小1で発達障害診断、服薬を始めて9年。薬との相性や飲み忘れ対策、薬との付き合い方について

ライター:もっつん
小1で発達障害診断、服薬を始めて9年。薬との相性や飲み忘れ対策、薬との付き合い方についてのタイトル画像

こんにちは、もっつんです。息子のタクはASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)です。
私自身もアラフォーになってから発達障害と診断を受けました。
今回はお薬の服薬について振り返っていきたいと思います。

監修者藤井明子のアイコン
監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。

小学校1年生の冬、発達障害と診断されました

発達障害と診断されて「やっぱり!」と思いました
発達障害と診断されて「やっぱり!」と思いました
Upload By もっつん
タクが発達障害だと診断されたのは、小学校1年生の冬のことでした。授業中に静かに座っていられないなどの多動性と、道路に飛び出したりする衝動性が酷くて困っていました。

病院に行って診察してもらうのは、私にとってとてもハードルの高いことでしたが、突発的な他害などが問題となったことが、病院で診察を受ける後押しになりました。スクールカウンセラーの先生に小学校で知能検査「WISC」を行っていただき、紹介状を書いていただいて診察へ向かいました。

最初に行った病院では「親の躾の問題」とも言われ、タクの問題行動は私の接し方が悪いから?と、とても悩み落ち込みました。ですが、すごく親身になってくれたスクールカウンセラーの先生のおかげで別の病院で再度診察を受けることになりました。

そして次に行った病院の小児神経科で、タクは正式にADHD(注意欠如多動症)だと診断されました。また、ASD(自閉スペクトラム症)の特性も強く持っているとのことでした。診断された時は「あぁ、やっぱり」と強く納得したのを覚えています。

ついに服薬開始。先生の説明を聞く息子の反応は…

タクに向かって丁寧に薬の説明をしてくれる先生に涙
タクに向かって丁寧に薬の説明をしてくれる先生に涙
Upload By もっつん
この頃のタクは道路で急に走り出したり、お友だちに対しての危険行為があったので早急に対策が必要でした。先生から提案されたのは薬の服用。ひとまず他害行為を落ち着かせるために、気持ちが落ち着く作用があるというお薬として、「インチュニブ」を処方されました。

処方にあたって担当の先生はとても丁寧に、タクに向かって説明してくれました。「教室で急に走りたくなったり友だちを叩いてしまったりで、怒られてつらいよね。本当はやっちゃダメだって分かってるんでしょう?」「これは君の中の『ガマンしたい』という気持ちを手伝ってくれるお薬。これを飲んでも良い子になれるわけじゃないよ、ちゃんと自分でもガマンの心を応援してあげないといけないよ」と話す先生に、タクは「分かった!」と返事をしていました。

子ども目線で話してくれる先生に感動しつつ、帰宅後も改めて薬を飲む意味を説明しました。少しでも他害や問題行動が減って、落ち着いた学校生活をおくれますようにと願いを込めて服薬開始したのを覚えています。
ADHD(注意欠如多動症)の治療薬インチュニブ(グアンファシン)の効果や副作用は?ストラテラ、コンサータとの違いも解説【精神科医監修】のタイトル画像

ADHD(注意欠如多動症)の治療薬インチュニブ(グアンファシン)の効果や副作用は?ストラテラ、コンサータとの違いも解説【精神科医監修】

服薬は本人の気持ちを応援してくれるサポーター

合う薬と出合えて自己肯定感の土台を固めることができました
合う薬と出合えて自己肯定感の土台を固めることができました
Upload By もっつん
幸いなことにタクの場合は副作用も現れずにスムーズに服用できていました。しかし効果もあまり感じられず、突発的なトラブルは発生していました。定期診察時に相談すると「神経系の薬は人によって合う合わないがある」と改めて説明を受けて、ほかの薬も試してみることにしました。そしてほかの薬を経て、タクがたどり着いたのは「コンサータ」という薬でした。

1度の診察で処方できる量が限られているので、1か月に1回以上は通院する必要があり、薬局でも毎回登録カードと身分証明書が必要です。ほかの薬に比べて取り扱いが大変な印象があるコンサータでしたが、これはタクに合っていたようでした。本人も体感で分かるほどに「今やらなきゃいけない事に集中できる」と周りの雑音や誘惑に振り回されることが減りました。

ちなみに母親である私自身もADHDがあり、コンサータを服薬しています。注意散漫になりがちな場面で、もう少し頑張れそうという気持ちが湧いて1つの事に集中できるようになったかなと思います。ただ、服薬はメリットばかりではないので、体調変化など気になることがあれば主治医の先生にご相談するようにしています。
ADHD(注意欠如多動症)のある人に処方される薬コンサータの効果や副作用、コンサータとストラテラ違いも解説【精神科医監修】のタイトル画像

ADHD(注意欠如多動症)のある人に処方される薬コンサータの効果や副作用、コンサータとストラテラ違いも解説【精神科医監修】

療育支援探しバナー
次ページ「服薬しないと学校にも行けないの?と不安になる日々もあったけど」

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。