こんにちは、発達支援Laboランプです。ここでは、定期的に療育支援に関連するテーマについて、理論的な背景と合わせて発信しています。今回のテーマは「共感:子どもの目線に立つ?」です。
「共感」という言葉は、単に相手の感情に寄り添うだけでなく、その視点に立ち、心情を理解することを目指す行為です。特に、まだ言葉を持たない発達段階の子どもたちにとって、親や支援者がどれほど「子どもの目線に立つ」姿勢を持てるかは、安心感と発達の土台を築く上で大きな役割を果たします。
また、小さな子どもは、まだ言葉で気持ちを表現する術を持っていないため、泣いたり、笑ったり、繰り返し同じ遊びを求めたりする行動を通じて、自分の感情やニーズを伝えています。この時期に共感の力を借り、相手が「どんな気持ちでいるのか」「何を必要としているのか」を理解しようとする姿勢は、子どもが言葉で表せない「自分らしさ」を支え、気持ちが安全に受け止められていると感じさせるためにとても有効です。
たとえば、同じ遊びを何度も繰り返す子どもに対して「なぜこればかり?」と思うことがあるかもしれません。しかし、子どもにとっては、その行動が安全や安心感を得る手段であったり、新しい発見を積み重ねる機会だったりします。大人が「また同じ遊び?」と思ったとしても、そこに子どもの「楽しみ」や「達成感」を理解しようと努めることが、共感であり、目線を合わせることになるのではないでしょうか。
一方で、共感にも限界があることを知る必要もあります。無理に自分を同化させるのではなく、子どもの表現の意図に注意を払うことが、冷静な共感の形です。支援者や親が少し距離をとりながらも共感を寄せることで、子どもは安心して自分の世界を表現できるようになります。
「子どもの目線に立つ」とは、単に子どもに合わせるだけではなく、その成長を支え、見守り、サポートする姿勢を持つことです。特にまだ言葉を持たない子どもにとって、安心して自分を表現できるような環境は、親や支援者の共感によって築かれます。この姿勢を持ちながら日々関わることで、親や支援者は子どものより深い成長を支えられるのではないかとランプは考えています。
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第60回「共感:子どもの目線に立つ?」
療育の深み
24/10/28 21:01