【読書の秋!10月おすすめ新刊4選】『いま会い』著者のエッセイ、算数障害支援、便利文具、年齢別子育てナビなど
ライター:発達ナビBOOKガイド

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今月は、世界的ベストセラー作家・市川拓司氏の新刊『発達障害のぼくが世界に届くまで』、算数障害のメカニズムと支援法がわかる本、便利な文房具で子どもの困りごとを解決するアイデア図鑑、発達凸凹キッズの年齢別子育てナビなど、気になる4冊をピックアップしてご紹介します。
『いま会い』筆者の物語の源泉に触れる『発達障害のぼくが世界に届くまで』
世界的ベストセラー作品『いま、会いにゆきます』の著者・市川拓司氏が、新作エッセイ『発達障害のぼくが世界に届くまで』を刊行しました。
自身の発達障害(ASD/自閉スペクトラム症、ADHD/注意欠如多動症)の特性と向き合う日々や、学生時代からのパートナーである妻との愛情あふれるエピソード、なぜ自身が世界から求められる小説家になり得たのかを深い考察と共に紐解いています。表紙にも登場する自宅内の植物に囲まれた空間は、市川氏が「シェルター」と呼ぶ静穏なスポット。細部まで再現した渾身の手書きのイラストを交えて紹介され、市川氏のこだわりが滲みます。
何も取り繕わず、赤裸々に語る市川氏は、特性のある当事者にしか知りえない身体症状までも詳細に言語化します。例えば、皮膚感覚過敏の対策、グルテンフリー生活がもたらす身体の変化、さらには年々症状が増えているという発達障害による二次障害。周囲の人々には認知されづらい当事者のリアルな感覚は、本書を一読することで、そういう仕組みだったのかという発見へと変わるのではないでしょうか。
自身の発達障害(ASD/自閉スペクトラム症、ADHD/注意欠如多動症)の特性と向き合う日々や、学生時代からのパートナーである妻との愛情あふれるエピソード、なぜ自身が世界から求められる小説家になり得たのかを深い考察と共に紐解いています。表紙にも登場する自宅内の植物に囲まれた空間は、市川氏が「シェルター」と呼ぶ静穏なスポット。細部まで再現した渾身の手書きのイラストを交えて紹介され、市川氏のこだわりが滲みます。
何も取り繕わず、赤裸々に語る市川氏は、特性のある当事者にしか知りえない身体症状までも詳細に言語化します。例えば、皮膚感覚過敏の対策、グルテンフリー生活がもたらす身体の変化、さらには年々症状が増えているという発達障害による二次障害。周囲の人々には認知されづらい当事者のリアルな感覚は、本書を一読することで、そういう仕組みだったのかという発見へと変わるのではないでしょうか。
発達障害のぼくが世界に届くまで
筑摩書房
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「解けない理由」が分かれば、次の一歩が見える『算数障害がわかる本 解けない理由と支援のしかた』
「算数障害がわかる本 解けない理由と支援のしかた」の監修者・熊谷恵子氏は、発達障害に含まれるLD・SLD(限局性学習症)の一種「算数障害」は、脳の「認知」のアンバランスが原因だと述べています。生まれ持った特性ゆえ、苦手な問題をひたすら解く=算数の困難が改善することはないとしながらも、算数障害の根底にある解けない理由や、支援方法などをイラスト図解を交えて、分かりやすく解説したのが本書。「筆算ができない」「文章問題が解けない」といった表面的な問題のみならず、その背景にある「数の本質が掴みにくい」など根本原因にもしっかりと焦点を当てています。
本書から受け取れるのは、子どもたちがどこで、なぜつまずいているのかを把握するための専門的な視点と、算数の習得が困難なのは、本人の努力不足や保護者の教育のためではなく、脳の認知機能が影響しているという、当事者や家族に寄り添うメッセージです。要因が分かることで、その対応方法も見えてきます。算数が苦手なことに対する焦りは「なるほど、ここでつまずいていたんだね」という理解に変わり、子どもが自信を得るための大きな一歩にもなるでしょう。
本書から受け取れるのは、子どもたちがどこで、なぜつまずいているのかを把握するための専門的な視点と、算数の習得が困難なのは、本人の努力不足や保護者の教育のためではなく、脳の認知機能が影響しているという、当事者や家族に寄り添うメッセージです。要因が分かることで、その対応方法も見えてきます。算数が苦手なことに対する焦りは「なるほど、ここでつまずいていたんだね」という理解に変わり、子どもが自信を得るための大きな一歩にもなるでしょう。
算数障害がわかる本 解けない理由と支援のしかた
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250点もの文房具が応援!「苦手」が「できた」に変わる『支援が必要な子からちょっと不器用な子まで 子どもの困ったを解決するハッピー文房具図鑑』
「ノートのマスから字がはみ出してしまう」「ハサミでまっすぐ切るのが難しい」。子どものそんな姿に、ほんの少しもどかしさを感じたことはありませんか?その小さなつまずきは、やる気がないからでも、練習が足りないからでもなく、もしかしたら道具が合っていないだけかもしれません。
本書は、文房具プレゼンターである著者が、小学校の学生生活や学習空間での使用に的を絞り、250点もの文房具を厳選して紹介しています。「書く」「消す」「切る」「塗る」といった日常の動作別に、どんな文房具が助けになるのか、どんな工夫があるのかを写真とともに分かりやすく解説。著者による「おすすめポイント」もそれぞれのアイテムに記されているため、子どもの「苦手」の原因がどこにあるのかを多角的に考えられるはずです。
また、持ち物やスケジュール管理、一人ひとりに寄り添うサポートアイテムまで網羅しているので、保護者だけでなく、学校や療育の先生、子どもに関わるすべての方におすすめしたい一冊です。
たくさんの文房具の中から「これならできるかも」と宝探しのように選ぶ時間は、それだけでワクワクする体験になります。そこから得られる「できた!」の積み重ねが、子どもの自己肯定感を力強く育んでくれるでしょう。
本書は、文房具プレゼンターである著者が、小学校の学生生活や学習空間での使用に的を絞り、250点もの文房具を厳選して紹介しています。「書く」「消す」「切る」「塗る」といった日常の動作別に、どんな文房具が助けになるのか、どんな工夫があるのかを写真とともに分かりやすく解説。著者による「おすすめポイント」もそれぞれのアイテムに記されているため、子どもの「苦手」の原因がどこにあるのかを多角的に考えられるはずです。
また、持ち物やスケジュール管理、一人ひとりに寄り添うサポートアイテムまで網羅しているので、保護者だけでなく、学校や療育の先生、子どもに関わるすべての方におすすめしたい一冊です。
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