「おしゃべりは上手だけれど、時々お友達に対して正直すぎてヒヤッとする言葉を言ってしまう」
「園の先生から『お友達がショックを受けていました』と言われると、どう教えればいいか悩んでしまう……」
年中さんや年長さん頃になり、言葉の表現力が豊かになってきたお子様を持つ親御様から、こうした対人関係のつまずきのご相談をいただくことがあります。
相手を傷つけようという悪意は一切なく、ただ「感じたままの事実」を口にしているだけなのですが、集団生活のなかではトラブルの原因になってしまうことも。
今回は、思ったことをそのまま口にしていた年長児のCちゃんが、相手を思いやる優しい言葉選びができるようになるまでの成長のエピソードをご紹介します。
■1. 「嘘をつけない」正直さと、集団生活での壁
入室当初のCちゃんは、お絵描きや工作が大得意で、自分の意見もしっかりと言葉で表現できる、とても聡明な女の子でした。
しかし、生活の中で「これ、おいしくないから捨てた」「その絵、なんか変だよ」など、自分の感じた事実をストレートに相手に伝えてしまい、周囲の大人が慌ててしまう場面が重なっていました。 😊
◎なぜ怒られるか分からない
Cちゃんにとっては、1ミリも嘘偽りのない「正しい事実」を言っているだけ。そのため、周囲から「そんなこと言っちゃダメでしょ!」と叱られても、なぜ自分が怒られているのかが分からず、ただ納得がいかない表情を浮かべていました。
■2. 個別支援で「状況に合わせた優しいセリフ」を練習
私たちはまず、マンツーマンの個別支援のなかで、Cちゃんに「正しい・正しくない」という基準とは別の、「相手がどう感じるか」という視点のルールをクイズ形式で提示していきました。 🌟
◎他者理解のクイズ
セラピストが「お友達が一生懸命作った折り紙」の絵カードを見せながら、「これを見て『下手くそ』って言われたら、お友達はどんな気持ちになるかな?」と問いかけます。
◎優しい言い換えをインプット
Cちゃんが「悲しい気持ち……」と気づけたら、「なんて言ってあげたらお友達は嬉しくなるかな?」と、具体的な優しい言い換えのセリフ(適切な代替行動)を一緒に練習していきました。
「本当の事実」をねじ曲げて嘘をつかせるのではなく、お友達の『気持ち』を応援する言葉があるんだよ、というルールを丁寧に脳内へインプットしていったのです。
■3. ソーシャルセラピーの場で起きた、認め合う奇跡
個別支援で言葉のバリエーションを学んだCちゃんは、次の一歩として、他のお友達と一緒に活動する「ソーシャルセラピー(共同療育)」のプログラムへと進みました。
ある日、同じテーブルでお絵描きをしていたときのことです。お互いに描き終えた絵を見せ合う場面になり、いつもなら「私のほうが上手」と言ってしまいがちな場面でしたが、Cちゃんは個別支援で練習した通りの優しい笑顔でこう言いました。
「Dちゃんのひまわり、ピンク色も混ざっていてとっても可愛いね!」
自分から進んでお友達の素敵なところを見つけて、言葉で褒めてあげることができたのです!お友達も「ありがとう!Cちゃんのもかっこいいね!」と返し、2人で嬉しそうに笑い合いました。
■認められることで、言葉は優しさに変わる
「自分の言葉でお友達が笑顔になってくれた」「お友達からも素敵だねと認めてもらえて、自分も嬉しかった」という圧倒的な成功体験こそが、Cちゃんの言葉遣いを大きく変えるターニングポイントとなりました。
後日、お母様から「家でのご飯に対して、いつもなら『これ嫌い』と言うところを、最近は『作ってくれてありがとう、でもこれちょっと苦手だから半分こにしてもいい?』と優しい表現を使ってくれるようになったんです!」と、嬉しいご報告をいただきました。
お友達と豊かに関わり合うための「社会性」や「優しいコミュニケーション能力」は、言葉で叱りつけるよりも、こうした小さな集団のなかでの「できた!楽しかった!」という体験のなかでこそ、着実に育まれていきます。
お子様が新しい大きな世界へ自信を持って羽ばたいていけるよう、私たちはこれからも温かいサポートをチームで大切に届けていきます。
「園の先生から『お友達がショックを受けていました』と言われると、どう教えればいいか悩んでしまう……」
年中さんや年長さん頃になり、言葉の表現力が豊かになってきたお子様を持つ親御様から、こうした対人関係のつまずきのご相談をいただくことがあります。
相手を傷つけようという悪意は一切なく、ただ「感じたままの事実」を口にしているだけなのですが、集団生活のなかではトラブルの原因になってしまうことも。
今回は、思ったことをそのまま口にしていた年長児のCちゃんが、相手を思いやる優しい言葉選びができるようになるまでの成長のエピソードをご紹介します。
■1. 「嘘をつけない」正直さと、集団生活での壁
入室当初のCちゃんは、お絵描きや工作が大得意で、自分の意見もしっかりと言葉で表現できる、とても聡明な女の子でした。
しかし、生活の中で「これ、おいしくないから捨てた」「その絵、なんか変だよ」など、自分の感じた事実をストレートに相手に伝えてしまい、周囲の大人が慌ててしまう場面が重なっていました。 😊
◎なぜ怒られるか分からない
Cちゃんにとっては、1ミリも嘘偽りのない「正しい事実」を言っているだけ。そのため、周囲から「そんなこと言っちゃダメでしょ!」と叱られても、なぜ自分が怒られているのかが分からず、ただ納得がいかない表情を浮かべていました。
■2. 個別支援で「状況に合わせた優しいセリフ」を練習
私たちはまず、マンツーマンの個別支援のなかで、Cちゃんに「正しい・正しくない」という基準とは別の、「相手がどう感じるか」という視点のルールをクイズ形式で提示していきました。 🌟
◎他者理解のクイズ
セラピストが「お友達が一生懸命作った折り紙」の絵カードを見せながら、「これを見て『下手くそ』って言われたら、お友達はどんな気持ちになるかな?」と問いかけます。
◎優しい言い換えをインプット
Cちゃんが「悲しい気持ち……」と気づけたら、「なんて言ってあげたらお友達は嬉しくなるかな?」と、具体的な優しい言い換えのセリフ(適切な代替行動)を一緒に練習していきました。
「本当の事実」をねじ曲げて嘘をつかせるのではなく、お友達の『気持ち』を応援する言葉があるんだよ、というルールを丁寧に脳内へインプットしていったのです。
■3. ソーシャルセラピーの場で起きた、認め合う奇跡
個別支援で言葉のバリエーションを学んだCちゃんは、次の一歩として、他のお友達と一緒に活動する「ソーシャルセラピー(共同療育)」のプログラムへと進みました。
ある日、同じテーブルでお絵描きをしていたときのことです。お互いに描き終えた絵を見せ合う場面になり、いつもなら「私のほうが上手」と言ってしまいがちな場面でしたが、Cちゃんは個別支援で練習した通りの優しい笑顔でこう言いました。
「Dちゃんのひまわり、ピンク色も混ざっていてとっても可愛いね!」
自分から進んでお友達の素敵なところを見つけて、言葉で褒めてあげることができたのです!お友達も「ありがとう!Cちゃんのもかっこいいね!」と返し、2人で嬉しそうに笑い合いました。
■認められることで、言葉は優しさに変わる
「自分の言葉でお友達が笑顔になってくれた」「お友達からも素敵だねと認めてもらえて、自分も嬉しかった」という圧倒的な成功体験こそが、Cちゃんの言葉遣いを大きく変えるターニングポイントとなりました。
後日、お母様から「家でのご飯に対して、いつもなら『これ嫌い』と言うところを、最近は『作ってくれてありがとう、でもこれちょっと苦手だから半分こにしてもいい?』と優しい表現を使ってくれるようになったんです!」と、嬉しいご報告をいただきました。
お友達と豊かに関わり合うための「社会性」や「優しいコミュニケーション能力」は、言葉で叱りつけるよりも、こうした小さな集団のなかでの「できた!楽しかった!」という体験のなかでこそ、着実に育まれていきます。
お子様が新しい大きな世界へ自信を持って羽ばたいていけるよう、私たちはこれからも温かいサポートをチームで大切に届けていきます。