小1から続く登校渋りは学習の困りが原因?教育センター不登校窓口に相談。知能検査で分かったことは

ライター:ねこじま いもみ
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わが家の長男は小学3年生の8月にASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けました。今回は、長引く登校渋りを相談しに市の教育センターの不登校窓口へ訪れたことと、小学2年生の6月に受けた「KABC-Ⅱ」について書いていきます。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

市の教育センターへ登校渋りの相談

小学校入学当初から登校渋りが激しかった長男。1年生の10月頃にスクールカウンセリングを受けました。その時スクールカウンセラーの先生から、市の教育センターに不登校専門の窓口があり、そこへ相談へ行くことを勧められました。また、勉強への苦手さが強いようであれば知能検査の一つである「KABC-Ⅱ」を受けられることも教えてもらいました。当時は正直、いろいろなところへ相談へ行ってもあまり変わらないのではないかとマイナス思考でした。 でもやれることはやっておこうと思い、教育センターに予約をしました。
やれることはやっておきたいなあ……と思いました
やれることはやっておきたいなあ……と思いました
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相談の予約はすぐに取れ、1年生の1月頃に訪れました。 相談員さんはとても理解を寄せて話を聞いてくださり中でも印象的だったことは、「長男は同じ直線を行ったり来たりする常同行動があり、学校ではそれをしないようにしている」と話した時、相談員さんが「落ち着くために動きたくなる気持ちを我慢して過ごしているなんてそれはしんどいよね。本当によく頑張っているんだね」と言ってくださったことでした。

この話を今までここまで理解してくれる人がいなかったので、私はすごく嬉しかったし、改めて長男の頑張りを感じました。 さらに、本当に学校へ行けなくなった場合の居場所として教育支援センター(適応指導教室)があることなど教えていただき、何も知らなかった私は少し気持ちが楽になったことを覚えています。
理解を寄せてくださった教育センターの相談員さん
理解を寄せてくださった教育センターの相談員さん
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検査結果を一人で聞きに行くと

「KABC-Ⅱ」の予約はすぐには取れず、長男が2年生の6月に検査を受けました。検査は認知能力と基礎学力を推定し、学習の得意不得意を知ることができ、学校や家庭での支援に活かすことができると説明を受けました。約2時間の検査を終え、後日私1人で結果を聞きに行きました。

長男はそれぞれの力にそこまで大きな開きはなく、全体的には平均だと言われました。 そこまで目立つわけではないが平均下は数字と書き。まさに私が苦手そうだなと感じていたことでした。 また、文章題や入り組んだ話など複雑な情報が苦手そうで、学校でも急な指示や全体の指示が聞けてない場面があるかもしれないと言われました。それも納得でした。

さらに検査時の行動観察から、長男は独特な鉛筆の持ち方をしており、それも指摘されました。長男は自分がこうしたいというこだわりが強いため、鉛筆にしろ箸にしろ小さい頃から正しい持ち方を教えるのが困難でした。おそらくもう直せないだろうと思っていたし、本人もそれで良いと言っているのでなにもできずにいたのですが、改めてほかの人に言われると私の力不足だったかなと少し気にしてしまいました。 学校へ行かないと書く機会がグッと減るため、家でも積極的に書くことをやり、枠いっぱいにゆっくり書くことを意識すると字の上達につながるとアドバイスをいただきました。
検査時の行動観察からの指摘もありました
検査時の行動観察からの指摘もありました
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検査結果に基づいて

検査の結果をもとに、長男の認知様式に合った学習の仕方を教えてもらいました。 例えば漢字なら、「山」という字は山の形のようになっていて……とイメージを持たせてあげると覚えやすいことや、画数の多い漢字はパーツを分けて何と何が組み合わさっているかパズルを作って組み立てさせるのも良いこと、算数は問題文を図や絵にして視覚的に導いてあげると良いことなど教えてもらいました。 苦手と思っていることも学習の仕方で苦手ではなくなる場合もあり、個々に合った学習方法が見つけ出せると良いと言われ、私も大変勉強になりました。
長男の認知様式に合った学習の仕方も教えてもらいました
長男の認知様式に合った学習の仕方も教えてもらいました
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