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失敗が怖い子に効く「最初の一手」支援

「やりたくない」「わからない」「できないから嫌だ」活動の前で止まってしまう子ってよくいませんか?よく見ると、実は“やりたくない”のではなく、失敗するのが怖い、恥ずかしい、間違えた時に気持ちが耐えられない、何から始めればいいかわからない…そんな背景が隠れていることも多いです。 このタイプの子にとって一番高いハードルは、練習や努力そのものというより、始める瞬間。だから支援のコツは「最後まで頑張らせる」より先に、最初の一手を小さくして成功を作ることです。 たとえば「プリント1枚」は、大人の感覚だと“やれば終わる”ですが、子どもにとっては「最後まで完璧にやらないといけない」「途中で間違えたら終わり」に見えることがあります。そこで最初の一手を「1問だけ」「丸をつけるだけ」「線を1本引くだけ」にします。工作なら「ハサミで1回切る」「シールを1枚貼る」。運動なら「スタート位置に立つ」「1回だけ投げる」。こうやって“成功しやすい一歩”を差し出すと、子どもは「これならできるかも」で動き出せます。 もう一つ効くのが、見通しの提示です。失敗が怖い子ほど、手順やゴールが見えない状況が苦手です。「どうしたらいい?」が分からないまま始めるのは、不安で固まってしまう原因になります。見本を見せる、最初の動作を一緒にやる、手順をカードで示す、できたところにチェックをつける…“次に何をするか”が目で分かるだけで、安心して進める子は多いです。 さらに、失敗の怖さを減らすには“戻れる道”を用意することも大切です。最初から難易度を上げすぎず、やり直しOK、途中変更OK、消せる道具OK、選択式OKなど、「間違えても終わりじゃない」を環境で伝えます。ゲームでも、勝敗が強いものより“自己ベスト”や“協力目標”にしておくと、安心して挑戦しやすくなります。 そして褒め方は、「すごい!」よりも“始められたこと”を具体的に認めるのがポイントです。 「 今、最初の1問に手をつけたね」 「やり直しできたね」 「“わからない”って言えたね」 この“過程の承認”が積み重なると、子どもの中に「失敗しても大丈夫」が育っていきます。 失敗が怖い子に必要なのは根性論ではなく、できる形の設計です。最初の一手を小さくし、見通しを作り、戻れる道を残す。そこに承認が重なると、“怖い”が少しずつ“やってみよう”に変わります。小さな一歩を、丁寧に積み上げていきたいですね。

療育センターエコルド【1歳からの早期療育】/失敗が怖い子に効く「最初の一手」支援
療育センターエコルド
26/06/22 15:59 公開

子どもの“好き”を支援に変える方法

療育や支援の現場でよくある悩みが、「やる気が出ない」「参加が続かない」「誘っても動かない」。そんな時に強い味方になるのが、子どもの“好き”です。ここでいう“好き”は、特別な才能や立派な興味でなくてOK。電車、恐竜、YouTubeのキャラ、ボール、キラキラ、音、数字、ブランコ…本人が前向きになれるスイッチが、支援の入り口になります。 大事なのは、“好き”をそのまま与えて満足させることではなく、好きの力を借りて、目標の動きを引き出すこと。たとえば「机に座れない」子に、いきなり座位保持を求めると難しい。でも“電車が好き”なら、電車カードを使って「3枚選んだらおしまい」「終点カードで終わりが見える」といった形で、短時間の着席を成功させやすくなります。成功が積み上がれば、座れる時間は自然と伸びていきます。 “好き”の使い方にはコツがあります。ひとつは、好きは“報酬”より“教材”にすること。 「できたらご褒美」だけだと、課題が嫌なままになりやすい子もいます。それより、最初から好きな要素を課題の中に入れてしまう。恐竜のシールで数を数える、好きな色で並べ替える、キャラクターでSSTカードを作る、推しの曲でストップゲームをする…課題が“自分ごと”になって取り組みやすくなります。 もうひとつは、好きの強さに応じて“量とタイミング”を設計すること。好きが強すぎると切り替えが難しくなる場合もあります。そういう時は、「好きは最初に少し」「最後に少し」「途中は選択肢にする」など、見通しを作って扱います。たとえばタイマーや「いま/つぎ」ボードで、“いつ終わるか”を見せるだけでも切り替えが安定します。 さらに、“好き”は社会性にも使えます。集団が苦手な子でも、好きな役割(タイマー係、配り係、カウント係)があると参加しやすいことがあります。好きな題材で会話カードを作れば、「話すのが苦手」でも“話題”が用意されるので入りやすい。好きな活動を“誰かと一緒にする形”に少しずつ変えることで、人とのやりとりの練習にもつながります。 そして意外と大切なのが、“好き”は変わる前提でアップデートすること。最初は恐竜、次は虫、今はゲーム…と移り変わるのは自然です。だからこそ、支援者は「今の好き」を観察して、教材や声かけを少しずつ更新していく。ここが“続く支援”のコツになります。 子どもの好きは、甘やかしではなく、立派な支援資源です。“好き”の力を借りて、参加のハードルを下げ、成功体験を増やし、次の挑戦につなげる。そんな支援を積み重ねていくと、「できる」が増えるだけでなく、子ども自身の自信も育っていきます。今日の“好き”から、明日の一歩を一緒に作っていきたいです♪

療育センターエコルド【1歳からの早期療育】/子どもの“好き”を支援に変える方法
療育センターエコルド
26/06/15 07:35 公開

集団が苦手な子の入り口は“役割”だった

「集団に入れない」「輪の外にいる」「参加しようとしてもすぐ疲れてしまう」療育の現場ではよくある場面です。 ここでつい「みんなと同じように参加しよう」「座って聞こう」と“参加の形”を先に求めてしまいがちですが、集団が苦手な子ほど、その入口は「がんばって合わせる」ではなく、役割があるかどうかで変わると感じています。 集団が苦手な子にとって、集団は情報量が多くて不確実です。誰が何をするのか、いつ自分の番なのか、どんな声を出せばいいのかが分からないまま待つのは、本人にとってかなり高い負荷になります。だからこそ「とりあえず輪に入る」より先に、“自分の居場所が決まっている状態”を作ることが大切です。その最もシンプルな方法が「役割」です。 役割があると何が変わるか。 まず、見通しが立ちます。「自分はこれをする人」「このタイミングで動く」と分かるだけで、待つ時間の不安が下がります。次に、成功の基準が明確になります。集団の中で「上手に話す」「元気に発表する」は難しくても、「カードを配る」「タイマーを押す」「数を数える」なら成功しやすい。成功すると、“集団=苦手”だった印象が少しずつ塗り替わっていきます。 役割は、最初から大きくなくて大丈夫です。むしろ最初は“ちいさく・簡単に・確実に”がコツ。例えば、 配り係:カードや道具を1つずつ配る タイマー係:スタート/ストップを押す カウント係:ラリーの回数、点数、順番を数える 見本係:見本カードを持つ、提示する 応援係:拍手カードを出す、合図で応援する 「参加する」のハードルを下げながら、集団の中で“必要とされる経験”ができます。 支援者側のポイントは、役割を“押し付けない”こと。本人が安心できる形に調整し、「できた」を拾うことです。たとえば、配り係が難しい日は「先生と一緒に1枚だけ」、タイマー係なら「押す前に一緒に数える」など、成功する形を作ります。さらに、「役割が終わったら席に戻る」「次は誰の番」といった流れを視覚的に示すと、切り替えも安定しやすくなります。 そして、役割は“入口”であって“ゴール”ではありません。慣れてきたら、役割を少しずつ変えていきます。タイマー係→カウント係→順番を呼ぶ係…と、集団の中でのやりとりが少しずつ増えていくように設計すると、「集団は苦手だけど、これならできる」が積み上がります。気づけば、役割がなくても輪の近くにいられる時間が伸びていたり、隣の子の様子を見て動けるようになっていたりします。 集団が苦手な子に必要なのは、気合いではなく“設計”です。役割は、安心・見通し・成功体験の3つを同時に作れる、とても強い支援ツール。まずは小さな役割から、「集団の中にいられた」を増やしていきたいですね。

療育センターエコルド【1歳からの早期療育】/集団が苦手な子の入り口は“役割”だった
療育センターエコルド
26/06/08 16:35 公開

失敗が怖い子に効く「最初の一手」支援

「やりたくない」「わからない」「できないから嫌だ」などなど。。。活動の前で止まってしまう子に出会うことがあります。よく見ると、本当に“やりたくない”というより、失敗するのが怖い、うまくいかなかった時の気持ちを受け止めるのがしんどい、何から始めればいいか分からない…そんな背景が隠れていることも多いです。 このタイプの子にとって、いちばん高いハードルは“練習”そのものではなく、始める瞬間。だからこそ支援では、「全部できるようにする」より先に、最初の一手を小さくすることを大切にしています。最初の一手が軽くなるだけで、「やってみようかな」が生まれ、そこから伸びていくことがよくあります。 たとえば、課題が「プリント1枚」だと、子どもには“最後まで完璧にやる”ように感じられてしまいます。そこで最初の一手を「1問だけ」「線を1本引くだけ」「丸をつけるだけ」にします。工作なら「ハサミで1回切る」「のりはここだけ」。運動なら「スタート位置に立つ」「一回だけ投げる」。言葉がけも「全部やろう」より「まずこれだけ」で十分です。ポイントは、成功する確率が高い一歩を用意すること。成功体験は、本人の中で「次もいけるかも」の根拠になります。 もう一つ効くのが、“やり方の見える化”です。失敗が怖い子は、正解が見えない状況が苦手です。「どうしたらいい?」が分からないまま始めるのは、恐怖に近いこともあります。そこで、見本を見せる、最初の動作を職員が一緒にやる、手順をカードで示すなど、スタートの迷いを減らします。うまくいく流れが見えると、安心して動ける子は多いです。 さらに、失敗の怖さを減らすには、“間違えても大丈夫”の設計も欠かせません。最初から難しい条件を入れず、「やり直しOK」「途中で変更OK」「失敗しても減点なし」など、戻れる道を残します。ゲームなら勝敗を弱める、制作なら完成の形を一つに決めない、学習なら消せる道具や選択式を使う。こうした工夫は、子どものプライドを守りつつ挑戦を引き出します。 そして最後に、支援者が意識したいのは褒め方です。「すごい!」よりも、「今、始められたね」「1問やったね」「やり直せたね」など、スタートと過程を具体的に認める方が効果的なことが多いです。失敗が怖い子は、結果で評価される経験を重ねやすいので、“やったこと”そのものが価値になる体験を増やしていきます。 失敗が怖い子に必要なのは、根性論ではなく「できる形」の設計です。最初の一手を小さくして、見通しを作り、戻れる道を用意する。そこに温かい承認が重なると、子どもの中に「やってみよう」が芽生えます。小さな一歩を積み重ねて、挑戦が少しずつ“怖いもの”から“できるかもしれないもの”に変わっていく——その変化を、これからも丁寧に支えていきたいと思います。

療育センターエコルド【1歳からの早期療育】/失敗が怖い子に効く「最初の一手」支援
療育センターエコルド
26/06/02 12:23 公開

色分けあそびで手先が育つ!ぷにぷにシート教材の療育効果

最近、恐竜や鳥の形をした“ぷにぷにシート”を使って、カラーボールを色ごとに分けていく活動を取り入れました。見た目がかわいいので子どもが興味を持ちやすく、遊び感覚で始められるのがまず良いところ。触ると中のボールが動く仕組みなので、「やってみたい!」が自然に出やすい教材です。 この活動の魅力は、指先で“つまむ”よりも、押す・すべらせる・寄せるといった動きが中心になるところ。ボールを狙った場所に運ぶには、強く押しすぎると勢いがつきすぎて思い通りにいかず、弱いと動かないので、自然と力加減の調整が必要になります。指先だけでなく、親指の使い方や手のひらで押す感覚も育ちやすく、手先の不器用さがある子でも「できた!」を作りやすい印象です。 また、色分けというルールがあることで、ただ触って遊ぶだけではなく、「同じ色を探す」「ここに集める」といった目的が生まれます。これは、色の弁別(見分け)や、必要な情報に視線を向け続ける視覚探索につながります。ボールが動くのを目で追いながら手を動かすので、目と手の協応(見て動かす)も自然に入ってきます。 やってみると、意外と“考える要素”も多いです。どの順番で運ぶと詰まりにくいか、混み合っているところをどう避けるか、反対側から押した方が早いか…など、子どもなりに作戦が出てきます。うまくいかなかった時に「別のやり方を試す」「やり直す」経験は、遊びの中での試行錯誤や切り替えの練習にもなります。 触感の面でも、この教材は強みがあります。ぷにぷにしたシートの感触は、触覚刺激として心地よい子が多く、集中のスイッチが入りやすいことも。逆に触覚が敏感な子でも、直接ベタベタ触るわけではないので、比較的取り入れやすい“感覚あそび”になりやすいです。落ち着きたい時の導入や、静かに集中する活動としても使えるのが便利だなと思います。 「遊び」なのに、手先・見る力・考える力・気持ちの切り替えまでまとめて育てやすい色分け活動。子どもの段階に合わせて、最初は色を少なくしたり、ゴールを近くしたりと調整しながら、“できた”を積み重ねていきたいですね。

療育センターエコルド【1歳からの早期療育】/色分けあそびで手先が育つ!ぷにぷにシート教材の療育効果
教室の毎日
26/05/26 16:05 公開
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