入試直前にパニック症状!でも……

入試直前にはパニック症状が出てしまい、配慮を申請しておけばよかったと後悔もしましたが、塾長先生の手厚いサポートのおかげもあり、志望大学に合格することができました!

大学では障害学生支援制度が充実しており、入学前から手厚いサポートを受けることができました。人見知りの激しい娘でしたが、「英語力を高めよう!」という同じ目標を持つ仲間たちとすぐに打ち解けることができました。時間にルーズだった娘も、大学では遅刻はたった1日だけ。アルバイトも続けています。

「英語教員になりたい」という夢に加えて、今は航空会社やホテル業にも興味を持っています。
「教員免許があれば履歴書にも明記できるから、頑張って取る!」
そう言って、通常単位にプラスして教職課程も履修している娘を見ていると、本当に成長したなと感じます。

理解ある環境が子どもの可能性を広げてくれる

高校受験での挫折から始まった娘の大学受験への道のり。発達障害への理解ある塾長先生との出会いが、娘の人生を大きく変えてくれました。

同じように悩んでいる保護者の方へ。子どもの特性を「障害」ではなく「特性」として理解し、その子に合わせた指導をしてくれる環境を見つけることの大切さを、私は娘を通して学びました。

理解ある環境と適切なサポートがあれば、発達障害のある子どもたちも自分らしい道を見つけて歩んでいけるのだと信じています。
イラスト/keiko
※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。

(監修:初川先生より)
発達障害のある娘さんの高校受験での挫折、そうして始まった大学受験において理解ある塾長先生と出会い、見事大学合格のみならず大学生活も順調に送っていらっしゃるエピソードをありがとうございます。発達障害の診断があっても(あるいは未診断でもその傾向が強いと考えられる状態にあっても)、お子さんの得意不得意や陥りがちな展開(今回だとパニックになりやすい、時間の管理が苦手で遅刻しやすい等)とそれへの対応を理解し、そのうえで、短期的のみならず中長期的な作戦を立てて臨むことができたのだと思います。娘さんの意欲はもちろんのこと、おそらく持っている力(いわゆるポテンシャル)にも塾長先生は気づいてくださり(あるいは信じてくださり)、低い目標に甘んじることなく、傾向と対策をふまえた準備のうえで、娘さんの目標とする進路が叶う支援をしてくださったのだなと感じます。高校生活、大学受験はどちらも日々こなす課題やマネジメントしながら取り組んでいくことが公私にわたってたくさんあります。そうした状況で、ご本人の特性や陥りやすいエラーを理解くださって、どうしたらいいか提案してくれる人がいたことはとても心強かったろうと思います。また、それが家族ではない人であったのも、自立という点でよかったのかもしれませんね。現在多くの大学では障害学生への支援が充実してきていますが、お子さん(学生)本人が相談したりサポートを受けたりすることができる必要があります。そういう意味で、大学受験を通して、娘さんが自分の特性と付き合うことのみならず、自分の苦手さをふまえてどんなサポートを求めたらよいか、その求め方も含めて経験していけたこと、よかったですね。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

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