先日わが子が通う学校で音楽会があった。
音楽会の前日にわが子の迎えに行くと「今日は大変だったんだよ、疲れたんだ」と言っていた理由が発表を見て理解ができた。

自慢じゃないが小学校の行事は自身が経験した記憶で止まっている。
現在の小学校の音楽会とはどのようなものか楽しみでもあった。
今回は２学年ごとの発表で保護者は入れ替え制であった。

トップバッターは小１のわが子たちの発表だった。
歌う前に保護者に対してテンポのいい呼びかけをしていたのが驚いた。
呼びかけという表現があっているかわからないのだが卒業式でやる送辞、答辞のイメージだ。みんなで息を合わせて声を出すイメージではなく矢継ぎ早に担当の文言を結構な声量で一人ずつ呼びかけていたのにまた驚いた。

結構練習したのだなと感心していたときにわが子の声が聞こえてきた。
わが子は当日欠席が出たときの代役になっていると言っていたのを思い出した。
内気で内股のタイプのわが子が腹から声が出ていた。立派だったなと感じた。

まっすぐ前を見て歌っている子、曲に合わせて横に揺れながら歌っている子
歌の表現も個性が出ていた。１年生は一生懸命かわいい雰囲気で歌っていた。

次は２年生。呼びかけは１年生より一層明瞭で声量もあった。
人数も１年生よりも多かったせいもあるが迫力を感じた。
個々に話をすると大した差はあまり感じないと思っていたが、集団となるとさすがであった。１年間の積み重ねは大きなものだと感じた。さすが先輩だなと思った。

子どもの歌声は穢れがなく清らかだ。
私の心の琴線に触れて感情ではなく理屈抜きでいつも涙が出てしまう。
大人の世界は矛盾ばかり言い訳ばかりで疲れた。
だから私は子どもの世界から離れたくないのかもしれない。

大人の言われた通りに一生懸命頑張っていた様子が呼びかけや歌声を通してよくわかった。そして子どもたちの指導に関わった先生方の努力が伺えた。

子どもの成長や成果は子どもたち一人ひとりの努力ももちろんあるが、そこに関わった大人との努力の結晶だ。そんなことを感じられた素敵な音楽会だった。


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