・僕が尊敬する、こころとそだちのクリニックむすびめの田中康雄Drは、ある講演の中で、こんなふうにおっしゃっています。
・「◯今の医学は、その症状の原因が分からないものをザックリ診断するようになっている。
◯(今、精神医学会で主流の)DSM-5「精神医疾患の診断・統計マニュアル」は、輪切りになっている。
◯心の中は見えない。
◯その子と付き合って5~10年して、はじめてその子が教えてくれたことがあったりする。
◯(霊能者や占いの人で)オーラが見える人のようには、人の心の中は見えない。
◯表情の変化や一貫性のある言動などから、判断していくしかない。
◯彼らの状態は、日によってコロコロ変わる。コロコロ変えないと、過酷な虐待環境を生きていけないからである。」
※これは、被虐待児のことについて語られたもので、このことが、そのまま児童デイサービスに通う子に当てはまるわけではありませんが、
この姿勢は大事だと僕は思っています。
※そして、行動や表情だけで、その子の心の中を理解するのは難しかったりします。
※その子とのラポート(信頼関係)が形成され、本音でその子が話してくれるようになると、その子の気持ちや心の様子をより深く理解することができますが、それには時間がかかることが多いです。
★また、言葉にできない様々な思いや深い悲しみ、虚しさがあったりします。時には心の傷があったりします。
★そのことを、僕は、日々の療育や遊びでの関わりの他に、心理検査、箱庭療法やアートセラピーなどの心理療法などを通して、子どもの理解と共感を深める努力を行っています。
★児童相談所の児童心理司、そして、現在の児童精神科クリニックの心理テスターとして、数え切れないほど多くの子どもたちに出会い、膨大な心理検査データがあります。
★それは、僕の子どもを理解し共感するための貴重な財産であり、そして、今目の前にいる子どもたちやご家族の方に還元しなければいけない財産だと思っています。
※子ども達、その保護者の方、そして、スタッフの職員の方との一期一会を大切にし、
これからも児童デイサービスで、子どもたちと一緒に歩いていきたいと思っています。 T.T
【心の中を知るために】
教室の毎日
22/09/21 21:51