こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。
今日で8月28日。長かった夏休みも、残りあと数日ですね。 新学期が近づき、「あぁ、また給食が始まる…」と、カレンダーを見ながらプレッシャーを感じているお母さんやお父さん、実はいらっしゃるのではないでしょうか。
「せっかく細かく刻んで隠した野菜のおかず、一口も食べずに投げ捨てられた」 「少しでも違う食感が混ざっていると、オエッとえずいて吐き出してしまう」 「毎日毎日、うどんか白米か、フライドポテトしか食べてくれない…」
日々の療育の現場でも、この「極端な偏食」は本当にご相談が絶えないテーマです。 体重が増えないことへの焦りや、「私の料理が下手なのかな」「甘やかしすぎたせいだ」とご自身を責めてしまうお気持ち、痛いほどよく分かります。
でも、日々子どもたちの身体の発達をサポートしている理学療法士として、一番にお伝えさせてください。
お子さまの極端な偏食は、決して「親へのワガママ」でも、「単なる食わず嫌い」でもありません。*これは、お子さまの脳と身体が「これは食べられない!」と必死にSOSを出しているサインなのです。
どうして食べられないの?お口の中で起きている「2つのトラブル」
大人の目には「ただ好き嫌いをしているだけ」に見えても、実はお子さまの身体の中では、次のような大変なトラブルが起きています。
① 「得体の知れない異物が入ってきた!」(超・感覚過敏)
私たちのお口の中は、全身の中でも特に神経が密集している「センサーの塊」です。感覚がとても過敏なお子さまにとって、チャーハンやカレーのように「色々な食感や味が混ざっている食べ物」は、口の中で何が起きているか予測がつきません。 大人に例えるなら、「目隠しをして、砂利やゴム片が混ざったものを噛まされているような強烈な恐怖」に近いのです。安全だと分かっている「いつもの白いご飯」や「ポテト」しか食べられないのは、未知の恐怖から身を守るための、立派な防衛本能なのです。
② 「座って噛むだけでヘトヘト…」(姿勢と噛む力の弱さ)
お肉や葉物野菜を、いつまでも噛みきれずに出してしまう。実はこれ、お口周りの筋肉や、身体の土台(体幹)の弱さが原因のことが多いのです。 背筋を伸ばして椅子に座り、硬いものを奥歯ですり潰して飲み込む。この一連の動作は、身体の土台がグラグラなお子さまにとっては、「フルマラソンを走りながら食事をするくらい過酷な重労働」です。疲れて顎が痛くなってしまうため、あまり噛まなくていい、柔らかいものや溶けるものばかりを好むようになります。
今日からできる!「食べる負担」をフワッと軽くするヒント
「栄養を摂らせなきゃ!」と無理に口に運んだり、食べ終わるまで席を立たせないといった方法は、お子さまにとって「食卓=怖い場所」になり、さらに偏食を悪化させてしまうことがあります。 今日からおうちで試せる、安心のステップをご紹介しますね。
足の裏をピタッとつけて「噛む土台」を作る
理学療法士の視点で一番にお伝えしたいのが「姿勢」です。足が宙ぶらりんだと、踏ん張りがきかず顎に力が入りません。食事の椅子の下に踏み台(雑誌を束ねたものでもOK)を置き、足の裏全体がピタッとつく環境を作ってみてください。これだけで身体が安定し、お肉などが噛みやすくなる子が実はたくさんいます。
「食べる」の前に「ツンツン・クンクン」を褒める
未知の食べ物への恐怖を減らすため、いきなり口に入れるのではなく「指でツンツンお野菜さわれたね!」「どんな匂いかクンクンできたね!」と、食べる前の小さなステップを大袈裟に褒めてあげてください。
遊びの中で「お口の筋肉」を楽しく育てる
お風呂でシャボン玉を吹く、おやつに少し硬いシェイクをストローで吸う、吹き戻し(ピロピロ笛)で遊ぶ。こうした日常の楽しい遊びが、お口周りの筋肉を育て、将来の「噛む力」に直結していきます。
毎日の食事作り、本当にお疲れ様です
「色々と工夫しているのに、体重が落ちてしまう」「食べ物を見るだけで激しいパニックになってしまう」といった場合は、どうかご家庭だけで抱え込まず、地域の専門家を頼ってください。
エコルドはぐみのおうちでは、私たち理学療法士が「姿勢の安定」や「感覚の過敏さ」といった身体の根っこからアプローチし、お子さまが少しずつ、安心して食の幅を広げられるようサポートしています。
毎日、食べてくれるか分からない食事を悩みながら作り続けるのは、本当に苦しくて大変なことですよね。お母さん、お父さん、本当にお疲れ様です。 少しでも不安や疲れを感じたら、いつでも私たちにご相談くださいね。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 最後に、エコルドから大切なお知らせです。
現在エコルドでは、春日井の地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。
今日お話しした「極端な偏食」も、単なるワガママではなく、感覚の過敏さや身体の土台の弱さが隠れていました。だからこそエコルドでは、単に子どもを「預かる」のではなく、身体のメカニズムや専門的な視点に基づいた療育を大切にしています。
食事のサポートひとつをとっても、様々な専門家の力が必要です。
* 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方 食べるための「姿勢の土台」や「感覚過敏」へのアプローチの視点からサポートできる方。
* 保育士・幼稚園教諭の方 毎日の楽しい関わりを通して「食卓って安心できる場所なんだ」という環境づくりができる方。
* 公認心理師・臨床心理士、心理学を学ばれた方 「食べることへの強い恐怖や不安」を解きほぐし、悩むご家族の心に優しく寄り添える方。
*
「資格はあるけれど、療育の現場は初めてで…」という方もご安心ください。 エコルドでは、様々な得意分野を持つスタッフがチームになり、「この子がお肉を噛めないのは、姿勢からかな?それとも感覚かな?」と毎日話し合いながら、共に学び合う温かい文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「食べられた!」の笑顔に変える場所がここにあります。
また、資格取得を目指して勉強中の学生の皆さんも大歓迎です。 アルバイトやインターンとして、教科書だけでは学べない「生きた療育」を一緒に体感してみませんか?
子どもたちの無限の可能性を信じ、地域と手を取り合いながらサポートしていきたい。そんな温かい想いを持ったあなたと、一緒にお仕事ができる日を楽しみにしています。
【ご応募・ご見学について】 随時受け付けております。ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。「まずは見学だけ」という方も大歓迎です!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範
今日で8月28日。長かった夏休みも、残りあと数日ですね。 新学期が近づき、「あぁ、また給食が始まる…」と、カレンダーを見ながらプレッシャーを感じているお母さんやお父さん、実はいらっしゃるのではないでしょうか。
「せっかく細かく刻んで隠した野菜のおかず、一口も食べずに投げ捨てられた」 「少しでも違う食感が混ざっていると、オエッとえずいて吐き出してしまう」 「毎日毎日、うどんか白米か、フライドポテトしか食べてくれない…」
日々の療育の現場でも、この「極端な偏食」は本当にご相談が絶えないテーマです。 体重が増えないことへの焦りや、「私の料理が下手なのかな」「甘やかしすぎたせいだ」とご自身を責めてしまうお気持ち、痛いほどよく分かります。
でも、日々子どもたちの身体の発達をサポートしている理学療法士として、一番にお伝えさせてください。
お子さまの極端な偏食は、決して「親へのワガママ」でも、「単なる食わず嫌い」でもありません。*これは、お子さまの脳と身体が「これは食べられない!」と必死にSOSを出しているサインなのです。
どうして食べられないの?お口の中で起きている「2つのトラブル」
大人の目には「ただ好き嫌いをしているだけ」に見えても、実はお子さまの身体の中では、次のような大変なトラブルが起きています。
① 「得体の知れない異物が入ってきた!」(超・感覚過敏)
私たちのお口の中は、全身の中でも特に神経が密集している「センサーの塊」です。感覚がとても過敏なお子さまにとって、チャーハンやカレーのように「色々な食感や味が混ざっている食べ物」は、口の中で何が起きているか予測がつきません。 大人に例えるなら、「目隠しをして、砂利やゴム片が混ざったものを噛まされているような強烈な恐怖」に近いのです。安全だと分かっている「いつもの白いご飯」や「ポテト」しか食べられないのは、未知の恐怖から身を守るための、立派な防衛本能なのです。
② 「座って噛むだけでヘトヘト…」(姿勢と噛む力の弱さ)
お肉や葉物野菜を、いつまでも噛みきれずに出してしまう。実はこれ、お口周りの筋肉や、身体の土台(体幹)の弱さが原因のことが多いのです。 背筋を伸ばして椅子に座り、硬いものを奥歯ですり潰して飲み込む。この一連の動作は、身体の土台がグラグラなお子さまにとっては、「フルマラソンを走りながら食事をするくらい過酷な重労働」です。疲れて顎が痛くなってしまうため、あまり噛まなくていい、柔らかいものや溶けるものばかりを好むようになります。
今日からできる!「食べる負担」をフワッと軽くするヒント
「栄養を摂らせなきゃ!」と無理に口に運んだり、食べ終わるまで席を立たせないといった方法は、お子さまにとって「食卓=怖い場所」になり、さらに偏食を悪化させてしまうことがあります。 今日からおうちで試せる、安心のステップをご紹介しますね。
足の裏をピタッとつけて「噛む土台」を作る
理学療法士の視点で一番にお伝えしたいのが「姿勢」です。足が宙ぶらりんだと、踏ん張りがきかず顎に力が入りません。食事の椅子の下に踏み台(雑誌を束ねたものでもOK)を置き、足の裏全体がピタッとつく環境を作ってみてください。これだけで身体が安定し、お肉などが噛みやすくなる子が実はたくさんいます。
「食べる」の前に「ツンツン・クンクン」を褒める
未知の食べ物への恐怖を減らすため、いきなり口に入れるのではなく「指でツンツンお野菜さわれたね!」「どんな匂いかクンクンできたね!」と、食べる前の小さなステップを大袈裟に褒めてあげてください。
遊びの中で「お口の筋肉」を楽しく育てる
お風呂でシャボン玉を吹く、おやつに少し硬いシェイクをストローで吸う、吹き戻し(ピロピロ笛)で遊ぶ。こうした日常の楽しい遊びが、お口周りの筋肉を育て、将来の「噛む力」に直結していきます。
毎日の食事作り、本当にお疲れ様です
「色々と工夫しているのに、体重が落ちてしまう」「食べ物を見るだけで激しいパニックになってしまう」といった場合は、どうかご家庭だけで抱え込まず、地域の専門家を頼ってください。
エコルドはぐみのおうちでは、私たち理学療法士が「姿勢の安定」や「感覚の過敏さ」といった身体の根っこからアプローチし、お子さまが少しずつ、安心して食の幅を広げられるようサポートしています。
毎日、食べてくれるか分からない食事を悩みながら作り続けるのは、本当に苦しくて大変なことですよね。お母さん、お父さん、本当にお疲れ様です。 少しでも不安や疲れを感じたら、いつでも私たちにご相談くださいね。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 最後に、エコルドから大切なお知らせです。
現在エコルドでは、春日井の地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。
今日お話しした「極端な偏食」も、単なるワガママではなく、感覚の過敏さや身体の土台の弱さが隠れていました。だからこそエコルドでは、単に子どもを「預かる」のではなく、身体のメカニズムや専門的な視点に基づいた療育を大切にしています。
食事のサポートひとつをとっても、様々な専門家の力が必要です。
* 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方 食べるための「姿勢の土台」や「感覚過敏」へのアプローチの視点からサポートできる方。
* 保育士・幼稚園教諭の方 毎日の楽しい関わりを通して「食卓って安心できる場所なんだ」という環境づくりができる方。
* 公認心理師・臨床心理士、心理学を学ばれた方 「食べることへの強い恐怖や不安」を解きほぐし、悩むご家族の心に優しく寄り添える方。
*
「資格はあるけれど、療育の現場は初めてで…」という方もご安心ください。 エコルドでは、様々な得意分野を持つスタッフがチームになり、「この子がお肉を噛めないのは、姿勢からかな?それとも感覚かな?」と毎日話し合いながら、共に学び合う温かい文化があります。あなたの専門性を、子どもたちの「食べられた!」の笑顔に変える場所がここにあります。
また、資格取得を目指して勉強中の学生の皆さんも大歓迎です。 アルバイトやインターンとして、教科書だけでは学べない「生きた療育」を一緒に体感してみませんか?
子どもたちの無限の可能性を信じ、地域と手を取り合いながらサポートしていきたい。そんな温かい想いを持ったあなたと、一緒にお仕事ができる日を楽しみにしています。
【ご応募・ご見学について】 随時受け付けております。ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。「まずは見学だけ」という方も大歓迎です!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範