「それは子どもの課題?それとも親の不安?」親も、自分の人生を生きていい
――子育てを通して、ご自身の価値観が変わったことはありますか。
さわ先生:大きく変わりました。私は勉強も学校も好きで、「学校は行くもの」「勉強はするもの」と思って育ちました。教育熱心な家庭で、頑張らないと認められないという感覚もありました。
でも娘たちは、「そんなに頑張らなくてもいいじゃん」「もっと自分で生きようよ」と教えてくれた気がします。
あるとき、子どもがむせたので私が思わず「お茶飲みな」と言ったら、「お茶を飲むタイミングは自分で決めるわ」と言われたんです。確かにそうだなと思いました。お茶を飲むタイミングくらい、自分で決めますよね。
――親は心配だから先回りしてしまいますよね。私も、進路や学校のことになると「今、何かしておかないと後で困るのでは」と不安になることがあります。でも、その不安が本当に子どもの困りごとなのか、自分自身の不安なのかは、立ち止まらないと分からない。
さわ先生:親としては、自分が知っているレールに子どもを乗せると安心します。でも、その安心は本当に子どものためなのか。それとも、親である自分の不安を静めたいだけなのか。
子どものことで不安になったとき、「これは親の不安なのか、子どもの課題なのか」を分けて考えることが、とても大事だと感じています。
児童精神科医としても、診察室でみているのはそこです。診断をすることも大切ですが、親御さんや先生など、周りの大人の不安がどこにあり、子ども自身の課題がどこにあるのかを客観的にみること。それが大切な役割だと思っています。
――最後に、発達ナビ読者の保護者の方へメッセージをお願いします。
さわ先生:子どもの発達特性や不登校は、私自身も想像していなかった人生でした。みんなと同じようにできなくて、「なんでうちの子だけ」と泣いた夜もあります。
でも今思うと、娘たちに出会えたからこそ、自分になかった価値観を知り、主体的に生きる大切さを教えてもらいました。
つらいことがあったら、1人で抱え込まないでほしい。1人に相談して分かってもらえなかったとしても、諦めずに、いろいろな人に相談してほしい。
そして、お母さん自身がリラックスする時間、自分のやりたいことをやる時間も持ってほしいです。
親が自分の人生を楽しんでいる姿を見せることは、子どもにとって「あなたも、あなたの生きたい人生を生きていいんだよ」というメッセージになると思います。
――子どものために親が我慢し続けるのではなく、親自身も自分の人生を生きていい。その姿を見せることも、子どもへの大事なメッセージになるんですね。本日はありがとうございました。
さわ先生:大きく変わりました。私は勉強も学校も好きで、「学校は行くもの」「勉強はするもの」と思って育ちました。教育熱心な家庭で、頑張らないと認められないという感覚もありました。
でも娘たちは、「そんなに頑張らなくてもいいじゃん」「もっと自分で生きようよ」と教えてくれた気がします。
あるとき、子どもがむせたので私が思わず「お茶飲みな」と言ったら、「お茶を飲むタイミングは自分で決めるわ」と言われたんです。確かにそうだなと思いました。お茶を飲むタイミングくらい、自分で決めますよね。
――親は心配だから先回りしてしまいますよね。私も、進路や学校のことになると「今、何かしておかないと後で困るのでは」と不安になることがあります。でも、その不安が本当に子どもの困りごとなのか、自分自身の不安なのかは、立ち止まらないと分からない。
さわ先生:親としては、自分が知っているレールに子どもを乗せると安心します。でも、その安心は本当に子どものためなのか。それとも、親である自分の不安を静めたいだけなのか。
子どものことで不安になったとき、「これは親の不安なのか、子どもの課題なのか」を分けて考えることが、とても大事だと感じています。
児童精神科医としても、診察室でみているのはそこです。診断をすることも大切ですが、親御さんや先生など、周りの大人の不安がどこにあり、子ども自身の課題がどこにあるのかを客観的にみること。それが大切な役割だと思っています。
――最後に、発達ナビ読者の保護者の方へメッセージをお願いします。
さわ先生:子どもの発達特性や不登校は、私自身も想像していなかった人生でした。みんなと同じようにできなくて、「なんでうちの子だけ」と泣いた夜もあります。
でも今思うと、娘たちに出会えたからこそ、自分になかった価値観を知り、主体的に生きる大切さを教えてもらいました。
つらいことがあったら、1人で抱え込まないでほしい。1人に相談して分かってもらえなかったとしても、諦めずに、いろいろな人に相談してほしい。
そして、お母さん自身がリラックスする時間、自分のやりたいことをやる時間も持ってほしいです。
親が自分の人生を楽しんでいる姿を見せることは、子どもにとって「あなたも、あなたの生きたい人生を生きていいんだよ」というメッセージになると思います。
――子どものために親が我慢し続けるのではなく、親自身も自分の人生を生きていい。その姿を見せることも、子どもへの大事なメッセージになるんですね。本日はありがとうございました。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
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