一切気を抜く隙がなくて私はどんどん疲弊していきました。
成長と共に、パーソナルスペースの近さに違和感……
人との適切な距離感が分からないというのは、発達障害の特性の一つにも挙げられます。甘えん坊なタクはまさに当てはまっていて、パーソナルスペースが近すぎることが成長と共に目立ってきました。
幼稚園では先生に対してもお友達に対しても、特に母親の私に対しては頬がつくような距離で接していることがありました。その都度「近すぎるよ」「大好きは、ギュ〜以外で伝えようね」と教えてもなかなか行動は変わりませんでした。
それと共に、気持ちが昂った時には体が先に動き出してしまっていました。例えば絵本の読み聞かせをしている時には、読んでいる途中で先のページが見たくて勝手にめくろうとする。教室で配布物がある時は、離席して取りに行こうとしてしまう。注意しても何度も繰り返すので、徒労を感じてうんざりしてしまう日々でした。
幼稚園では先生に対してもお友達に対しても、特に母親の私に対しては頬がつくような距離で接していることがありました。その都度「近すぎるよ」「大好きは、ギュ〜以外で伝えようね」と教えてもなかなか行動は変わりませんでした。
それと共に、気持ちが昂った時には体が先に動き出してしまっていました。例えば絵本の読み聞かせをしている時には、読んでいる途中で先のページが見たくて勝手にめくろうとする。教室で配布物がある時は、離席して取りに行こうとしてしまう。注意しても何度も繰り返すので、徒労を感じてうんざりしてしまう日々でした。
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近すぎる距離をその都度注意するものの
お友達との距離を近くしすぎて、嫌がられることも多々ありました。そこまで仲が良い訳ではないクラスメイトに急に抱きついて、びっくりさせてしまったり。私が気づいた時には注意して、一緒に謝ることを繰り返しました。
それでも、一方的に注意をしないように気を付けていました。「お友達がびっくりして嫌な気持ちになってしまうよ」と説明しつつ親子で適切な接し方を何度もシミュレーションしてみたり、「仲良くしたい時には抱きつくのではなくて、言葉で伝えたほうがかっこいいんだよ」と根気強く伝えたり……いろいろ試す中で、タクに伝わっていると感じることもあれば、あまり伝わっていないこともありました。
周りの目が厳しいと感じるが故に真っ先に注意や駄目出しをしてしまいがちですが、注意されて嫌な気分になるとそこしか記憶に残らなくなってしまうように思います。パーソナルスペースを教え込むのはとても大変なことですが、間違った距離感ばかりに目を向けずに、正しい距離感を分かりやすく伝えることができたら、きっと良い方向に成長してくれると信じていました。
それでも、一方的に注意をしないように気を付けていました。「お友達がびっくりして嫌な気持ちになってしまうよ」と説明しつつ親子で適切な接し方を何度もシミュレーションしてみたり、「仲良くしたい時には抱きつくのではなくて、言葉で伝えたほうがかっこいいんだよ」と根気強く伝えたり……いろいろ試す中で、タクに伝わっていると感じることもあれば、あまり伝わっていないこともありました。
周りの目が厳しいと感じるが故に真っ先に注意や駄目出しをしてしまいがちですが、注意されて嫌な気分になるとそこしか記憶に残らなくなってしまうように思います。パーソナルスペースを教え込むのはとても大変なことですが、間違った距離感ばかりに目を向けずに、正しい距離感を分かりやすく伝えることができたら、きっと良い方向に成長してくれると信じていました。
就学して落ち着く過ごし方を見つけたタク
小学校に入学すると、男女別のグループができ始めたり同級生たちがよりパーソナルスペースを大切にするようになる中、空気感を読み取れないタクは苦労しているようでした。この調子で小学校でお友達と仲良くできているのかな?と私は毎日心配していました。
ある日、「今日は誰と遊んだの?」という問いかけに対して「くうき君と遊んだ」と答えたことがありました。くうき君というのは、空気のことでした。
誰とも遊べてないということを知った私はショックを受けてとても心配しました。「くうきくんは優しいし怒らないから好きなの」というタク。それを聞いた夜は私は、眠れないほど悩んでしまいました。
しかし今になって振り返ってみると、友達と遊ぶということを最優先にする必要はなかったと思います。タクは大人数でルールのある遊びをするよりも、自分のペースで石を探したり昆虫観察をする事のほうが好きでした。その事実を優しく受け止めて「友達の輪に入ってほしい」という私の願望を切り離して考えられたら、感じなくて良いストレスも多かったのではないかと思います。
型にはまった幸せというものを無意識に求めてしまいますが、その型がわが子と自分を苦しめることも多いものです。タクが成長して友達付き合いに関して、親の私が気にしたりストレスを感じてしまうこともあります。そんな時は、あの時の「くうき君」のことを思い出して自分の中にできてしまった型を取り払うように意識しています。
型にはまりに行くことは、子育てにとって余計なストレスを増幅させてしまうのでこれからも気をつけようと思います。ちなみに適切な距離感を前よりもとれるようになったのは、社会的ルールを少しでも身につけさせてあげたいと願い、根気強く言い聞かせてきたことが少しずつ効いてきたのだと感じています。
執筆/もっつん
ある日、「今日は誰と遊んだの?」という問いかけに対して「くうき君と遊んだ」と答えたことがありました。くうき君というのは、空気のことでした。
誰とも遊べてないということを知った私はショックを受けてとても心配しました。「くうきくんは優しいし怒らないから好きなの」というタク。それを聞いた夜は私は、眠れないほど悩んでしまいました。
しかし今になって振り返ってみると、友達と遊ぶということを最優先にする必要はなかったと思います。タクは大人数でルールのある遊びをするよりも、自分のペースで石を探したり昆虫観察をする事のほうが好きでした。その事実を優しく受け止めて「友達の輪に入ってほしい」という私の願望を切り離して考えられたら、感じなくて良いストレスも多かったのではないかと思います。
型にはまった幸せというものを無意識に求めてしまいますが、その型がわが子と自分を苦しめることも多いものです。タクが成長して友達付き合いに関して、親の私が気にしたりストレスを感じてしまうこともあります。そんな時は、あの時の「くうき君」のことを思い出して自分の中にできてしまった型を取り払うように意識しています。
型にはまりに行くことは、子育てにとって余計なストレスを増幅させてしまうのでこれからも気をつけようと思います。ちなみに適切な距離感を前よりもとれるようになったのは、社会的ルールを少しでも身につけさせてあげたいと願い、根気強く言い聞かせてきたことが少しずつ効いてきたのだと感じています。
執筆/もっつん
(監修:森先生より)
もっつんさん、お子さんの幼少期の体験談をありがとうございます。タクくんは、後追い、人見知りがあまりないお子さんだったのですね。好奇心旺盛で人と近い距離で接することができるという良さもありますが、迷子になったり、相手によってはびっくりされてしまうこともあるので、保護者としては心配になりますよね……。これは大人にも言えることですが、「心地よい」と感じる他人との距離感は、お子さんそれぞれで違います。「心地よい」と感じる人との距離感に、「間違っている」とか「正しい」という決まりがあるわけではありません。一方的に注意するのではなく、もっつんさんのように「お友達がびっくりしない距離感」、「お友達と仲良くなれる方法」を根気強く伝えていけると良いのではないでしょうか。
また、「人以外のもの」への関心や愛着の度合いも人によって違います。本だったり、音楽だったり、景色だったり、自分の好きなものに囲まれて過ごす時間は、友達と過ごす時間と同じく大切なのです。タクくんの場合は、「くうき君」や「石」「昆虫」などなど、大切なものがたくさんあったということですね。実際、大人だって毎日毎日誰かと会う予定が入っていたら疲れてしまいますよね。たまには一人で趣味の時間を楽しむ日もないと安まらないのではないでしょうか。
お友達と遊びたい時間と自分の好きな世界にひたりたい時間のバランスは、人によって違います。親としてはついつい自分の考える幸せの型を求めてしまいがちですが、もっつんさんのように、お子さん自身の求める幸せを考えてあげられると良いですね。これからも、タクくんももっつんさん自身も、「こうあるべき」という型にこだわらず、のびのびと生活できるよう、応援しております。
もっつんさん、お子さんの幼少期の体験談をありがとうございます。タクくんは、後追い、人見知りがあまりないお子さんだったのですね。好奇心旺盛で人と近い距離で接することができるという良さもありますが、迷子になったり、相手によってはびっくりされてしまうこともあるので、保護者としては心配になりますよね……。これは大人にも言えることですが、「心地よい」と感じる他人との距離感は、お子さんそれぞれで違います。「心地よい」と感じる人との距離感に、「間違っている」とか「正しい」という決まりがあるわけではありません。一方的に注意するのではなく、もっつんさんのように「お友達がびっくりしない距離感」、「お友達と仲良くなれる方法」を根気強く伝えていけると良いのではないでしょうか。
また、「人以外のもの」への関心や愛着の度合いも人によって違います。本だったり、音楽だったり、景色だったり、自分の好きなものに囲まれて過ごす時間は、友達と過ごす時間と同じく大切なのです。タクくんの場合は、「くうき君」や「石」「昆虫」などなど、大切なものがたくさんあったということですね。実際、大人だって毎日毎日誰かと会う予定が入っていたら疲れてしまいますよね。たまには一人で趣味の時間を楽しむ日もないと安まらないのではないでしょうか。
お友達と遊びたい時間と自分の好きな世界にひたりたい時間のバランスは、人によって違います。親としてはついつい自分の考える幸せの型を求めてしまいがちですが、もっつんさんのように、お子さん自身の求める幸せを考えてあげられると良いですね。これからも、タクくんももっつんさん自身も、「こうあるべき」という型にこだわらず、のびのびと生活できるよう、応援しております。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
発達支援施設を探してみませんか?
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